鳥取県と言ったら、まず頭に浮かんでくるのは「鳥取砂丘」でしょう。鳥取砂丘は観光客が一度は訪れる定番観光地ですが、その魅力は決して「砂」だけではありません。砂丘の近くには世界最高レベルの砂像を展示している「砂の美術館」と、日本を代表する建築家・隈研吾氏が設計した新名所「タカハマカフェ」もあります。このどちらも砂丘に並ぶ、鳥取を代表する観光スポットです。今回は、FUN! JAPAN読者のみんなに、鳥取砂丘とその周辺の遊び方や撮影スポットを紹介しようと思います!
鳥取砂丘は砂漠ではない?形成原因と地理環境から鳥取砂丘の魅力を学ぼう!
写だけだと、「鳥取砂丘」を砂漠だと勘違う人がいるかもしれません。しかし、実は砂丘と砂漠はまったく異なる概念です。砂漠は極端的に雨の少ない乾燥地域を指します。それに対して、砂が風によって運ばれてできるのが砂丘です。
鳥取砂丘は、十万年以上をかけて形成された地形です。まず、中国山地の岩石が風化して砂となり、県内の千代川から日本海へ運ばれ、海底に堆積し、その砂が波によって岸へ打ち上げられ、北西の季節風に運ばれて内陸にたまり、長い年月ののち、今の鳥取砂丘となったのです。
鳥取砂丘は鳥取県鳥取市の日本海沿いの海岸に位置しています。その長さはなんと東西16KM、南北2.4KM、山陰海岸国立公園の一部でもあります。そしてなんといっても特徴的なのは、鳥取砂丘が日本最大級の砂丘ではないけれど(日本最大級の砂丘は青森県の猿ヶ森砂丘です)、観光できる日本最大級の砂丘である点です。また、国の天然記念物に指定されており、日本の地質百選でもあります。ですから、鳥取県を旅行するなら、絶対行くべき絶景スポットと言えます。
鳥取砂丘は、季節、時間帯、角度によってまったく違う様子が楽しめるのも魅力です。風の強さと方向に従い、砂丘の風貌が瞬時に変わり、砂柱、砂簾、風紋などの自然現象が現れます。代表的なのは「馬の背」という小さな丘。丘からは砂丘と日本海の絶景が同時に目に映ります。また、光害の影響が少ないため、鳥取砂丘も絶好の星空観測場所となっています。
時間があれば、らくだライド、サンドスライダー、パラグライダーなどもぜったい外せない体験です。アクティビティ満載の鳥取砂丘なら、一日中にいても飽きさせません!
砂の美術館:砂像彫刻家の腕と自然の力との共演
鳥取砂丘で大自然の力で作られた芸術品を見た後は、「砂の美術館」で彫刻家の作品を鑑賞しましょう!「砂の美術館」は世界唯一の砂像を展示する屋内のミュージアムです。館内では、彫刻家が情熱を注ぎ込んで制作した砂像を展示しています。
「砂で世界旅行」をコンセプトとして、定期的にテーマを変えて展示を行っています。例年展示は4月~翌年1月初旬の期間で開催され、今までイギリス、東南アジア、アメリカ、北欧などの地域をテーマにした展示が開催されてきました。2022年から2023年までは、エジプトの独立100年という重要な節目にあたるため、第14期の展示テーマを「エジプト」に選定しました。(※公式ホームページで過去の展示テーマや最新の展示情報をチェックできます。)
海外各国から招いた有名な彫刻家は、鳥取砂丘の砂を使用し、各国の文化、芸術、歴史、神話を題材にした砂像作品を制作します。各国に存在するスポットや建築物、例えば、アメリカ編の「ニューヨークの摩天楼」、アジア編の「兵馬俑」、エジプト編の「ピラミッド」、「ナイル川」などを見事に再現しました。最大の特徴は、砂像用ののりをいっさい使わず、砂、水と彫刻家の優れたテクニックだけで立派な作品を作り上げましたことです。会期が終われば作品をすべて崩してもとの砂に戻し、次の展示では再びその砂を使って斬新な作品を制作します。砂像の魅力を感じたい方や、美術館の中に目で世界旅行したい方には、ぜひ遊びにきてください!
スポット情報
- スポット名:砂の美術館
- 住所:鳥取県鳥取市福部町湯山2083-17
- 開館時間:9:00~17:00(土曜日は18時まで)
- ※展示の開催期間は毎年異なりますので、詳細は公式ホームページをご覧ください。
- ※展示の開催期間外は、砂像制作と開館準備のため休館となります。
- アクセス:鳥取駅バスターミナル0番乗り場から「砂丘線」に乗車し、「砂の美術館前」を下車して、徒歩約1分。
- 公式サイト:http://www.sand-museum.jp/
タカハマカフェ:隈研吾がデザインした鳥取県の新名所!
鳥取県で、コーヒーや建築が好きな方、インスタ映えスポットを探している方におすすめなのは、鳥取砂丘の近くにオープンしたタカハマカフェです。タカハマカフェは日本を代表する建築家・隈研吾氏が設計し、2022年8月20日新しくオープンしたカフェです。開店して以来、鳥取の新しい観光名所として一躍人気スポットとなりました。
店に入る前に、まずは砂丘をモチーフにデザインされた外観から鑑賞しましょう!横からみると、大地に突き刺さる樹木の枝のように見えます。後ろからみると、わら屋根の小屋のような雰囲気を醸し出します。鳥取県産の木材で築き上げたこの建物は、美しい自然の木目を生かしたデザインで、店内も 砂丘の風紋のような素敵な内観になっています。
建物だけではなく、メニューにもこだわりがあります。ドリンクも食べ物も、鳥取県産の食材を使用します。例えば、「かき氷」、「シェイク」は鳥取県特産の「二十世紀梨」で作ったものです。シャリシャリとした食感とちょうどいい甘さの梨スイーツは、さっぱり味で夏にもピッタリ!また、鳥取県産の大山ベーコンと鳥取和牛の焼肉を使用した、しっかりとお腹いっぱいになる二種類のハンバーガーもおすすめです。晴れた日には、三階のテラスで、おいしい食べ物、青空、涼しい風とともに、目の前にある鳥取砂丘の絶景を堪能できます。
スポット情報
- スポット名:タカハマカフェ
- 住所:鳥取県鳥取市福部町湯山2164
- 営業時間:11:00~16:00
- アクセス:鳥取駅バスターミナル0番乗り場から「砂丘線」、または「岩美・岩井線」に乗車し、「砂丘会館」や「砂丘東口」を下車して、徒歩約10分。
- 公式サイト:https://takahama-cafe.com/
鳥取砂丘の魅力は、実はみんなの想像を遥かに超えます。鳥取砂丘へ行ったことがある人もない人も、今回の内容を見て、鳥取砂丘への見方もたいぶ変わったのでしょう!今度の休み、鳥取砂丘とその周辺の旅行はいかがでしょうか?
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