日本は先進国であると同時に、2000年以上の歴史を持ち、何世紀にもわたって受け継がれてきた伝統芸能や伝統工芸、武道、芸術がいまも受け継がれる国でもあります。この記事では、日本を語るうえで欠かせない伝統文化やアクティビティをご紹介します。
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日本の伝統的な服装:着物
日本ならではの文化という時、多くの人が真っ先に思い浮かべるのが「着物」ではないでしょうか?
Kimonoと言っても海外でも通用するほど、和服は世界でも知名度のい日本人の伝統的な服装です。着物は基本には長いローブで、帯とばれる幅広の布を腰に巻いて体に固定します。特に女性は、この着物と帯の色の組み合わせ「色合わせ」によって、季節感や自らしさを表します。
着物は、かつて日本では一般的な普段着でしたが、現では、結婚式をはじめとする冠婚葬祭や成人式、卒業式などのお祝いごと、習い事、花火大会やお祭りなど季節のイベントでしか着ない日本人の方が多いです。着物をきちんと着るのは慣れが必要ですが、もし観光中に着てみたいのであれば、観光スポット周辺で着物レンタルショップや着付け体験を探してみるのがおすすめです。着物をプロのスタッフが着つけてくれ、下着や小物、ヘアアクセサリーなども一式レンタルできるショップもあります。
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日本料理(和食)
寿司
日本料理は、世界中で人気があるうえ、「和食」としてユネスコ無形文化遺産に登録されています。
寿司は最もよく知られており、その他にすき焼き、ラーメン、そばなども有名ですね。また、日本は島国で、新鮮な魚介がたくさん獲れます。新鮮な魚や貝は生で食べることも一般的です。
伝統料理
訪日中におすすめのグルメでは他にも、和牛などを炭火でいた「焼肉」。鳥肉や野を刺しして炭火で焼いた「焼き鳥」。魚や野菜に薄い衣をつけて揚げた「天ぷら」。肉や野菜を鉄板で焼いた「鉄板焼き」。またはすき焼き、お好み焼き、鰻丼、和菓子.....、数え上げればきりがありません。
日本酒
SAKEやJapanese Sakeというワードで世界中から愛される日本酒。良質の米、麹そしてきれいな水から作られる日本の醸造酒です。日本酒は、生産地の蔵元で製造工程を見学したり、日本料理店や料亭、居酒屋、バーなどで楽しむことができます。
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伝統的なゲーム
将棋
将棋は2人で対戦するゲームです。9×9=81マスある将棋盤の上に、お互いに20枚ずつ、計40枚の「駒」を並べて戦います。駒の種類は全部で8種類(歩、香車、桂馬、銀将、金将、飛車、角行、王)あります。ゲームが始まると、自分の持ち駒を、互いに1回ずつ動かしていきます。最終的に相手の一番強い駒である「王」を取ることができれば勝ちとなります。
武道をはじめとする日本の伝統種目の多くは、礼に始まり、礼に終わります。将棋もマナーや礼儀作法を大切にします。将棋の勝負を始めるときは、お互いに「お願いします」と言ってから始めます。
勝った側は、笑顔やガッツポーズで喜びを表すようなことはありません。「ありがとうございました」とだけ発し、しばらく余韻の中で対局を振り返るのです。そのため、プロの公式戦などでも、投了直後の表情や立ち振る舞いだけをみると、一体どちらが勝利したのかわからないくらいです。
将棋の対局は一期一会です。一緒に戦ってくれる相手がいて、はじめて勝負が成り立ちます。相手と一緒に力を出し合えたことに対しての感謝の気持ちを忘れてはいけません。これは古来より日本人がずっと大切に守り続けてきた相手へ敬意を表する姿勢なのです。
季節行事:花見、紅葉狩り、夏祭りなど
日本には四季があり、1年の中で特定の時期や季節に行われるイベントがあります。 中でも、花見、紅葉狩り、夏祭りは海外の観光客にも有名で人気があります。
花見
春は桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪と、日本は四季の絶が美しいとしても知られていますよね?
毎年春になると、日本人はわずか2週間ほどしか咲かないサクラを観に、各地でお花見が開催されます。淡いピンク色の花びらが可らしく、桜の木の下にレジャーシートを敷き、お弁当や軽、飲み物を持ち寄ってピクニックを行い、春の雰囲気を味わうことがこの時期の風物詩です。花見は日本全国で開催され、青森県の弘前公や秋田県の角館武家屋敷をはじめ、各地の桜の名所、公園で桜まつりが開催されます。
桜の開花は、2月下旬から3月上旬に沖縄で開花がまり、暖かくなるにつれて本州や北海道へと北上していきます。日本は地形が縦長なので、東京では3月の最終に開花することが多いのですが、青森の弘前や北海道では5月上旬にならないと開花しません。
夏祭り
夏には各地で「夏祭り」が行われます。神輿巡行を見学して楽しんだり、屋台の食べ物やゲームを楽しんだり。また、夜に見事な花火が打ちあがる祭りもあり、とても賑やかです。その中、東北地方で行われる「東北6まつり※」は大規模で多くの観光客を集め、日本国内でも有名です。8月上旬に行けば、1週間内に複数の東北夏祭りに参加することができます。
※青森ねぶた祭、秋田竿燈まつり、盛岡さんさ踊り、山形花笠まつり、仙台七夕まつり、福島わらじまつり
紅葉狩り
秋には紅葉を鑑賞する「紅葉狩り」も人気です。日本庭園や公園、山や湖などが紅葉で赤く染まる景色を見ることができます。黄金に色づいた銀杏の葉が散って、一面黄色の絨毯になる並木道も絶景です。紅葉の見頃は、9月中旬から。北の北海道から南下し、10月~11月頃には南の東京や大阪、九州などまで紅葉シーズンを迎えます。
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日本の伝統建築
日本は2000年以上の歴史を持つ国。そのため、庭園、神社仏閣、お城、旧屋敷など、古い建物が昔の姿のまま残されている場合も多く、昔ながらの日本文化や歴史を感じられる観光地となっています。例えば、代表的なのは東京の六義園(庭園)、京都の清水寺(神社仏閣)、大阪の大阪城(城)など。寺社仏閣では日本の神道や仏教思想に触れ、城では日本の歴史や文化を知ることができます。また、四季の花々が咲き誇る日本庭園を訪れることもおすすめです。
古くから日本人に愛されてきた日本庭園、実はただの庭ではありません。現在残っている庭園には、仏教など宗教思想に基づいたものが数多くあり、日本人の宗教を色濃く反映しているのです。日本庭園は、もともと生まれた当初は中や朝鮮半島の影響が強く、のちに仏教思想の影響を受け、その思想に基づいて設計されるようになりました。今でも多くの庭園には仏教的要素が含まれています。
例えば、日本庭園の種類の中でも、最も古い形式のひとつ「枯山水」。枯山水は、川や池の水を使わず、石を中心に構成された庭のこと。もとは禅宗寺院で発達し、「この世と死後の世界を繋ぐ庭」として庭を見ながら瞑想することで、極楽浄土に行ける」という考えのもと作られました。また、日本庭園の特徴や魅力として大きなポイントとなるのが、自や四季の景との調和です。実在する絶景を再現した庭園や、桜や梅をはじめ季節の花や紅葉などが見どころの庭園があります。
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日本の伝統芸能
伝統芸能とは、日本に古くから継承されてきた演劇や音楽、舞踊の演出のこと。主に演劇、演芸、舞踊、音楽に分けられています。
演劇
「演劇」は生でお芝居をして物語を演じる舞台演出です。海外でも有名で日本の伝統芸能を代表する「歌舞伎」をはじめ、能面をつけて超自然的なものを題材とした歌舞劇「能楽」や、三味線の伴奏と語りの中、人形遣いが人形を操る「文楽(人形浄瑠璃)」など多彩な伝統芸能があります。
演芸
「寄席」というのは日本の芸能を観客に見せる大衆的な演芸場のこと。「演芸」とは、話術や歌唱、奇術などを駆使して、観客に向けて披露される大衆芸能の総称です。例えば、一人で何役も演じて滑稽な物話を語る「落語」や、講談師が張扇を使いながら歴史を語る「講談」、芸人が2人1組で掛け合いして観客を楽しませる「漫才」などが有名です。
舞踊
歌舞伎舞踊の技法を基にして発展した「日本舞踊」。日本舞踊家は着物を着て、扇や手掌を華麗に動かしながら踊ります。時に風景の描写、時に様々な役の姿を、体の美しい動きで再現します。
日本の芸術的な三道
日本は、歴史と伝統、そしておもてなしの心を重んじる国で、三道と呼ばれる伝統芸能があります。茶道、書道、華道、香道が主なもので、主に茶道、華道、香道を三道と言い、書道を三道に入れることもあります。
茶道
茶室で、伝統の作法にって湯をかし、お茶を点て、ゲストにる舞う行為・儀式です。茶道の美意や高い精神性を「わび・さび」と言います、日本で茶道体験する機会があれば、お湯でたてたおいしい抹茶を楽しみながら、日本の「わび・さび」を感じることができるでしょう。
書道
書道は、筆に墨汁を染み込ませ、和紙に日本語の単語や文章を書き、その字の美しさを表現する芸術です。日本語の文字には、漢字、ひらがな、カタカナの3種類があり、字形や書き方のポイントも異なります。
書道は、お寺の修行体験などでできるところもありますし、日本各地にある大小様々な習字教室や、公民館、カルチャーセンターで習うこともできます。また、お土産に書道でつかう筆や道具を購入したり、プロの書道家の作品や水墨画を買うこともできます。
華道
季節に合わせて、花をいける「生け花」または「華道」。フラワーアレンジメントとは、色使いなどが異なり、海外の人々からも人気がありますが、その起源はとても古いことは知っていますか?
まず、四季がはっきりしている日本では、古くから季節の美しい花を観賞するという習慣があります。実際、日本の古書にも花を詠んだ和歌がたくさん収録されています。
そして、のちに仏教が広まり、仏に花を供える風習が一般化しうまれたのが生け花です。
いけばなに関するイベントは、大規なものは展示ホールなどで室内展示されたり、寺社仏閣などの本堂で行われることがいです。また、温泉旅館やホテルのロビーに飾られているものを鑑賞することもできます。
古武道や伝統芸能の達人たち
相撲力士
相撲は日本の国技で、最も伝統的なスポーツの一つです。土俵と呼ばれる神聖なステージの上、絹で作られた「廻し」と呼ばれるふんどしを身につけた、力士2人が一対一で対決します。戦いの前後、力士が登場し土俵に上がるところから、対決後に退場するまで、様々な儀式や所作が決まっています。相撲の誕生は、日本古来の宗教・神道の神事に由来しており、勝負の前に土俵を清めるために塩を撒くこともその一つです。また、相撲力士の番付最高位「横綱」の語源は、当時、特に強い力士だけが腰に締めることを許された白麻で編んだ特別なしめ縄とされています。
芸者・舞妓
芸者は、舞や三味線の演奏、唄をはじめ様々なで宴の席に華を添え、客をもてなす女性のことです。着物を着て、水化粧と呼ばれる特殊な化粧をした女性のことです。そして舞妓は、芸者の見習いの少女のことで、京都特有のものです。舞妓さんは主に京都で、芸者は東京の赤坂や浅草をはじめ、各の花街でも会うことができます。
歌舞伎役者
歌舞伎は、17世紀はじめの江戸時代初期のころに人気だった大衆芸能起源とされています。いわずもがな、現在も日本の伝統芸能として世界中で知られています。元々、歌舞伎は女性と少によって演じられていました。しかし、これらの歌舞伎の人気が上がりすぎて、かえって客同士の争いなどが頻発し、取り締まりが厳しくなりついには禁止されてしまいます。
こうした禁止令ののち、歌舞伎は成人男性の役者のみで公演が行われるようになります。それ以来、現在まで歌舞伎ではこの伝統が継承されています。そのため、劇中で女性の役が登場する場合も、「女形」と呼ばれる男性の役者が女性を演じています。歌舞伎は、東京の歌舞伎座をはじめ、京都四條 南座や福岡の博多座などでも鑑賞できます。
日本の伝統工芸品
日本の伝統工芸品は、100年以上継続している伝統的な技術・技法により、手作業が中心に製造された工芸品のこと。なかでも、5つの条件を全て満たし経済産業大臣の指定を受けた 「伝統的工芸品」は240品目もあります(2023年1月現在)。
長年、継続されてきた精神や職人さんの技術とこだわりがあるからこそ、素晴らしい工芸品が出来上がります。日常使いされる物から、芸術性を評価され発展したものにも、多種多様な工芸品があります。
例えば、ガラスの表面に切り込みを入れ様々な模様を表現した「江戸切子」、昔ながらの郷土玩具「人形・こけし」、各地域特有の技法で生産され、触り心地が良く丈夫な「織物」、芸術作品にも使われている「和紙」や「金沢箔」、絵付けをした多彩な「陶磁器」など。もし機会があったら、ご当地のお土産として買ってみてはいかが?
和紙
和紙は古くから日本の美意識や伝統文化に根付いた素材であり、その起源は中国から日本に伝来したとされています。平安時代(794年~1185年)には貴族の間で愛用され、鎌倉時代(1185年~1333年)以降、政治の中心が貴族から武家に移り、武家の世界でも和紙の利用が広がりました。さらに、江戸時代(1603年~1868年)になると庶民にも普及しました。和傘、障子などは和紙から作られています。
近代に入ると洋紙の普及により一時的に衰退しましたが、伝統文化の再評価により再興し、現在では新たな技術やデザインと融合させた製品も生み出されています。また、日本の手漉き和紙技術も2014年にユネスコの無形文化遺産に登録され、国際的に評価されるようになりました。
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