日本最大手の自動車メーカー・トヨタ自動車。本拠地の愛知県に、トヨタと自動車の歴史をたどる「トヨタ博物館」があることを知っているだろうか？世界中から集めた貴重な自動車とミニチュアなど、見どころ盛りだくさん。2022年11月開業で話題の「ジブリパーク」とも合わせて訪れたい、トヨタ博物館の魅力を紹介する。
トヨタ自動車とトヨタ博物館について
トヨタ自動車といえば、日本を代表する自動車メーカー。1936年に自動車の量産を開始して以降、世界でも技術が認められ、今では年間グローバル販売台数1000万台を超えるトップブランドに成長した。皆さんの国でも、「T」のトヨタマークの車を見かけることは多いだろう。
そのトヨタ自動車設立50周年記念事業のひとつとして1989年に設立されたのが、トヨタ博物館だ。自動車の進化と文化に触れられる博物館で、自動車の展示の他、国内外の自動車産業研究や「トヨタ博物館クラシックカー・フェスティバル」などのイベントも行っている。
トヨタ博物館は、日本発のリニアモーターカー（リニモ）沿線にある。2駅先にある愛・地球博記念公園には2022年11月開業の「ジブリパーク 」もあり、一緒に観光するのがおすすめ！
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トヨタ博物館の「クルマ館」
クルマ館の1階に鎮座するのは、トヨタ初の生産型乗用車「トヨダ AA型乗用車」（1936年）のレプリカ。当時の最先端である流線形デザインと黒塗りの車体はほれぼれする美しさ。
2階から3階では、日本、アメリカ、ヨーロッパと、各地域で時代ごとに象徴的な車両約140台を13のエリアに分けて展示。なんと、すべての車体が今も走行可能だ！
自動車の始まりは、1700年代にフランスで造られた蒸気自動車。その後に電気自動車、そしてガソリン自動車が造られ、人々の生活に浸透していく。1910～20年代のクラシカルな車体は、今見ても洗練されていてカッコいい！
車体に近づいてくまなく観察したり撮影したりすることもできるよ。
1930年代になると、日本政府が国産自動車メーカー育成の動きを強め、豊田自動織機（トヨタ）らが本格的な自動車生産に挑戦。
戦後になると日本人の生活水準が向上し、庶民も自家用車を持てるように。1960～70年代に発売された車は、スポーティーなデザインが特徴。
1970年代以降になると、大気汚染や交通事故に配慮した技術の導入、ライフスタイルに合わせた車種の誕生など、自動車も多様性の時代に突入。2000年代は水素や電気がエネルギー源の自動車が誕生。自動車の歴史を車体とともに振り返ることができる。
トヨタ博物館の「クルマ文化資料室」
国内外の自動車に関わる文化資料約4000点を一堂に展示するのが、クルマ文化資料室だ。
クルマ館にある歴史的な自動車を、1/43スケールのミニチュアカーで再現。約800台のミニチュアカーはどれも精巧で、眺めているだけで時間があっという間に過ぎてしまう。
日本の乗り物文化を振り返られる錦絵も展示。馬車や人力車をはじめ、初期の自動車や鉄道の絵はどれも貴重だ。
さらに、自動車メーカーから集めた約400点のカーバッジ、世界各国のライセンスプレート、そして自動車切手やポスター、出版物など、車好き以外も見て楽しめる資料が勢ぞろい。クルマ館と合わせて鑑賞すると、より自動車の魅力を感じられる。
トヨタ博物館のカフェ、レストラン、ショップ
トヨタ博物館のレストラン「AVIEW」は、洋食を中心に創意工夫されたメニューを提供。特製ランチョンマットももらえる「TOYOTA 2000GT Hot dog」（1300円）の他、季節限定のメニューも。
ミュージアムカフェ「CARS & BOOKS」は、車にまつわる写真集やアートブックを揃えたカフェ。大きな窓から差し込む日の光を感じながら、本を片手にくつろげる。
博物館の思い出づくりに、ミュージアムショップへ。人気は、持ち手部分がスパナになった「スパナスプーン」（550円）。トヨタ博物館だけで買えるオリジナルだよ！
食品のおみやげも人気。人気車両がパッケージにデザインされた「博物館カレー」（432円）、名車を模ったサブレ（4枚入り140円）、トヨタ車のバウムクーヘン（540円）など。
トヨタ博物館は、カーマニアはもちろん、デザインや近代史に興味がある人にとっても満足できるスポットだ。貴重な自動車と資料を鑑賞しに行ってみてね。
トヨタ博物館
- 住所：愛知県長久手市横道41-100
- アクセス：リニモ「芸大通」駅から徒歩約5分
- 開館時間：9:30～17:00 （最終入館16:30）
- 休館日：月曜日（祝日の場合は翌日）および年末年始
- 入場料：大人1,200円、65歳以上700円、13～18歳600円、6～12歳400円
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