
日本の推し活の世界には、独特な文化が存在します。そのなか、「箱推し」「界隈」「尊い」など、推し活に対して日本独自の言葉や用語があります。今回は、特にアイドルやアーティストなどの推し活に対して、日本人がよく使う、または流行っている代表的な推し活の用語の意味や使い方を紹介します。日本のアイドルやアーティストを応援したい初心者の方も、さらに推し活をよく深く楽しみたい方も、ぜひ参考してみてね!
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推し活の意味と読み方
「推し活」とは、アイドルやアーティスト、またはそのほかのエンターテイメント業界の人物やキャラクターなど対象に対して応援する活動全般のことです。推し活(Oshi Katsu)の「推し」(Oshi)は、応援している対象のこと、「活」(Katsu)は活動(Katsudou)指します。SNSで情報取集や共有、ライブ・コンサートに参加、グッズ購入、イベント参加など、推し活にはさまざまな形があります。
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日本独自の文化!?アイドルや歌手=「推し」を追いかける「推し活」ブームとは
推しとは?「推し」と「担当」の違いは?

推しは自分が最も応援している対象のことで、単なる好きという感情以上に、積極的に応援したいという気持ちが込められています。推しは基本的に1人を示しますが、1人に絞られない時に推しが2人か複数人になることも珍しくありません。様々な派生用語が生まれ、ファン同士でのコミュニケーションにおいてよく使われます。
また、ジャンルによっては、他の言葉や言い方も存在します。例えば、STARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ)のファンには、「推し」と同じように最も応援している人を、「担当」や「自担」、「〇〇担」(〇〇=メンバー名)を使います。その中、最も応援している人を「本命」と呼ぶこともあります。他にも、「箱推し」というグループ全員が揃ってグループ全体を応援することを、「オール担」、「G担」など違う界隈(ジャンル)では異なる用語を使われています。
推しに関する用語の例
- 推し(Oshi):自分が最も応援している対象のこと。ジャンルを問わず幅広く使える。
- 推しメン(Oshi men):グループの中で自分が最も応援しているメンバー。
- 推し変(Oshi hen):推しを別の対象やメンバーに変えること。
- 推し色(Oshi iro)・推しカラー(Oshi kara):推しのメンバーカラーやイメージカラー。
- 単推し(Tan oshi):グループ内で特定のメンバーのみを応援すること。
- 箱推し(Hako oshi)・全推し:グループ全体を応援すること。
- 担当(Tan tou):特定のメンバーを応援することか、またはそのメンバー。
- 自担(Ji tan):「自分の担当」の略で、自分が特に応援しているメンバー。
- 〇〇担(Tan):〇〇=メンバー名。「〇〇担当」の略で、〇〇を応援しているファン。
- オール担・G担:オール(All)担当・グループ(Group)担当の略で、グループ全員を応援していること。
- 担降り(Tan ori):応援していたメンバーグループのファンを辞めること。
新規vs古参?ファンの属性と関係性

ファン自身は普通に「〇〇さんのファン」と自称しますが、近年は「ファンネーム」を付けてファンのことを愛称で呼ばれることが流行っています。また、「オタク」(Otaku)というある分野に非常に詳しかったり、特定の趣味に非常に没頭している人を示す単語を使って、「〇〇オタ」という呼び名があります。例えば、STARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ)に所属するアイドルのファンが「ジャニオタ」と呼ばれています。また、ファンの属性や行動に関する用語が多様で、「同担拒否」などファン同士の関係性を表す言葉もあります。
ファンに関する用語の例
- ファンネーム(Fan Name):特定のアーティストやグループのファンに付けられた名前。
- 新規(Shin ki):特定の対象に最近ファンになった人、新しく推し活を始めたファン。
- 古参(Ko san):長年同じ対象にファンを続けている人、初期から応援しているファン。
- 同担(Dou tan):同じ担当を応援するファン同士。
- 同担拒否(Dou tan Kyo hi):同じ担当のファンと接するのを嫌がること。
- 同担歓迎(Dou tan Kan gei):同じ担当のファンを歓迎すること。
界隈とは?他界隈の「掛け持ち」について

「界隈(かいわい)」とは、特定のジャンルやファンコミュニティを指す言葉です。例えば、「ジャニーズ界隈」「K-POP界隈」「LDH界隈」など、応援する対象やスタイルごとに様々な界隈が存在し、それぞれのルールや文化が形成されています。また、界隈内でも、界隈を跨いでも、複数の推しを応援していることを「掛け持ち」と言われています。
界隈に関する用語の例
- 界隈(Kai wai):特定のジャンルやファンコミュニティ。
- 他界隈(Ta kaiwai):別のジャンルやファンコミュニティ。
- 掛け持ち(Kake mochi):複数の推しを応援していること。
- DD:誰でも(Daredemo)大好き(Daisuki)の略で、複数の推しを掛け持ちして応援していること。
「参戦」にはペンライト!ライブ・コンサートに関する用語

ライブやコンサートは、ファンにとって「現場」と呼ばれる特別な空間であり、推しとのリアルに接する機会でもある場面なので、単なる鑑賞ではなく、まるで戦いに挑むかのように「参戦」と表現されています。また、「レポート」の略で「レポ」というライブやコンサート・イベントなどに参加したファンが共有する内容や感想を通じて、現場の雰囲気や推しのパフォーマンスの詳細を知ることができ、行けなかったファンにとっては貴重な情報源となります。
「デジチケ」「銀テ」「ファンサ」といった日本のライブやコンサートに関する言葉がたくさんあります。日本のアイドルやアーティストの推しがいれば、いつかはライブ・コンサートに行きたいでしょう!その前に知っておきたい用語を紹介します。
ライブ・コンサートに関する用語の例

- 参戦(San sen):ライブやコンサートに行くこと。
- 遠征(En sei):ライブやコンサート、イベントなどのために遠くから参加すること。
- 現場(Gen ba):ライブやコンサート、イベントの会場のこと。
- 前夜祭(Zenya sai):コンサート前日のイベント。
- 初日(Sho nichi):ツアーの初日。
- ファイナル(Final)/ オーラス(Oorasu)/ 千秋楽(Senshuuraku):ツアーの最終公演
- カウコン(Kau kon):カウントダウンコンサートの略で、12月31日に開催するコンサートのことが一般的。
- 全通:ツアーの全公演に参加すること。
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チケットや席に関する用語の例

- 抽選(Chuusen):チケットの抽選販売。
- 1次先行・2次先行(Ichiji senkou/Niji senkou):チケットの先行販売。
- 当落(Tou raku):チケットの当選・落選の結果発表のこと。
- 紙チケ(Kami chike):紙のチケット。紙媒体で発券されるチケット。
- デジチケ(Deji chike):デジタルチケット(Digital ticket)の略で、スマートフォンなどのデジタルデバイスで表示するチケット。
- 最前(Sai zen):最前列の席。
- 神席(Kami seki):非常に良い席のこと。
- 同行(Dou koi):他のファンと一緒にライブへ行くこと。
- 連番(Ren ban):連続した席。
- 2連・3連・4連(ren):2人・3人・4人分の連続席。
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グッズに関する用語の例

- ペンラ(Penra):ペンライト(Penlight)の略で、コンサートで使う光る棒。
- うちわ(Uchiwa):応援用の手持ちうちわ。推しの名前やメッセージを書いた手作りの応援アイテムもある。
- タオル(Towel):応援用タオル。推しの名前やロゴがプリントされたタオル。
- アクスタ(Akusuta):アクリルスタンド(Acrylic stand)の略で、推しのイラストや写真が印刷されたアクリル製の立てられるグッズ。
- 参戦服(Sansen fuku):ライブやコンサート用の服装。
- 痛バッグ(Ita bag):推しグッズを大量に飾ったバッグ。
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ライブ・コンサート中に関する用語の例

- 銀テ(Ginte):キャノン砲で飛ばされる銀色のテープ。コンサート名やグループ名が書かれていることが多いため、拾いたいファンが多い。
- ファンサ(Fansa):ファンサービス(Fan Service)の略で、推しがファンに向けてファンを喜ばせる行為全般。
- 花道(Hana michi):ステージから客席に延びる道。
- MC:アーティストが話すトークのこと。
- コール(Kouru):ファンが決まった掛け声をすること。
- アンコール(Ankouru):終盤でファンが追加パフォーマンスを求めること。
- セトリ(Setori):セットリスト(Set List)の略で、ライブやコンサートで演奏される曲の順番。
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円盤とは?CD・DVD発売に関する日本語

音楽や映像作品がディスクとして販売される際に使われる言葉が「円盤」です。推し活において、音楽CDやライブDVDなど新作のリリースは楽しみのひとつです。
また、「円盤」の「特典」として、「メイキング」や「未公開シーン」などの映像収録のほか、「リリイベ」や「ファンミ」などファンイベントに応募する機会など様々な形があります。「リリイベ」はサイン会や握手会、トークショー、ミニライブ、お渡し会など、推しと直接交流できる貴重な機会が提供されるイベントで、「ファンミ」はトークやゲーム、質問コーナーなど、ファンとアーティストが直接交流できる場が設けられるイベントです。これらは通常のライブやコンサートとはまた違った楽しみ方ができます。
円盤に関する用語例
- 円盤(Enban):音楽を収録されたシングルやアルバムなどCD、ライブ映像などを収録されたDVD、Blu-rayのディスクのこと。
- ジャケ写(Jake sha):ジャケット写真の略で、CDやDVDのパッケージに使用されるアーティストの写真や画像。
- アー写(Aa sha):アーティスト写真の略で、アーティストの宣材写真。
- A面(A men):レコードやCDに収録されるメインの曲。
- B面(B men):レコードやCDに収録されるメインの曲以外の曲。
- タイトル曲(Title kyoku):シングルやアルバムのタイトルになっている曲。
- カップリング曲(Coupling kyoku):シングルに収録されているタイトル曲以外の曲。
- 特典(Tokuten):円盤を購入する際に付いてくる、限定のアイテムや特別なイベントに参加する機会。
- リリイベ(Riri ibe):リリースイベント(Release Event)の略で、円盤の発売を記念して行われるファンイベント。
- ファンミ(Fan mi):ファンミーティング(Fan Meeting)の略で、推しとファンが直接会うためのミーティングイベント。
尊いとは?推し活でよく使う流行的な日本語

推し活をしていると、日常会話の中で頻繁に登場する言葉や言い回しがあります。これらはファン同士の共通の言語となっており、推し活に欠かせない「流行語」でもあります。
例えば、最近推し活でよく見られる言葉である「尊い」。「尊い」とは、推しの行動や姿勢、姿そのものに対して、ファンが推しを心から敬う気持ちを込めて、感動や賞賛を表す言葉です。特に感動的な瞬間に使われ、感情が高まった時に使うフレーズです。
また、近年ではグループの解散や活動休止だったり、メンバーが脱退したりすることが増えてきまして、そういった発表が出るたびに「推しは推せる時に推せ」という言葉をよく目にします。それは、推しがいつか芸能活動が休止か停止か分からないので、自分が後悔しないように、「推し活ができるうちに、全力で応援しよう!」というメッセージを込めている言葉です。
推し活に関する流行語の例
- 尊い(Toutoi):推しが素晴らしく、尊敬や感動を感じるときに使う言葉。
- 神(Kami):非常に優れて素晴らしい人や出来事に対する賞賛の表現。
- 神対応(Kami taiou):推しがファンに対して非常に丁寧で優れた対応をすること。
- 塩対応(Shio taiou):推しがファンに対してそっけない、または冷たい対応をすること。
- 卒業(Sotsugyo):推しがグループから脱退するか芸能活動を終了すること。またはファンが推し活を辞めること。
- ビジュ(Biju):ビジュアルの略で、主に推しの見た目や容姿のこと。
- ロス(Loss):推しに関連する物事が終わった後に感じる寂しい気持ちや喪失感。
- わかりみが深い(Wakarimi ga fukai):ファンの魅力を語る人に深く共感を表す言葉。
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