日本全国の「ご当地鍋」9選。北海道、東京、福岡の鍋といえば?

日本のからにかけてよく食べられる鍋料理。寒い夜にみんなでひとつの鍋を囲むと体が温まるだけでなく、家族団らんも楽しめて心までぽかぽかしてきます。

日本各地には個性あふれる鍋料理がたくさんありますが、今回はその中から厳選した9種類の鍋料理をご紹介します。それぞれに合うタレ、食材を入れるタイミング、さらには「シメ」の作り方もお伝えしますので、ぜひ合わせてご参考ください。

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今なお進化中!鍋料理の歴史と現在

料理の起源は土器が発明された縄文時代(前14000年頃~前10世紀頃)にまで遡ると言われています。調理後は取り分けて自分の膳で食事をするスタイルだったため、現代のような鍋料理とは別物でしたが、江戸時代(1603年~1868年)から明治時代(1868年~1912年)にかけて「卓袱」という料理が登場してから、「みんなで鍋をつつく」という形が定着しました。

江戸時代の都市部では持ち運びできる七輪の普及によって、鍋を煮込みながら食べるというスタイルが登場し、明治時代に入ると「肉食禁止令」の解禁に伴い肉食が推奨されるようになり、庶民の間で牛鍋ブームが巻き起こりました。現在日本で食べられる鍋は100種類を超え、和風のみならず中国の「火鍋」や韓国の「チゲ」など、世界の鍋料理も人気を集めています。

地元民に愛される日本全国の「ご当地鍋」9選

日本各地の郷土料理はその地域の気候や文化と深く結びつき発展してきたものです。特にに楽しむ鍋料理は郷土料理の宝庫であり、近年では新たな鍋料理の開発も地域活性化の一環として注目されています。

北海道】石狩鍋

【北海道】石狩鍋

北海道を代表する郷土料理「石狩鍋」は、石狩地方の漁師が獲れたてのサケを味噌汁の入った鍋に入れて食べたのが始まりとされています。もともとは大漁を祝うための料理でしたが、昭和20年代頃(1945年~1954年)には観光客に振る舞われたことがきっかけで全国に広がり、今では全国にも名を馳せる北海道の定番料理となっています。

石狩鍋は寒冷地特有の濃厚でコクのある味わいが特徴で、入れる具材は家庭によって様々ですが、玉ねぎやキャベツなどが一般的です。最後に山椒を振ることで風味が増し、いくらやバターを加えるなどアレンジもできます。鮭の皮にはコラーゲンが豊富に含まれているため、美容にも良いとされています。

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秋田】きりたんぽ鍋

【秋田】きりたんぽ鍋

きりたんぽ鍋は秋田県大館・鹿角地方が発祥の鍋料理で、山仕事の人々がきりたんぽ(ご飯をすりつぶし棒状にして焼いたもの)を鍋に入れたのが始まりとされています。新米の収穫時期に作られることが多く、秋田県北部では収穫後の労をねぎらうために食べられますが、大館市では客をもてなす料理としても欠かせません。

重要な具材である比内地鶏は、名古屋コーチン、薩摩地鶏と並ぶ「日本三大美味鶏」のひとつで、きめ細やかな肉質と濃厚な旨味が、きりたんぽ鍋の旨みをさらに引き立てます。

【茨城】あんこう鍋

【茨城】あんこう鍋

あんこう鍋は江戸時代からの味覚として知られており、あんこう漁が盛んな茨城県の郷土料理でもあります。捨てるところがなく「無駄のない魚」とされるあんこうの身、肝、皮、ヒレ、エラなどを丸ごと使い、スープはしょうゆ仕立て、みそ仕立て、水炊きの3種類が一般的です。

「あんこうの七つ道具」と呼ばれている可食部分の中でも肝が最も重宝されており、あらかじめ鍋スープに溶かしておくことでコク深い味わいに仕上がります。

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東京】どじょう鍋

【東京】どじょう鍋

どじょう鍋は江戸時代から庶民のグルメとして愛されてきた料理です。獣肉食が禁じられていた当時、どじょうは安価で栄養価が高い食材として重宝されており、骨まで柔らかく煮込まれるため、栄養を丸ごと摂れるのが魅力です。

また、調理法や具材の違いによってどじょうを開かず丸ごと煮込んだ「丸鍋」、背開きにしてごぼうと一緒に調理した「ぬき鍋」、割下で煮込んだどじょうとごぼうを卵とじにした「柳川鍋」などの種類があり、それぞれ異なる食感と風味が堪能できます。

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【東京】ちゃんこ鍋

【東京】ちゃんこ鍋

ちゃんこ鍋は明治時代に始まった、力士の体作りに欠かせない料理です。鶏肉、野菜や魚介類を用いた栄養価の高い鍋で、だしがよく出て具材に味が染み込むのが特徴ですが、かつては縁起を担ぐために四足歩行の動物(牛や豚)の使用を避けていました。

ちゃんこ鍋に使われる出汁は相撲部屋ごとに異なり、鶏がら醤油、塩にんにく、昆布かつおなど豊富なバリエーションが存在しますが、現代では飲食店や家庭でも気軽に楽しめる料理となり、様々なアレンジがされています。

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広島】かきの土手鍋

【広島】かきの土手鍋

かきの土手鍋は広島県が誇る特産品であるかきをふんだんに使った郷土料理で、鍋の内側に味噌を土手のように塗り、鍋の中央でかきや野菜を煮込むスタイルが特徴です。味噌がスープに少しずつ溶け出すことで、味わいが徐々に変化し、かきの濃厚な旨味と相まって豊かな味わいを生み出します。

また、主役のかき以外にも様々な具材が加わり、白菜、きのこ類、糸こんにゃく、豆腐などもスープの旨味が染み込んで、最後まで飽きずに食べられます。

【広島】レモン鍋

【広島】レモン鍋

広島の新名物として近年注目を集めているレモン鍋は、日本一の生産量を誇る「広島レモン」のPRを目的に考案された料理です。レモンの爽やかな酸味と香りを活かし、鶏肉や魚介類、野菜を昆布だしや白湯スープで煮込み、輪切りにしたレモンを浮かべます。

見た目の華やかさだけでなく、さっぱりとした味わいが肉類の臭みを抑えることができ、レモンに含まれるクエン酸とビタミンCも疲労回復をサポートする効果が期待できるため、トマト鍋や豆乳鍋に続くヘルシーな鍋料理として健康志向の方にもぴったりな一品です。

福岡】もつ鍋

【福岡】もつ鍋

もつ鍋の起源について諸説ありますが、終戦後間もない頃に福岡で広まったとされています。当時、炭鉱で働いていた朝鮮半島の労働者が内臓類を好み、日本では捨てられていた内臓部分を調理する文化が福岡に広がっていきました。1990年代のバブル崩壊後、東京でもつ鍋ブームが起き、全国的に知られるようになりました。

作り方に関しては牛のもつ(内臓)を使用し、醤油や味噌ベースのスープにニラ、キャベツ、豆腐、ニンニクを加えて煮込むのが基本です。特にニンニクの風味とぷるぷるしたもつの食感が人気で、コラーゲンを摂取したい女性にもおすすめです。

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福岡】水炊き

【福岡】水炊き

水炊きは鶏肉を骨ごと煮込んだスープに野菜を加え、ポン酢や柚子胡椒で味付けして食べる福岡県の代表的な鍋料理です。中国風の鶏肉料理、コンソメなど西洋のスープや日本の料理文化が融合し、福岡独自の形として発展しました。

四季折々の野菜と共に楽しめるため、水炊きは通年食べることができ、特に博多祇園山笠の直会(なおらい)では必ず提供され、体力回復のため鶏肉が選ばれたと伝えられます。じっくり煮込んで旨味を引き出した鶏の白湯スープは滋養強壮に良く、寒い時期に食べると身体の芯から温まります。

ひと手間加えるだけ!鍋料理をよりおいしくいただくコツ

自宅で鍋料理を楽しむ際は食材の準備だけでなく、色々な種類のつけダレを用意したり、食材を入れるタイミングを工夫したりと、ちょっとした一手間を加えることで、お店に負けない本格的な鍋料理が楽しめるようになります。

鍋の付けダレで味変を楽しむ

鍋の付けダレで味変を楽しむ

ポン酢

柑橘系の酸味と醤油の風味が特徴。さっぱりとした味わいで、油分や脂の多い具材の後味をさっぱりさせてくれます。

ごまだれ

甘みやコクが強く、しゃぶしゃぶの付けだれとして人気があり、濃厚でまろやかな口当たりが楽しめます。

ねぎ塩レモンだれ

脂ののった具材によく合い、塩気と酸味で味が引き締まり、ねぎの香りがアクセントになります。

梅しそだれ

梅の酸味としその爽やかな香りが特徴。さっぱりとした後味で、胃もたれせずに食欲を引き立てます。

「シメ」こそ鍋料理の醍醐味

ごはん系(雑炊・リゾット)

残ったスープにごはんを入れて溶き卵を加え、ネギや海苔を散らせば完成。チーズを加えるとまろやかな仕上がりになります。

麺類(ラーメン、うどん、パスタ)

スープによく絡み、煮込むだけで簡単においしい一品が出来上がります。

おもち

スープを吸い込んだおもちがとろとろになり、腹持ちも良く食べ応えも抜群です。

春雨

スープをたっぷりと吸収し、つるつるとした食感が楽しめます。低カロリーなのでダイエット中の方におすすめ。

食材を入れるタイミングで味が左右される

火をつける前:出汁が出るもの、根菜類

肉や魚介から旨味が出て、スープに深いコクが生まれます。また、根菜類は火が通るのに時間がかかるため、早めに鍋に入れてじっくり煮込みましょう。

鍋つゆが沸騰したら:きのこ類・豆腐類・肉類

加熱しすぎると煮崩れを起こしたり食感が悪くなるもの、しっかり内部まで火を通す必要があるものは様子を見ながら加熱しましょう。

食べる直前に手早く火を通す程度でOK:葉物野菜

火が通りやすいため、シャキシャキ感を残すために最後に入れるのがベストです。

鍋の素を活用すればお店の味に早変わり

市販の鍋用スープには様々な種類がありますが、どの味を選ぶか迷う場合は有名チェーン店監修の商品を試してみるのもいいかもしれません。

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