日本には、全部で47の都道府県があります。
地域によって、街並みやアクティビティ、グルメなどの特徴が異なるように、地元の人々の県民性も様々。このシリーズでは、都道府県ごとの魅力や、ご当地あるあるを紹介し各県のローカル事情を掘り下げていきます。
今回取り上げるのは、日本海側に面する新潟県。夏には長岡まつり大花火大会、冬には雪がたくさん降り、十日町市のかまくらカフェや、湯沢高原スキー場や苗場スキー場などのスキー観光でも知られています。
また、日本屈指の米どころで日本酒なども有名です。今回はそんな新潟県あるあるについて一緒に学んでいきましょう。
関東甲信越、中部、それとも北陸?「新潟県が何地方か」は県民すらあいまい
日本の各都道府県は、地域によって関東、関西、四国、九州などに分類されますが、中には「○○地方」かを問われて即答しがたい県もあります。実は、その代表例が新潟県!
新潟県は、日本の学校の教科書などではよく「中部地方」と表記されています。これは、日本を7つに地域区分する7地方区分(九州、中国・四国、近畿、中部、関東、東北、北海道)で表記した場合。
しかし、新潟県民の生活に欠かせない電力会社は「東北電力」、ガス会社の主力は「北陸ガス」。ちなみに、公共放送NHKの天気予報などでは新潟は「関東甲信越」と分類されています。そのため県民の中でも「新潟が○○地方か」は意見が分かれていて、中には「新潟は〇〇地方にはくくれない。新潟は新潟だ!」という郷土愛を訴える人もしばしば。
ちなみに新潟県庁は、様々なメディアの取材に対して「新潟が○○地方か」取材された際に「県としての公式的な区分はない」と明言しており、もはや「〇〇地域と分類できない」ことが新潟県のアイデンティティの一つとなっています。
新潟は南北に縦長く、新潟港があるため古くから様々な地域と接点を持ちながら歩んできた歴史があります。地域に関してくくりがないからこそ、さまざまな県や地域と接点を持ちながら、今の新潟文化が育まれてきたと言えるのです。
新潟県民は東京志向が強い!東京~新潟間の高速バスツアーも人気
ある時は関東甲信越地方に分類される新潟県。実は、新潟県民の東京志向が意外と強いことをご存じでしょうか?
実は、日本人トップYouTuberの一人HIKAKINは新潟県出身者。その他、渡辺謙や小林幸子など有名タレントでも新潟県から上京し活躍している人は多いのです。
また、新潟県長岡市の日本酒メーカー「吉乃川」は、2011年から2019年まで上越新幹線の車内広告で「東京新潟物語」というシリーズ広告を展開。この広告では、新潟出身で上京し暮らす4人の女性が主人公。印象的な写真と彼女たちの心情を表すキャッチコピーの広告が展開されました。
なぜ、そんなに東京への上京がポピュラーなのでしょう?それは、新潟-東京間が、上越新幹線で2時間ほどと比較的短時間で行き来できるから。
また、新潟-東京間は、高速バスや深夜バスも充実しています。新幹線より断然安い2~3000円の価格帯で、東京までいけてしまうのですから、都会に憧れる新潟県の若者が、こぞって上京したがるのもうなずけますね。
魚沼産コシヒカリだけじゃない!洋ナシ、枝豆、柿の種...新潟は意外なグルメ王国!
新潟県と言えば、ブランド米のコシヒカリが有名な、全国的にも知られる米どころ。しかし、新潟は米以外にも洋ナシのル・レクチェや、全国屈指の生産量を誇る枝豆などおいしいものがいっぱい!ここからは、新潟の隠れた名産品を紹介!
幻の洋梨 ル・レクチェ – 希少価値が高く、昔は新潟県から門外不出だった⁉
新潟県の隠れた名物。その筆頭に挙げられるのが洋ナシ!幻の洋梨といわれる「ル レクチェ」です。
ル レクチェは、「西洋梨の貴婦人」と称賛されるおいしさと、生産量が少なく希少価値が高いことから「幻の梨」とまで呼ばれています。
もともと1903年にフランスから苗木を取り寄せ栽培され始めましたが、栽培の難しさから全国的には普及せず、新潟県内の梨農家が自家栽培のみを行っていたそう。
現在は、新潟以外でも生産されるようになり、生産量も増加したもののまだまだ希少で数が出回らないことから「幻の西洋梨」とされています。
1つあたりの重さは300〜450gほどで、ラ・フランスと比較すると、一回りほど大きく、芳醇な香りと濃厚な甘さ、果肉のキメ細やかさが特徴です。
新潟県は日本随一の“枝豆県”!作付面積と消費量全国1位
新潟のもう一つの名物は枝豆。新潟は日本随一の“枝豆県”で、作付面積は実に全国1位なんです。
しかし、なぜか出荷量も全国で7位。(※令和2年度 農林水産省 野菜生産出荷統計より)
なぜこんなに順位に差があるかというと、地元の枝豆があまりにおいしいので、たくさん生産しても、全部を出荷するのではなく家族や知人でたくさん食べてしまうため、だとか。
実際、政令市の中では新潟市が枝豆の購入量1位で、新潟県民は枝豆を大きなザルに山盛りで食べるのが普通だとか。
新潟県では、5~10月頃までさまざまな品種の枝豆が出回っており、食べ比べると味も全然違うそう。もし新潟を観光で訪れる機会があれば、居酒屋などで新潟の枝豆を試してみては?
新潟観光に関する記事はこちら
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