「日本の秋の風物詩」50選。花、自然、食べ物、行事、祭りなど【完全版】

秋の風物詩 紅葉

秋といえば何を思い浮かべる?今回は日本の秋を象徴する「秋の風物詩」を50個紹介します。

日本の秋の風物詩:自然

紅葉

日本では10月頃から落葉樹の葉が赤や黄色に染まり、「紅葉」と呼ばれます。葉が紅く染まる木はカエデ、サクラ、ケヤキなどで、黄色く染まるのはイチョウやポプラなどが代表です。日本では広島の宮島、栃木の日光をはじめ、全国各地に紅葉の名所があります。

イチョウ並木

秋の風物詩 紅葉 イチョウ並木

紅葉でも触れたとおり、秋になるとイチョウの葉は黄色く染まります。見られる時期は10月後半から11月にかけて。東京の明治神宮外苑や昭和記念公園、滋賀のマキノ駅近くにあるメタセコイア並木などが有名です。

秋晴れ

日本は秋になると空気が乾燥し始め、カラッと爽やかに晴れる日が多く、これを「秋晴れ」と呼びます。ハイキングなどに出かけやすく、「行楽シーズン」と呼ばれます。

秋の長雨・秋入梅(あきついり)

秋晴れの天気が続く前、夏の終わりから10月頃まで、6月の梅雨のような雨の日が続くことがあります。

うろこ雲・いわし雲・さば雲

秋の風物詩 うろこ雲 いわし雲 さば雲

巻積雲の一種で、高度の高い位置に小さな雲のかたまりが並ぶ様子を「うろこ雲」と呼びます。魚のうろこに似ているためこの名がつけられており、いわしやサバのうろこにも見えることから「いわし雲」「さば雲」とも呼ばれます。

木枯らし

秋の終わりとなる10月半ばから11月末は、木枯らしの季節です。木枯らしとは風速8m/s以上の北から吹く風のこと。木の葉が舞うほどの強さなので、この時期にお出かけをするなら防寒対策を忘れずに。

日本の秋の風物詩:花

コスモス

秋の風物詩 コスモス

コスモスは日本の漢字で「秋桜」と書きます。そこからも分かるように、秋になるとコスモスが日本各地で咲き乱れます。白やピンクのかわいらしい花弁が風に揺れる様子を見に、コスモス畑を散策する人も多いです。

キンモクセイ

秋の風物詩 キンモクセイ

9月中旬から10月下旬ごろに開花します。キンモクセイは花より香りが特徴的で、街中に漂う甘く濃厚な香りをかぐと、「秋が訪れた」と感じる人も多くいます。

コキア

秋の風物詩 コキア

真っ赤でふんわりとした丸い形が特徴で、かわいいと話題の一年草・コキア。花自体とても小さいのであまり目立ちません。そのため、花よりも葉が赤く色づく10月〜11月頃が一番の見頃といわれています。

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彼岸花(ヒガンバナ)・曼殊沙華

秋の風物詩 彼岸花

秋になると真紅の鮮やかな色で見る人を楽しませてくれるヒガンバナ(曼殊沙華)。一般的な見頃は9月中旬から10月上旬。彼岸の頃に鮮やかな紅色の花を咲かせるため、秋の風物詩となっています。 ヒガンバナの開花条件は温度の影響が大きく、1日の平均気温が20〜25度が目安です。

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秋の七草

落ち葉の季節となる秋にも、多くの花が咲きます。しかし、多くは草花で、そのために「花野」(ハナノ)という専門用語があり、落葉の季節に咲く草花や花を指します。ハギ、ススキ、クズ、カワラナデシコ、オミナエシ 、フジバカマ、キキョウの7種類を総称して「秋の七草」と呼びます。

ススキ

秋の風物詩 ススキ

秋の七草のひとつであるススキは、日本の秋の風景によく描かれるイネ科の草花です。十五夜のお団子と一緒に飾られます。

日本の秋の風物詩:虫

赤とんぼ

夏の終わりから秋にかけて、赤とんぼが飛び始めます。特に田園地帯に多く、夕暮れを背に稲穂の上を飛ぶ赤とんぼの姿は、田舎の原風景としてよく描かれます。

コオロギ・鈴虫・松虫

夏のセミの鳴き声が終わると、コオロギが鳴き始めます。鈴虫や松虫が秋のコオロギの代表です。夜に草むらの近くを歩いてみると、「リーンリーン」「リーリーリー」と鳴く声が聞こえるはずです。

日本の秋の風物詩:祭り

えびす講

秋の風物詩 えびす講

毎年10月20日ごろ、商売繫盛の神様である「えびす様」を祀る行事です。えびす様にゆかりのある神社では露店が並び、熊手や福笹などの縁起物が売られます。東京の日本橋にある宝田恵比寿神社では、えびす講の前日にあたる10月19日に、大根を米麹と砂糖で漬けた「べったら漬」を販売する「べったら市」が開催されます。

酉の市

秋の風物詩 酉の市
Copyright: TCVB

毎年11月のとりの日に、日本各地の神社で「酉の市」が開催されます。開運招福、商売繁盛を願う祭りで、境内は所狭しと開運を呼び込む「熊手」が並び、来場客は好きなものを購入できます。東京の鷲神社などが有名です。

菊まつり・菊人形

秋の風物詩 菊まつり 菊人形
© Yamagata Prefectural Government

年中咲く菊ですが、日本では秋に咲く秋菊が親しまれています。この時期に合わせて、日本各地で菊まつりが行われます。菊の花を等身大の人形の衣装にくくりつける「菊人形」も展示されます。山形県の「南陽の菊まつり」は、一世紀以上続くイベントで、毎年豪華な展示で話題です。

ハロウィン

西洋文化のハロウィンも日本で盛んです。世界中から観光客が集まる「渋谷ハロウィン」は注目の的。飲酒マナーの悪化を受けて、2024年10月から、渋谷駅周辺では18時~翌日朝5時まで路上・公園の飲酒が禁止になりました。

日本の秋の風物詩:季節の行事

お月見

秋の風物詩 お月見

日本の中秋節は、習慣や慣行として存在しています。「お月見」と呼ばれ、月見団子を食べたり、ススキを飾ったりします。9月の十五夜または9月の満月の日に行われます。「中秋の名月」とも呼ばれます。

稲刈り

秋の風物詩 稲刈り

秋は稲穂が実り、稲刈りのシーズンです。古代は穂だけを刈っていましたが、現代では機械を使って全体を刈り取ります。9月から10月にかけて収穫され、同年12月31日までに精米と袋詰めされたお米を「新米」と呼び、10月から11月にスーパーマーケット等で販売されます。

鹿の角きり

秋の風物詩 鹿の角を切る儀式

鹿の角きり(つのきり)は、毎年10月、奈良県の春日大社で開催されています。1672年から続く行事で、鹿の角による事故防止のために行われています。角きりの様子を観覧(有料)することもでき、2024年は10月12日(土)・13日(日)・14日(月・祝日)で実施予定です。

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七五三

秋の風物詩 七五三

子どもの成長を願い、神社に参拝する行事です。一般的に、男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳に行います。11月に神社を訪れると、あざやかな晴れ着に身を包んだ子どもたちの姿を見ることができます。11月15日の参拝が正式と言われていますが、現在は縁起の良い日や休日に行う家族も増えています。

秋の日はつるべ落とし

秋の風物詩 秋の日はつるべ落とし

「つるべ落とし(Tsurubeotoshi)」は、夕方になる前に井戸から水を汲む習慣のことです。秋は他の季節に比べて太陽が早く沈むため、「秋の日はつるべ落とし(秋の日はバケツを早く落とす)」ということわざが生まれました。また、「つるべ落とし」は妖怪の一種であり、木の上にいる頭だけの姿で、人を驚かせるために落ちてくると言われています。

文化祭・学校行事

日本の11月3日は「文化の日」という祝日です。この日にちなみ、日本の多くの学校では学園祭が開催されます。学生が模擬店を出したり、クラスやクラブ活動の展示をしたりします。クラスメイト同士でお化け屋敷やカフェを開く様子を、アニメで見たことがある人もいるのではないでしょうか?

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オクトーバーフェスト

ドイツのビールの祭典であるオクトーバーフェストは、2003年に東京で開催されたことを皮切りに、日本全国で行われるようになりました。

日本の秋の風物詩:国民の祝日や記念日

敬老の日

社会に長年貢献してきたお年寄りの方々に感謝する祝日。毎年、100歳を迎える長寿者に内閣総理大臣からのお祝い状と記念品が贈呈されたり、銭湯や公衆浴場などで入浴無料サービスが実施されたりします。

👉 Japan’s Respect for the Aged Day

秋分の日

「春分の日」と同様、季節の変わり目の区切りとして制定された祝日。秋のお彼岸にあたるため、ご先祖のお墓参りを行う日本人も多くいる。年によっては「敬老の日」や土日と合わせて大型連休になることもあり、その場合はこの期間を「シルバーウィーク」と呼びます。

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シルバーウィーク

シルバーウィークという言葉が広まったのは2009年頃。その年の9月19日~9月23日まで、敬老の日と秋分の日を含めて、5連休となったことがきっかけです。ゴールデンウィークに対して、「シルバーウィーク」と呼ばれるようになりました。

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スポーツの日

スポーツの日の旧称は「体育の日」、1964年に開催されたオリンピック東京大会の輝かしい成果と感動を記念して、「国民がスポーツに親しみ、健康な心身を培う日」として制定。当初はオリンピック東京大会の開会式の日にちなみ10月10日に定められたが、2000年より現行の10月第2月曜日に変わりました。

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文化の日

明治天皇・睦仁の誕生日であり、平和を図り、文化を進める意味で「文化の日」と名付けられました。この日には全国各地の様々な美術館や博物館が無料開放されます。

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ポッキーの日

「ポッキーの日」は、ポッキーの形状が数字の1と似ていることから、 11月11日に定められました。日本では平成11年(1999年)11月11日は「ポッキー&プリッツの日」として日本記念日協会に認定されています。

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勤労感謝の日

元々は「新嘗祭」と呼ばれる穀物の収穫を神に感謝する儀式が行われる日として制定されていたが、現在は「働く人」に対する感謝の日として定着しています。

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日本の秋の風物詩:食べ物・グルメ・食欲の秋

落葉の季節は、冬に入る前の収穫の季節で、おいしいものがたくさんあります。そのため、この季節は「食欲の秋」とも呼ばれます。

秋刀魚(さんま)

秋の風物詩 秋刀魚 さんま

漢字で「秋刀魚」と書く、秋を代表する魚。最も脂の乗る9月から10月が旬とされています。塩焼きで食べられることが多いですが、収穫量の多い北海道を中心に秋刀魚の刺身も居酒屋で注文できます。

秋茄子(なす)

秋の風物詩 秋茄子 なす

秋に採れる長茄子は、小ぶりで身がしまり、そのおいしさは格別です。しかし、毒性のアルカロイドが含まれているため、健康に影響を及ぼす可能性があります。そのため日本では、「秋茄子は嫁に食わすな」ということわざがあるほど。

栗・栗ご飯

秋の風物詩 栗 栗ご飯

9月から11月は栗のシーズンです。栗の農園では「栗拾い」が行われ、家族連れで賑わいます。栗を炊飯器で一緒に炊いて作る「栗ご飯」も秋の味覚です。

さつまいも

秋の風物詩 さつまいも

さつまいもは、8月から11月に収穫されます。栗と同様、農園で行われる「さつまいも堀り」は秋のレジャー、幼稚園や小学校の遠足の定番です。

松茸(マツタケ)

秋の風物詩 マツタケ 松茸

マツタケは、9月から10月、北から南にかけて順に収穫時期を迎えます。高級食材として知られ、1本1万円以上の高値をつけるマツタケも珍しくありません。

銀杏(ぎんなん)

秋の風物詩 銀杏 ぎんなん

イチョウの果実である銀杏は、10月から11月に取れます。日本では焼き鳥店で「銀杏焼き」が提供されたり、溶き卵を蒸した日本料理「茶碗蒸し」の具材に使われたりします。

黒豆

秋の風物詩 黒豆

10月に収穫される黒豆。兵庫県の丹波地域は日本一の収穫量を誇る名産地で、「丹波黒(丹波の黒豆)」と呼ばれています。

ボジョレー・ヌーボーの解禁

毎年11月の第3木曜日は「ボジョレー・ヌーボー」の解禁日です。フランスのボジョレー地区でその年に作られたワインのことで、日本では解禁日になるとレストランで振舞われ、ワイン好きが待ちわびるイベントになっています。

日本の秋の風物詩:フルーツ

柿(かき)

秋の風物詩 柿 かき

10月から11月が旬の柿。カロチンやビタミンCも豊富です。岐阜県の富有柿、鳥取県の西条柿などブランド柿も有名。柿を長期間干した「干し柿」は、冬の栄養食として重宝されています。

林檎(りんご)

秋の風物詩 林檎 りんご

林檎の一般的な旬は冬ですが、9月下旬から収穫の時期を迎えます。この時期に収穫される林檎は「中生種(なかてしゅ)」と呼ばれ、早生ふじ(わせふじ)、トキ、紅玉(こうぎょく)などが代表です。

梨(なし)

秋の風物詩 梨 なし

梨は8月上旬から出荷が始まり、10月まで旬が続きます。みずみずしくシャリシャリと食感が特徴です。千葉県、茨城県、栃木県、鳥取県などが産地として知られています。

ぶどう

秋の風物詩 ぶどう

7月下旬から11月上旬頃と比較的長く収穫されるぶどうですが、秋の風物詩として思い浮かべる日本人も多いフルーツです。山梨県や長野県など代表的な産地では、ぶどう狩りも人気です。

シャインマスカット

秋の風物詩 シャインマスカット

9月から10月にかけて収穫の最盛期を迎えるシャインマスカット。皮ごと食べられて、弾力のある果肉が特徴です。一房1,000円以上も珍しくなく、高級フルーツとしても知られています。

ザクロ

秋の風物詩 ザクロ

ザクロは9月から11月に旬を迎えます。和歌山県や山梨県が有名な産地です。日本ではザクロジュースやジャムも人気があります。

日本の秋の風物詩:和菓子・デザート

おはぎ

秋の風物詩 おはぎ

ハギの花から作られるお菓子で、お彼岸の時期に先祖を供養するためによく使われます。供養が終わった後に自分で食べるために買うこともあり、秋の初めの定番のお菓子となっています。

栗まんじゅう

秋の風物詩 栗まんじゅう

栗と白あんを練り合わせて作ります。上部に卵黄を塗って焼くことで、つややかな栗の皮を表現します。

カボチャやさつまいものスイーツ

秋の風物詩 カボチャ さつまいも スイーツ

カボチャ、さつまいも、甘いものは多くのお菓子の材料として使われています。パフェ、アイスクリーム、モンブランなど、レストランやコンビニエンスストアでは期間限定商品が販売されます。

モンブラン

秋の風物詩 モンブラン

栗を使ったモンブランも、日本で人気の高いスイーツです。最近では、注文を受けてから目の前でクリームを搾る「生搾りモンブラン」が流行しています。

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