日本には、全部で47の都道府県があります。
地域によって、街並みやアクティビティ、グルメなどの特徴が異なるように、地元の人々の県民性も様々。このシリーズでは、都道府県ごとの魅力や、ご当地あるあるを紹介し各県のローカル事情を掘り下げていきます。
今回取り上げるのは、日本海側に面する福井県。グルメなら越前ガニ。また、北の越前海岸や南の若狭湾などの海、奇岩が見られる東尋坊や、雲海に浮かぶ天空の城「越前大野城」などが有名です。今回はその福井県あるあるについて一緒に学んでいきましょう。
福井 vs 金沢 - 京都と大阪に次ぐ永遠のライバル
新潟県、富山県、石川県と同様、北陸地方に属する福井県。北陸エリアはいずれも、日本海に面した地域でおいしい海の幸や温泉の有名スポットが多いエリア。何かと比較されることも多いせいか、県民同士が互いをライバルと意識しているところも多いそう。。。
特に福井県は石川県(主に金沢)へのライバル意識が強いので、福井県民の前で、金沢に関する話題はNGです。イメージとしては京都と大阪ぐらいのライバル意識だと考えていただければ想像がつきやすいかも?
金沢の兼六園や金箔といった観光アクティビティが自慢の石川県に対し、福井県民が地元自慢する際によく出す話題は以下の通り。
福井県民の地元自慢
- 芝政ワールドは北陸No.1の人気プール、約50本の絶叫スライダーが楽しめる
- 世界3大恐竜博物館の1つ、福井県立恐竜博物館がある
- みんな大好き越前ガニは福井の名物
- なんてったって幸福度全国No.1♪
- 県内に空港はないけど、小松空港までバスで約1時間だからアクセス良い!
- 京都・大阪へ日帰りで遊びに行けちゃう
- 海水浴と言えば福井。北陸のハワイ・水島がある!
- 海外の品評会でも金賞の常連・日本酒・梵は福井のお酒
このように、福井県は金沢有する石川県に負けないぐらい、世界に通用する名所やアクティビティを兼ね備えています。
今度、福井県民に出会ったら、ぜひ地元自慢をじっくり聞いてあげてくださいね!
福井県は幸福度全国No.1! 教育熱心で、学生は宿題地獄、社長も多数輩出
実は福井県は、「全47都道府県幸福度ランキング2022年版」(一般財団法人日本総合研究所編)において総合1位。
さらにすごいことに、2014年度、2016年度、2018年度、2020年度版に続き、今回で5回連続の「幸福度日本一」に輝きました!
大きな理由としては、繊維・眼鏡などのものづくり産業を中心に安定した仕事に就ける環境が整っていること。働く女性の割合や共働き働き率も日本一で、「ふく育児県」として、子育て環境の改善や、県外からの移住支援にも力を入れています。
そして、注目なのが、とっても教育熱心な県だということ。
文部科学省が2022年5月に公表した「2021年度英語教育実施状況調査」の結果によれば、福井県の中学3年で「英検3級程度以上」の力がある割合は85.8%、高校3年の「英検準2級程度以上」は59.6%。調査を見送った2020年度を挟みると、共に都道府県別で4回連続でトップを獲得しているんです!
県全体で教育にとても力を入れているため、学生がやる宿題の量も膨大!
小学生では毎日必ず宿題が出され、夏休みになれば溢れるほどの宿題を持って帰ってきます。そうした教育のたまものか、全国学力テストなどにも、福井県の学生が上位によくランクインしています。
また、福井県は昔から商売上手な「越前商人」の街として有名。現在も社長の多い県として知られており、人口10万人当たり「社長輩出率」は1.37%で、38年連続全国1位です。
福井県の冬グルメの代表格は水ようかん⁉
水ようかんとは、餡子を寒天で固めた和菓子のこと。ようかんの一種ですが、一般的な練り羊羹よりも寒天の量を少なくして水分を増やしたもので、口に含むとぷるるん!とした食感とツルっとしたのど越しが楽しめる日本のスイーツです。
その涼しげな見た目と、みずみずしい味わいから、一般的には夏のおやつ等で食べられることが多いのですが、福井県民にとって水ようかんは冬に食べるもの!
福井県では雪が降る寒い時期に、日本の伝統的な暖房器具・こたつに入って温まりながら、家族で切り分けた水ようかんをいただくのが定番なのです。
福井の水ようかんの特徴1.甘さ控えめで、あっさりとした味わい
福井の水ようかんの特徴の一つは糖度。一般的な練りようかんと同じく、砂糖と餡を寒天で固めて作りますが、砂糖と寒天の分量を少なくして甘さを抑え、のど越し良くあっさりとした味に仕上げています。
糖度が低いため日持ちせず、冷蔵庫が普及していなかった時代には、夏の販売は困難。そこで、福井の寒い冬の気温を天然の冷蔵庫として活用し、冬に食べられるようになったと言われています。
福井の水ようかんの特徴2.1枚の大きさはなんとA4用紙サイズ!人数分で切り分け、へらですくって食べる
福井の水ようかんは、「冬水ようかん(冬水羊羹)」、あるいは「丁稚(でっち)ようかん」と呼ばれ、その見た目も特徴的。
なんとA4サイズもの大判の高さ2cmほどの箱に流し込まれた“一枚流し”が定番なんです。
水分たっぷりのやわらかい水ようかんを家族や友だちと人数分で切り分け、各自がへらですくいながら食べるというのが福井流。
従来は紙箱への一枚流しの商品が多く、お土産には不向きでしたが、最近はプラスチック容器のものも増えており福井みやげにぴったり!
旅行先のホテルや新幹線の中で福井の冬グルメを味わってみては?
独特すぎて楽しい!ぜったいに押さえておきたい福井弁
関西弁などと同様、福井にも「福井弁」が存在します。実はこの福井弁、県民は標準語と思って会話に使うのに、県外の人としゃべると全然通じないことも多いとか。。。
そこで今回は、地元民がよく使う福井弁を紹介!福井県民と出会った際にはぜひ会話の中で使ってみて!
福井弁:つるつるいっぱい
グラスにこぼれるくらいなみなみとお酒やジュースなどの液体が注がれている状態のことをこう言います。北海道でいう「もっきり」のこと。
H3:福井弁:ほやほや
海産物の「ほや」の複数形ではありません。「そうそう」や「そうです」など、相づちをする時に使う言葉で、「ほやほや」以外に、「ほやの」「ほやって」などと言う場合もあるそう。
福井弁:じゃみじゃみ
テレビの電波が悪いときにおこる砂嵐のこと。福井県民の中にはこれが標準語で、関東や関西でもテレビの調子が悪いときには普通にこう言うと思っている人もいるそう。。。
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