京都は、美しい桜の季節や紅葉の時期が有名ですが、実は新緑の季節も京都の魅力に溢れています。輝く緑の景色はまるで絵画のようで、観光客の心を惹きつけます。この記事では、京都の新緑がきれいなスポットをご紹介します。メジャーな観光地から穴場まで、様々な場所を網羅します。古都ならではの風情と緑の息づく自然に包まれながら、心に残る旅の思い出をつくりましょう。
※当記事に登場する情報はすべて2024年4月取材時のものです。最新の開催情報は事前に公式サイトなどをご確認ください。
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2024年の京都の紅葉の見頃はいつ?
紅葉の始まりには気温が大きく影響します。最低気温が8度を下回ると色付きが始まり、5〜6度になると急速に進行します。夏の気温はそれほど影響せず、秋の気温が低くなる時期が早いほど、紅葉シーズンも早まると言われています。
京都の紅葉は、例年11月中旬から12月上旬が見頃です。全国的にも非常に人気が高く、国内外から多くの観光客が訪れます。紅葉のピーク時期は混雑するため、早めの時間に訪れるとゆっくり楽しむことができます。
2024年の京都で紅葉を見に行くならおすすめスポット
京都は紅葉の名所として知られているため、見どころがたくさんあります。中でも、おすすめのスポットをご紹介します。
嵐山
紅葉の名所として有名な京都の嵐山には、渡月橋や嵯峨野、保津峡の四季が楽しめるトロッコ列車、世界遺産の天龍寺など見逃せないスポットがたくさんあります。また、「嵐山もみじ祭」の期間中は、※今様船、平安管弦船等など多くの船が大堰川(桂川)に浮かび、伝統芸能が披露され、陸地でも様々なイベントが開催されます。嵐山の紅葉の見頃は11月下旬~12月上旬です。
※京都で流行したはやり歌・今様が披露される船
Spot information
- 嵐山(あらしやま)
- 住所:京都府京都市右京区嵐山
- アクセス:
- JR利用の場合:嵯峨嵐山駅から徒歩約8分。
- 嵐電(京福)嵐山本線を利用の場合:嵐山駅を下車後徒歩すぐ
- 阪急嵐山線利用の場合:嵐山駅下車、嵐山駅から徒歩圏内
👉 西日本の紅葉の名所についてはこちらを読む
禅林寺
永観堂 禅林寺は863年創建で1000年以上の歴史を持つお寺です。紅葉の穴場スポットとして知られ、庭園には約3,000本の紅葉が池を囲うように配置されており、その美しさは『古今集』で「もみじの永観堂」と詠まれているほど。境内の紅葉や山並みを一望できる多宝塔なども見ごたえがあります。
また、歴史ある寺院のため、国宝や文化財も多く所有しており、毎年11月には永観堂に所蔵されている寺宝を見学できる「秋の寺宝展」の開催と夜間のライトアップも実施されます。紅葉の見頃は11月中旬~11月下旬です。
Spot information
- 永観堂禅林寺
- 住所:京都市左京区永観堂町48
- Access:
- JR京都駅からは、市バス5系統で「南禅寺永観堂道」へ行き下車後、徒歩3分。または、京阪電車「三条」から市バス5系統で「南禅寺永観堂道」下車、徒歩3分。
👉 西日本の紅葉の名所についてはこちらを読む
天龍寺
天龍寺の庭園は、正式には曹源池庭園と呼ばれ、日本初の歴史的名勝に指定されています。嵐山や亀山の雄大な自然を背景に、白い池や滝が園路に沿って美しく配置されており、四季によって雰囲気が変化するのも魅力。
特に、見どころは、曹源池(そうげんち)中央の手前にある巨岩からなる龍門瀑(りゅうもんばく)。滝を泳ぎ登った鯉だけが龍になれるという禅の理念を石組みで表現したものです。
👉 天龍寺について詳しくこちらを読む
嵯峨野トロッコ列車の紅葉
京都の秋の風物詩の一つである保津峡の紅葉。
嵯峨野トロッコ列車は、平均時速約25kmでゆったりと車窓を楽しむことができる絶景トロッコ列車です。保津峡の渓谷に沿って片道7.3km、約25分の道のりはビュースポットだらけ。また景色がとくに美しい場所では、速度をおとして走るので、慌てずゆっくり写真が撮れます。トロッコ列車ならではの渓谷美を旅の思い出にしてみては?
Information
- 絶景ポイント:トロッコ嵐山駅~トロッコ保津峡駅
※例年、トロッコ嵐山駅~トロッコ保津峡駅の区間はライトアップは実施されています - 紅葉の見頃:11月中旬~12月上旬
👉 紅葉が見られる鉄道の旅についてこちらを読む
新緑の京都の魅力について
日本では新緑の季節は通常、春から初夏にかけての5月頃に訪れます。京都といえば秋の紅葉が有名ですが、この時期には、「青もみじ」が鑑賞可能になります。京都のさまざまな場所で、青もみじを始めとする緑が鮮やかに輝き、訪れる人々を魅了します。有名な寺院や庭園では、若葉が茂る木々が古い建造物と調和し、幻想的な風景を作り出します。また、市内の公園や川沿いなどでも、自然の息吹を感じることができます。新緑の季節は、京都の歴史と自然が調和した美しい風景を楽しむ絶好の機会です。
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京都で新緑や青もみじが見られるスポット
① 瑠璃光院
京都でも有数の観光スポットである「瑠璃光院」。通常、紅葉の名所として知られていますが、実は新緑の季節にもその魅力は際立ちます。特に瑠璃光院の書院から眺める景色は格別で、吸い込まれそうなほど美しい緑の世界が広がります。書院の中から外を見れば、新緑が一面に広がり、机や床に反射した緑の美しさがさらに感動を呼び起こします。
瑠璃光院の庭園「瑠璃の庭」も見逃せません。緑に包まれた庭園は、静寂と美しさに満ち溢れており、訪れる人々を心から癒してくれます。通常、春と秋に限られた特別公開が行われますが、現在は「夏の特別拝観」がはじまり、新緑の美しさも堪能することができます。
2024年の拝観情報
- 2024年 春季 特別拝観期間:4月13日(土)~6月16日(日)予定
- 2024年 夏季 特別拝観期間:7月13日(土)~8月18日(日)予定
※予約制ではございませんので直接お越しください
瑠璃光院
- 住所:京都府京都市左京区上高野東山55番地
- 交通アクセス:
JR「京都駅」→ 京都バス17系統「八瀬駅前」バス停から徒歩約10分
叡山電鉄本線「出町柳駅」→「八瀬比叡山口駅」下車徒歩約13分
- 拝観時間:10時~17時(16時30分受付終了)
- 拝観料:大人2,000円・小人1,000円・小学生・未就学児の方は無料
- 公式サイト: https://rurikoin.komyoji.com/
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② 祇王寺
日本の軍記物語『平家物語』に登場する「祇王寺」。嵐山の渡月橋から歩いて約30分、奥嵯峨と呼ばれる地域に佇んでいます。祇王寺の庭園は、季節ごとに異なる美しい風景を楽しむことができますが、特に新緑の苔と青もみじの見頃は圧巻です。夏になると、異なる濃淡の苔が一面に広がる光景は、まるで緑の絨毯が敷かれたような趣きで、訪れる人々を魅了します。さまざまな種類の苔が生い茂り、その色彩や形態の美しさに心が躍ります。苔の絨毯が広がる庭園は、まるで幻想的な世界に迷い込んだかのような感覚を味わわせてくれます。
祇王寺の魅力の一つは、季節ごとに変化する吉野窓です。草庵の控えの間にある大きな丸窓は吉野窓と呼ばれ、境内の緑葉を透かして差し込む陽光は、障子に美しい色彩を映し出します。この窓から射し込む光景はまさに「虹の窓」と称され、訪れる人々に不思議な魅力を放っています。
2024年の拝観情報
期間内の特別観覧なし。参拝時間内で自由観覧可能。
祇王寺
- 住所:京都市右京区嵯峨鳥居本小坂町32
- 交通アクセス:
JR嵯峨野線「京都駅」→「嵯峨嵐山駅」下車 徒歩約25分
京福電鉄「嵐山駅」下車 徒歩約25分
JR「京都駅」→ 市営28番「嵯峨小学校前」バス停から徒歩約17分
- 参拝時間:9:00~16:30(受付終了)※16:50までご参拝いただけます。
- 参拝料:大人300円・小人(小中高)100円
- 公式サイト: https://www.giouji.or.jp/
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③ 東福寺
大本山東福寺は紅葉の名所として知られていますが、新緑の時期もまた格別の美しさを誇ります。境内に架かる通天橋では、夏になると青もみじの新緑を楽しむことができます。約2,000本のイロハモミジやトウカエデなどで緑一色に染まる渓谷は、その美しさに息をのむばかりです。
毎年5月に行われる「新緑遊行」という青紅葉の特別拝観は、東福寺が意外にも閑散としています。この時期、臥雲橋から望む通天橋は、海のような新緑に包まれています。境内に足を踏み入れると、通天橋を歩きながら新緑を楽しんだ後、石段を降りると広々とした庭園が広がります。木々が元気に生い茂り、川のせせらぎが静かな空間に心地よい癒しを与えてくれます。東福寺は、季節ごとに変化する自然の美しさを訪れる人々に贈ります。
2024年の拝観情報
「新緑遊行」は2024年5月初旬の開催予定。最新情報は公式サイトからご確認いただけます。
大本山東福寺
- 住所:京都府京都市東山区本町15丁目778
- 交通アクセス:JR ・京阪「東福寺駅」から徒歩10分
- 拝観時間:9:00~16:00(受付終了16:00)
- 拝観料:
東福寺本坊庭園(方丈)は大人:500円、小人:300円
通天橋・開山堂は大人:600円、小人:300円
共通拝観券は大人:1000円、小人:500円
※上記の金額は4月~10月までの時期です
※季節によって拝観時間と拝観料が変わるため、詳細は公式サイトでご確認下さい。
- 公式サイト: https://tofukuji.jp/
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④ 嵐山 祐斎亭
嵐山に位置する「祐斎亭」は、歴史文化と自然の調和が織り成す特別な空間です。嵐山の新緑と桂川の翡翠色に包まれたこの場所は、なんと1,200年前からの避暑地。祐斎亭は、築150年の明治期の建造物で、かつては料理旅館「千鳥」として知られ、京都の舞妓や芸妓たちの憧れの地でした。
「祐斎亭」では、季節ごとに変わる日本の美しい風景を存分に楽しむことができます。丸窓からは嵐山や翡翠色に輝く桂川が一望でき、庭園の水鏡には新緑の光景が映し出されます。訪れる人々は、自然を感じながら、筆遊びでオリジナルの水模様を作り楽しむことができます。京都の歴史と自然が息づく祐斎亭で、唯一無二の空間美をご堪能ください。
嵐山 祐斎亭
- 住所:京都府京都市右京区嵯峨亀ノ尾町6
- 交通アクセス:
京福電車(嵐電)「嵐山駅」下車 徒歩10分
JR嵯峨野線「京都駅」→「嵯峨嵐山駅」下車 徒歩20分
阪急「嵐山駅」下車 徒歩20分
- 見学時間:10:00〜17:00
※季節によって変わりますので、公式サイトでご確認下さい。
- 見学料:2000円
- 公式サイト: https://yusai.kyoto/
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⑤ 愛宕念仏寺
アニメ『るろうに剣心』のエンディングにも登場した「愛宕念仏寺」は、嵐山・嵯峨野の奥に位置し、海外の観光客に人気スポット。お寺の方により、『千と千尋の神隠し』や『バケモノの子』にも登場してい るという情報があるそうです。 この寺は別名「千二百羅漢の寺」としても知られ、境内には1,200体の羅漢像がいます。特に新緑の季節には、羅漢像が繁茂した苔と共に青々とした姿を見せます。その様子はまさに自然そのものであり、訪れる者に心地よい癒しを与えます。境内を歩けば、苔と青もみじが織りなす風景が広がり、自然の息吹を感じることができます。
また、境内には青もみじの中に射干(シャガ)の花が咲いています。射干(シャガ)はアヤメ科の植物であり、白い花を咲かせる姿はきれいで、新緑と共に寺の風景を彩っています。訪れる人々は、愛宕念仏寺の美しい自然と花々に癒しと感動を覚えることでしょう。
2024年の拝観情報
期間内の特別観覧なし。参拝時間内で自由観覧可能。
愛宕念仏寺
- 住所:京都市右京区嵯峨鳥居本深谷町2-5
- 交通アクセス:
JR「嵯峨嵐山駅」北口からタクシーで約5分
JR「京都駅」→ 市営28番「嵐山公園」 で乗り換え → 94系統 「愛宕寺前 」下車
- 拝観時間:8:00〜16:30
※2024年7月1日より拝観時間は9:00〜16:30( 最終受付 16:15 )と変更になります。
- 拝観料:400円 (小・中学生 無料)
- 公式サイト: https://www.otagiji.com/
⑥ 嵐山 竹林の小径
嵐山の中心スポットである「竹林の小径」は、渡月橋とともに訪れる人々を魅了します。背の高い竹がびっしりと生えるエリアには、約400mにわたる遊歩道が設けられ、竹林散策が楽しめます。一帯に広がる爽やかな緑と、空を覆う竹の存在感は圧巻です。一年を通して緑が続き、どの季節に訪れてもたおやかな姿が見られます。特に5月は、青竹の緑が目を引きます。天高く空に伸びた竹が、まるでトンネルのように小径を包み込みます。静かに散策したいなら、人力車がおすすめです。人力車専用の小径があり、混雑を避けながら楽しむことができます。
竹林の小径(こみち)
- 住所:京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町
- 交通アクセス:
京福電車(嵐電)「嵐山駅」下車 徒歩10分
JR嵯峨野線「京都駅」→「嵯峨嵐山駅」下車 徒歩13分
阪急「嵐山駅」下車 徒歩21分
⑦ 圓光寺
圓光寺の「十牛之庭」は、新緑が美しいシーズンに特に魅力を放ちます。通常、圓光寺は紅葉の名所として高い知名度を誇り、紅葉の時期には多くの観光客でにぎわいます。しかし、夏季に訪れると静かな雰囲気の中、ゆっくりと庭園を楽しむことができます。
圓光寺の魅力は、庭園を自由に散策できる点にあります。座って眺めるだけでは味わえない、庭園全体を身近に感じることができます。このような体験は、京都でも稀有なものです。庭園を散策路に沿って歩くと、周囲には多くのモミジが見られ、自然の美しさに囲まれた空間を感じることができます。特に新緑の時期には、若々しい緑が目を楽しませ、訪れる人々の心を癒してくれるでしょう。
圓光寺
- 住所:京都市左京区一乗寺小谷町十三番地
- 交通アクセス:
JR「京都駅」→ 5号系統「一乗寺下り松町 」バス停から徒歩約7分
京阪電車「出町柳」下車、叡山電鉄に乗換、「一乗寺」下車、徒歩約17分
- 拝観時間:9:00 ~ 17:00
- 拝観料:大人(600円)、高校・中・小学生(300円)
※季節により拝観時間と拝観料が変わりますので、公式サイトでご確認下さい。
- 公式サイト: https://www.enkouji.jp/
新緑の京都を堪能できる一日おすすめコース
一日で複数の場所を巡りたい場合、事前にプランを考えて京都のお得なチケットを購入することがおすすめ。また、関西エリアの他の県にも足を運ぶ予定がある場合は「KANSAI RAILWAY PASS」が便利。
おすすめコース①:嵐山竹林の小径 → 祐斎亭 → 祇王寺 → 愛宕念仏寺
朝早く、嵐山の竹林の小径へ。竹林の間を散策しながら、新緑の中を歩く爽やかな体験を楽しみます。その後、竹林の小径から祐斎亭まで歩ける距離です。途中にはレストランやお土産の店もあり、軽く食事をとることもできます。
祐斎亭を見学したら、次は祇王寺に向かいます。嵐山バス停で市営11番のバスに乗り、「嵯峨小学校前」バス停で降ります。そこから徒歩約17分で祇王寺に到着します。
祇王寺を訪れた後は、愛宕念仏寺まで歩いて行くことができます。20分ほどの距離です。
おすすめコース②:瑠璃光院 → 圓光寺 → 東福寺
朝早く瑠璃光院で新緑の美しい庭園を楽しんだ後、圓光寺へ。瑠璃光院から圓光寺への行き方は、叡山電車の「八瀬比叡山口駅」から「一乗寺駅」まで乗車します。そこから圓光寺までは徒歩で約17分です。
最後に、東福寺へ向かいます。圓光寺からは「一乗寺駅」まで徒歩で戻り、叡山電車に乗車、「出町柳駅」まで行きます。「出町柳駅」を下車、京阪電車に乗り換えます。「東福寺駅」で下車後、徒歩約6分で東福寺に到着します。
新緑の京都を訪れると、歴史と自然が見事に調和した風景が広がります。静かな庭園を散策しながら新緑を満喫し、歴史的な建造物や文化に触れることで、京都ならではの風情を味わうことができます。新緑の季節、京都へ足を運んで、その美しい風景と豊かな文化を心ゆくまで楽しんでみてください。
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