日本の有名花火 どこにいったら観られる?

日本の有名花火 どこにいったら観られる?

夏(なつ)の風物詩(ふうぶつし)と言(い)えば花火(はなび/Fireworks)。

花火は「火(ひ/Fire)の花(はな/Flower)」という漢字(かんじ)の意味(いみ)を通(とお)り、火薬(かやく)や発色剤(はっしょくざい)などをまぜ合(あ)わせて花火玉(はなびだま)に詰(つ)め、点火(てんか)し、色彩(しきさい)の美(うつく)しさや音(おと)などを楽(たの)しむものです。

種類(しゅるい)としては、花火大会で打ち上げる打(う)ち上(あ)げ花火(はなび)。線香花火(せんこうはなび)など個人宅(こじんたく)の庭先(にわさき)などでも楽(たの)しめる手持(ても)ち花火(はなび)、おもちゃ花火など、様々(さまざま)な種類(しゅるい)があります。

今回は、打ち上げ花火と花火大会(はなびたいかい)について紹介(しょうかい)します。

日本の打ち上げ花火

日本の打ち上げ花火

打(う)ち上(あ)げ花火(はなび)と一口(ひとくち)にいっても、日本と海外(かいがい)では花火玉(はなびだま)の形状(けいじょう)も打(う)ちあがった際(さい)の形(かたち)も違(ちが)います。

違(ちが)いがわかりやすいのはヨーロッパのものです。日本の花火は、花火玉も、打ちあがった形(かたち)も丸(まる)い形状(けいじょう)ですが、ヨーロッパの花火玉は円筒形(えんとうけい)が一般的(いっぱんてき)。

日本では、花火玉の中心(ちゅうしん)に火薬(かやく)を仕込み、※星を四方(しほう)に飛(と)ばすため、打ち上げた際にまるで花が咲(さ)いたような美(うつく)しい球体(きゅうたい)に打ちあがるのです。円筒の花火の場合(ばあい)は、片方(かたほう)の蓋(ふた)がはずれて中身(なかみ)を放出(ほうしゅつ)させるため、柳(やなぎ)のような形(かたち)になります。また、海外の花火は、原則(げんそく)一種類(いっしゅるい)の色(いろ)の火薬(かやく)だけを機械(きかい)でプレスして作(つく)るので、色(いろ)の変化(へんか)はありません。
※火や煙を出しながら燃える火薬の粒のこと

日本の花火の歴史とは? 

日本の花火の歴史とは?

日本の花火の起源(きげん)については、魔除(まよ)けだったという説(せつ)や、将軍(しょうぐん)・徳川家康(とくがわいえやす)がイギリス王(おう)から贈(おく)られたなど、さまざまな説(せつ)があります。

花火と日本の夏が密接(みっせつ)に結(むす)びついている理由(りゆう)のひとつは、8月(がつ)のお盆(ぼん)シーズンに花火大会(はなびたいかい)が多(おお)く開催(かいさい)されることにも関係(かんけい)しています。

お盆は祖先(そせん)の霊(れい)を祀(まつ)る年中行事(ねんちゅうぎょうじ)。この時期(じき)は亡(な)くなった家族(かぞく)や祖先の魂(たましい)が地上(ちじょう)に帰(かえ)ってきますが、花火はその魂を歓迎(かんげい)し、霊界(れいかい)に送(おく)り出(だ)すための「送(おく)り火(び)」として使(つか)われます。

日本の花火の種類

日本の花火は、とてもバラエティに富(と)んでいます。ここでは代表的(だいひょうてき)なものを紹介(しょうかい)します。

割物(Warimono)

割物(Warimono)

球状(きゅうじょう)の花火玉(はなびだま)で、打ち上げるとまるで花が咲くように全方向(ぜんほうこう)に丸(まる)く広(ひろ)がる、日本の花火の代表格(だいひょうかく)です。打ち上げ後に色(いろ)が変化(へんか)したり、様々な色の小花(こばな)が咲(さ)いたりと、華(はな)やかで人気(にんき)があります。

代表的(だいひょうてき)なものとしては、球体(きゅうたい)の中心(ちゅうしん)に色(いろ)を配(はい)し、光(ひかり)の尾(お)を引(ひ)きながら花火(はなび)が開(ひら)く「菊(きく/ chrysanthemum)」と、尾(お)を引(ひ)かず色のインパクトが強い「牡丹(ぼたん/ peony)」があります。

ポカ物(Pokamono)

ポカ物(Pokamono)

ポカ物(もの)は、花火玉の殻(から)が2つに割れて星が上空(じゅようくう)に散(ち)らばる、ちょっとユニークな花火です。人気があるのは、シュルシュルと音を立てて回転(かいてん)しながら不規則(ふきそく)に空(そら)を舞(ま)うハチや、花火の余韻(よいん)を残(のこ)す際(さい)に使(つか)われる柳など。

半割物(Hanwarimono)

半割物(Hanwarimono)

半割物(はんわりもの)は、火薬量が割物とポカ物の中間(ちゅうかん)くらいの花火。「半」は半分(はんぶん)を意味(いみ)します。

両者(りょうしゃ)の長所(ちょうしょ)を生(い)かしたもので、最(もっと)も代表的(だいひょうてき)なのは様々な色の小花を咲かせる千輪菊(せんりんぎく)です。

型物(Katamono)

型物(Katamono)

割物を応用した花火で、夜空にスマイルマークやアニメキャラクター、ハートや季節のモチーフ、文字などを映しだします。子供にも大人気の花火です

日本の花火大会はいつ観られる?

日本の花火大会はいつ観られる?

日本では一般的(いっぱんてき)に6月から9月にかけて多くの花火大会(はなびたいかい)が開催(かいさい)されます。浴衣(ゆかた)を着(き)て、祭(まつ)りの雰囲気や屋台(やたい)グルメを楽しむのも粋(いき)です。

国(くに)によっては新年(しんねん)の到来(とうらい)を祝(いわ)うために花火を打ち上げる国もありますが、日本では「夏の風物詩」として花火大会が開催されるため、新年に花火を打ち上げる習慣(しゅうかん)はありません。

日本全国の有名花火大会

日本全国の有名花火大会

花火大会は観客(かんきゃく)が花火を鑑賞(かんしょう)するためのものと、花火師(はなびし)たちが最新(さいしん)の作品(さくひん)や技術(ぎじゅつ)を競(きそ)う競技会形式(きょうぎかいけいしき)のものがあります。

ここからは、全国(ぜんこく)でも特に有名なものを紹介します。

隅田川花火大会(Sumidagawa Fireworks Festival)/東京

隅田川花火大会(すみだがわはなびたいかい)の起源(きげん)は、1733年(ねん)の「両国川開きの花火(りょうごくかわびらきのはなび)」で、これが日本最古(にほんさいこ)の花火大会といわれています。

現在、隅田川花火大会は関東(かんとう)で最(もっと)も人気(にんき)のある花火大会で、当日(とうじつ)は100万人もの観客が集(あつ)まります。

土浦全国花火競技大会(Tsuchiura All Japan Fireworks Competition)/茨城

「日本三大花火大会」のひとつに数(かぞ)えられる花火大会。世界(せかい)トップレベルの花火師たちが新作花火(しんさくはなび)を披露(ひろう)する競技会です。

10月に開催される数少(かずすく)ない秋(あき)の花火大会(はなびたいかい)としても有名(ゆうめい)です。

大曲全国花火競技大会(Omagari Hanabi)/秋田

8月の下旬(げつじゅん)に秋田県(あきたけん)で開催され、例年(れいねん)約75万人の観客を動員(どういん)する大規模(だいきぼ)な花火大会(はなびたいかい)。

全国(ぜんこく)から集(あつ)まった花火師たちが、それぞれの作品(さくひん)を競(きそ)い合(あ)います。

熊野大花火大会(Kumano Fireworks Festival )

300年の歴史(れきし)を持(も)ち、三重県(みえけん)の海岸(かいがん)で毎年(まいとし)8月17日に開催されている花火大会。水面(みなも)に映(うつ)る花火の美(うつく)しさに定評(ていひょう)があります。

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