『文豪ストレイドッグス』キャラクターの元ネタ解説!太宰治は実際どんな人?

  • Feb 8, 2025
  • Yukari

2016年4月より放送されているアニメ『文豪ストレイドッグス』。原作「朝霧カフカ」、作画は「春河35」で「ヤングエース」で連載中の人気作品です。本記事では、同作品に登場するメインキャラクターである太宰治、芥川龍之介、中原中也、中島敦などの性格や異能力、さらに、モデルとなった文豪たちとの共通点ついて解説します。

※記事で紹介した商品を購入したり予約をしたりすると、売上の一部がFUN! JAPANに還元されることがあります。 

文豪ストレイドッグスとはどんな物語?  

文豪ストレイドッグスは、架空の都市・ヨコハマを舞台に、文豪になぞらえたキャラクターたちが繰り広げる異能バトルアクション作品です。孤児院を追い出された主人公の中島敦は、入水自殺を図った太宰治を救ったことをきっかけに、ヨコハマの平穏を守る異能力集団「武装探偵社」に加わることに。宿敵である芥川龍之介が所属する「ポートマフィア」とのバトルを繰り広げながら、各キャラクターの過去を乗り越えていくというストーリー展開です。 

👉文豪ストレイドッグスの商品を購入【アニメイト通販】 

文豪ストレイドッグスが人気な理由は?

第1〜第5シーズンと、長期にわたって放送されている文豪ストレイドッグス。ここからは、同作品が多くのファンに愛されている理由を大きく4つ紹介します。

個性的なキャラクターとそのバックグラウンド 

本 文学

文豪ストレイドッグスという名の通り、同作品には実在した文豪をモデルとしたキャラクターが多く登場します。文豪の作品をモチーフにした異能力や性格、思考などがそのままキャラクターに反映されているため、登場人物1人ひとりの名前も比較的覚えやすいかもしれません。

文学と異能力バトルの融合

太宰治であれば異能力「人間失格」というように、キャラクターの異能力は各文豪の作品が由来。そのため、文学作品の知識がある人にとっては、異能力の効果や設定の背景を推測しながら楽しめる内容となっています。一方、「正直、日本の文学作品は詳しくない……」という人にとっても、作中で繰り広げられるダイナミックなバトルや各キャラクターの個性に徐々に引き込まれ、ついついもう一話見たくなるような作品となっているのではないでしょうか。

ストーリーの深さと共感できるテーマ 

本 文学

文豪ストレイドッグスは、登場人物たちが「自分の存在意義を問い続ける」というストーリー展開です。主人公の中島敦が武装探偵社で経験を積むことで自己肯定感を育てていったり、太宰治が仲間と関わることで「生きる意味」を模索したり、キャラクターの人間的な葛藤や成長が描かれています。

また、異能力のモチーフとなっている文豪・太宰治の『人間失格』や中島敦の『山月記』は、人間の苦悩や自己の存在意義をテーマにした作品。一つひとつの設定が、「自分には生きる価値があるのか?」「どうすれば自分を肯定できるのか?」と考えさせられる内容となっているため、多くの視聴者が共感しやすいストーリーとなっているのです。

高いクオリティのアニメーションと声優陣

文豪ストレイドッグスのアクションシーンは、キャラクターのなめらかな動きとダイナミックさが特徴です。また、異能力ごとに個性的なエフェクトがかけられており、文学的な要素を反映した文字や和の要素を取り入れたアニメーションに仕上げられています。さらに、シーンごとに色合いやキャラクターの表情を細かく使い分け、繊細な感情を美しく表現しているのも特徴です。

声優陣も非常に豪華です。『DEATH NOTE』夜神月(やがみらいと)役や『鬼滅の刃』上弦の弐・童磨(どうま)役を務めた宮野真守、『進撃の巨人』ライナー役や『ハイキュー』東峰 旭 (あずまね あさひ) 役を務めた細谷佳正、『進撃の巨人』リヴァイ役や『夏目友人帳』夏目貴志(なつめたかし)役を務めた神谷浩史など主役級が勢揃い! クオリティの高いアニメーションから声優陣まで、見どころ溢れる作品となっています。

👉文豪ストレイドッグスの商品を購入【アニメイト通販】

文豪ストレイドッグスのキャラクター解説。モデルとの共通点は?

文豪ストレイドッグスでは、文豪の生き様や作品をモデルにしたキャラクター設定がされています。ここでは、メインキャラクターの基本情報や性格、異能力、文豪との共通点を解説します。キャラクターの背景を知ることで、さらに作品の理解が深まるのではないでしょうか。

中島敦:生きる意味を探す少年 

文豪ストレイドッグスの主人公。巨大で獰猛な虎に変身する異能力「月下獣」の持ち主。ある日、孤児院から追い出され路頭に迷っていたところ、太宰治に救われ武装探偵社に仲間入りします。気の弱い性格ですが心優しく、いざというときには自らを犠牲にしても他人を守るために大胆な行動をとる少年です。異能力の由来となったとされる短編小説『山月記』は、高名な詩人になるという夢にやぶれ、虎へと化けてしまった李徴が、その業を友人の袁傪に語るという物語。李徴が虎に変貌する部分が異能力に反映されており、中島敦の異能力や性格と共通しています。

  • 名前:中島敦(なかじまあつし)
  • 異能力:月下獣
  • 効果:巨大で獰猛な虎に変身する
  • 異能力のモデル:短編小説『山月記』

👉中島敦の商品を購入【アニメイト通販】

📒中島敦『李陵・山月記 弟子・名人伝』を読んでみる【Yahoo! Shopping】 

太宰治:死と生を揺れる天才

太宰治

太宰治(1909年〜 1948年)出典:国立国会図書館「近代日本人の肖像」 (https://www.ndl.go.jp/portrait/)

武装探偵社の一員。死に場所を求める自殺愛好家ですが、苦痛は好まず、できれば美女と心中したいと願う人物。飄々としていてつかみどころがなく、鋭い戦略眼で常に先を見据えて行動します。実在した太宰治の代表作をモデルにした異能力「人間失格」は、他者の異能力を無効化できるというもの。彼の異能力は、同小説の主人公が抱える 「自己否定」「生きる意味の喪失」 というテーマとリンクしており、作中でも太宰は 「生きる意味」を探しながらも死を求めるという矛盾を抱えたキャラとして描かれています。

  • 名前:太宰治(だざいおさむ)
  • 異能力:人間失格
  • 効果:他者の異能力を無効化する
  • 異能力のモデル:小説『人間失格』

👉太宰治の商品を購入【アニメイト通販】

📒太宰治『人間失格』を読んでみる【Yahoo! Shopping】 

芥川龍之介:冷徹で誇り高き男 

芥川龍之介
芥川龍之介(1892年 〜 1927年)出典:国立国会図書館「近代日本人の肖像」 (https://www.ndl.go.jp/portrait/) 

港を縄張りとする凶悪なポートマフィアの構成員。黒いマントをまとい、冷たい表情を浮かべる死神のような男。武装探偵社の中でも「こいつには遭うな、遭ったら逃げろ」と恐れられています。異能力は殺戮に特化した「羅生門」で、黒い獣を呼び出し物体や空間を食いちぎることが可能。モデルとなった文豪芥川龍之介の代表作『羅生門』は、人間の醜さや道徳観の崩壊を描かれており、芥川文学の持つ「不安・恐怖・怪異」の要素が反映されています。

  • 名前:芥川龍之介(あくたがわりゅうのすけ)
  • 異能力:羅生門
  • 効果:黒い獣を呼び出し物体や空間を食いちぎる
  • 異能力のモデル:小説『羅生門』

👉芥川龍之介の商品を購入【アニメイト通販】

📒芥川龍之介『羅生門』を読んでみる【Yahoo! Shopping】 

中原中也:激情的な小さな巨人

中原中也
中原中也(1907年 〜 1937年)出典:国立国会図書館「近代日本人の肖像」 (https://www.ndl.go.jp/portrait/) 

ポートマフィアの幹部で、武装探偵社の太宰治を嫌悪している人物。小柄ですが、機敏かつ剛力な体術の使い手で、黒帽子を愛用しています。異能力は、文豪中原中也の詩『汚れつちまつた悲しみに…』がモデルとなった「汚れつちまつた悲しみに」。重力を操る効果があります。また、実在した中原と太宰は犬猿の仲だったそうで、作中の中原中也と太宰治の関係も同様に描かれています。

  • 名前:中原中也(なかはらちゅうや)
  • 異能力:汚れつちまつた悲しみに
  • 効果:重力を操る
  • 異能力のモデル:詩『汚れつちまつた悲しみに…』

👉中原中也の商品を購入【アニメイト通販】

📒中原中也『汚れつちまつた悲しみに』を読んでみる【Yahoo! Shopping】 

国木田独歩:現実を行く理想主義者

国木田独歩(1871年〜 1908年)出典:国立国会図書館「近代日本人の肖像」 (https://www.ndl.go.jp/portrait/) 

武装探偵社の一員。表紙に「理想」としたためた手帳を常に持っており、そこに記した内容を人生の道標としています。堅物でスケジュールが狂うことを何よりも嫌がりますが、自由人の太宰を相棒とするため苦労が絶えない役回りです。異能力は、文豪国木田独歩のペンネーム「独歩吟客」が由来となった「独歩吟客」で、手帳に書いた文字を実現化する能力があります。また、武装探偵社に入る前は数学教師をしており、文豪の国木田も学校教師として数学と英語を教えていたことが元になっています。

  • 名前:国木田独歩(くにきだどっぽ)
  • 異能力:独歩吟客
  • 効果:手帳に書いた文字を実現化する
  • 異能力のモデル:文豪「国木田独歩」のペンネーム「独歩吟客」

👉国木田独歩の商品を購入【アニメイト通販】 

江戸川乱歩:名探偵な天才推理家

江戸川乱歩
江戸川 乱歩(1894年 〜 1965年)出典:国立国会図書館「近代日本人の肖像」 (https://www.ndl.go.jp/portrait/) 

武装探偵社の一員。同僚たちから一目置かれる鋭い観察眼を持ち、警察から依頼された難事件を解決に導く名探偵。座右の銘は「僕がよければすべてよし」というように、自信家で、ふてぶてしく子供っぽい言動が目立つ性格。江戸川乱歩は、真相が分かってしまう能力「超推理」を持っています。異能力ではないものの、卓越した観察眼と推理力があるため、武装探偵社の社長福沢から異能力として認めてもらっている様子。文豪・江戸川乱歩が書いた探偵小説に優れた推理能力を持った探偵が登場していたことが由来といわれています。

  • 名前:江戸川乱歩(えどがわらんぽ)
  • 異能力:超推理(実際には異能力ではないが、武装探偵社の社長福沢から認めてもらった。)
  • 効果:卓越した観察眼と推理力
  • 異能力のモデル:江戸川乱歩の探偵小説

👉江戸川乱歩の商品を購入【アニメイト通販】 

宮沢賢治:純朴で自然愛する男

宮沢賢治(1896年〜 1933年)出典:国立国会図書館「近代日本人の肖像」 (https://www.ndl.go.jp/portrait/) 

武装探偵社の一員。同社の社長のスカウトを受けるまで、電気も通っていない田舎で暮らしていました。疑うことを知らず、どんな相手とも話せば分かり合えると考えており、街のさまざまな人から「賢ちゃん」と呼ばれ交友が広いのが特徴です。異能力は、空腹時のみに発動される怪力「雨ニモマケズ」。宮沢賢治の詩『雨ニモマケズ』の「雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ 丈夫ナカラダヲモチ」を能力化したものといわれています。

  • 名前:宮沢賢治(みやざわけんじ)
  • 異能力:雨ニモマケズ
  • 効果:空腹時のみに怪力が発動される
  • 異能力のモデル:詩『雨ニモマケズ』

👉宮沢賢治の商品を購入【アニメイト通販】

📒宮沢賢治『雨二モマケズ』を読んでみる【Yahoo! Shopping】 

Index

Recommend