東京には2つの顔があります。高層ビル、飲み屋街、満員電車や地下鉄など日本の首都としての顔。そして、下町や島など、四季折々の自然や日本ならではの文化が楽しめるスポットという顔。
海外からの旅行者にはあまり知られていませんが、東京には自然豊かな離島がたくさんあります。ちょっと意外かもですが、浅草や新宿、渋谷、原宿といった東京都心の観光の合間に、日帰りで自然鑑賞できるのでお勧めですよ!
東京の離島(Tokyo’s Remote Islands)の魅力とは?
日本にはおすすめの観光地がたくさんありますが、滞在時間が限られていることもあり、東京を含む関東近郊の滞在をメインに観光を組み立てる人も多いと思います。渋谷・原宿、浅草など都心の人気エリアを観光しつつ、より日本の田舎や、ローカルな文化、自然も満喫したい!そんな場合は、都内から離島へ日帰り観光するのがおすすめ!
実は、東京には伊豆諸島の9島(伊豆大島、利島、新島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島、青ヶ島)と、小笠原諸島の2島(父島と母島)の※計11島の離島があります。
もちろん、東京にも奥多摩のような自然の美しいスポットもあるので、必ずしも離島にいく必要もないと感じる人もいるかもですが、手つかずの自然、めずらしい動植物、美しいビーチ、自然をいかしたアクティビティなど、離島でしか味わえない楽しさもいっぱい!この記事では、東京から気軽に日帰りできる離島を紹介します。
※無人島は除く
東京の離島(Tokyo’s Remote Islands)、どんな島があるの?
首都東京には、伊豆諸島と小笠原諸島という2つの諸島があります。
伊豆諸島は、温泉などで有名な静岡県の「伊豆半島」と名前は似ていますが、こちらは東京都の島嶼部です。これらの諸島は、特に夏の観光が人気で、竹芝客船ターミナルなどからの船や、羽田空港から伊豆諸島の八丈島、調布からは伊豆大島など、いくつかの島へは飛行機も出ています。
小笠原諸島は、熱帯雨林気候に近い熱帯モンスーン気候の30の島々からなる群島で、2011年6月に世界自然遺産として登録されています。大半が無人島ですが、父島と母島には民間人が居住していて、世界中からの観光客もたくさん訪れます。
伊豆諸島の9島と小田原諸島には、実際どんな島があるの?
このように、東京には数多くの島がありますが、民間人が住んでいるのは伊豆諸島の9島と小田原諸島の2島のみ。差㎜行としては、漁業や農業、観光に頼っています。夏には、バードウォッチングや海水浴、ダイビングなどのウォーターアクティビティ、ハイキングなど、新鮮な空気と広大な海の景色を楽しむ都会人たちで賑わう離島。どの島を訪れるかは、その人の興味によりますが、どの島にもそれぞれの魅力があります。
東京から一番近いところから:
- 伊豆大島
- 豊島
- 新島
- 式根島
- 神津島
- 三宅島
- 御蔵島
- 八丈島
- 青ヶ島
- 父島(小笠原)
- 母島(小笠原)
どの島にも観光客が訪れるが、伊豆大島、神津島、八丈島を中心に人気が高い島がある。
伊豆大島(Izu Oshima):火山によってできたユニークな地形がハイキングにぴったり!
伊豆大島は、東京から最も近い伊豆諸島最大の島で、9つの島の中で最も多くの観光客が訪れる人気のスポット。島全体が活火山(現在火山活動は休止中)で、島の中央に位置する三原山や世界の火山について学べる伊豆大島火山博物館があり、1984年の映画「ゴジラ」では、ゴジラが休眠している場所としても描かれました。2022年12月現在は噴火がないため、三原山トレッキングで山頂まで登り、島と海を眺めることができます。
Travel Information
東京からは竹芝からの定期船であれば6時間。高速ジェット船は1時間45分ほどでつきますが、料金はやや高め。
また、本州の調布飛行場からの飛行機なら25分で到着します。
利島(Toshima):イルカとのダイビングに星空観賞!伊豆諸島ならではの生き物たちと出会える島
利島周辺には、ミナミハンドウイルカが生息しており、「イルカと一緒に泳げて遊べる島」として知られています。また、漁業も盛んで、サイズの大きな伊勢海老やサザエは、島を代表する特産品!
また、日本の固有種・ヤブツバキが自生し、80%が椿林に覆われる日本一の椿島としても有名。11月から、見ごろの2月3月にかけては、島内に咲き乱れるツバキを楽しむためにウォーキングする観光客も多いです。また、星空観賞も人気アクティビティです。
Travel Information
東京から移動。利島は竹芝港からの大型船で約9時間、高速船なら2時間半で行くことができます。
新島(Niijima):青い海と白い砂浜が魅力のサーファーの聖地
砂浜の白いビーチが広がる新島は、多くの人にとってより典型的なアイランドリゾートと言えるでしょう。全日本サーフィン選手権や世界選手権が開催されたこともあり、波の良さで世界でも有数ののスポットとして知られるこの島は、サーフィンの腕を磨きたい人におすすめです。また、ビーチだけでなく、温泉や砂風呂を楽しんだり、世界的にも珍しい島の特産「コーガ石」が生んだ風情ある景観が楽しめ、ガラス工芸体験なども人気です。
Travel Information
東京から移動する。新島は東京から大型船の夜行便で8.5時間、高速ジェット船で2時間20分。また、島には小さな空港があり、調布飛行場からの発着便も就航しています。
式根島(Shikinejima):ダイバーズパラダイス
様々なダイビングスポットがあり、シュノーケルやダイビングなどのマリンスポーツが充実しており、初心者から上級者まで楽しめる島。透明度の高いターコイズブルーの海は、ビーチでのんびり寝そべるだけでも楽しめます。また、地鉈温泉などの絶景露天風呂など天然温泉が楽しめることでも有名。通常は熱すぎるお湯も、海水と混ぜることで最適な温度になり、さらに温泉は無料で利用できますよ♪
Travel Information
東京から式根島までは、夜行の大型船で10時間、高速船ジェットフェリーで3時間。
神津島(Kozushima):日本一に選ばれたこともある透明度の海と、神々の伝説が残るスピリチュアルスポット!
伊豆諸島の有人離島としては最も西にある神津島。島の形はひょうたん形をしており、シンボル的な存在である天上山(標高572m)を中心とした北部と、秩父山のある南部とに大きく分けられます。
赤崎海岸の崖沿いに作られた全長約500mの木造遊歩道「赤崎遊歩道」を渡って、自然の入り江を生かした海水浴場へいくのは、まさにこの島ならではのアドベンチャー!また、島周辺のビーチはサーフィンや海水浴に適しており、ビーチでのアクティビティの選択肢は尽きません。また、ハイカーは、珍しい高山植物に覆われた天上山山頂までのトレッキングを楽しむことができます。
Travel Information
東京から移動する。東京から神津島までは船の夜行便で約12時間、高速フェリーであれば約4時間。また、神津島には小さな空港があり、調布飛行場と結ばれています。
三宅島(Miyake-jima):釣り、ダイビング、バードウォッチングはお任せ!
野生のイルカと泳ぐことができるスポットとして有名な三宅島。2000年に起きた噴火によって一時期は全島民が避難しましたが、現在は観光も再開され、釣り、ダイビング、バードウォッチング等を楽しことができます。ただし、火山活動による火山性ガス「二酸化硫黄」の放出は今も続いており、島内には一部立ち入り禁止の区域も設定されています。
また、三宅島では2000年代まで火山ガス(二酸化硫黄濃度)が高く、島民や観光客もガスマスク着用の携帯が義務付けられていました。
※現在、入島時のガスマスク携帯義務は、解除されています。
Travel Information
三宅島は東京へは船の夜行便で約6時間半、高速船はないが、空港があり、調布から飛行機で行けるのと、ヘリコプターも1日1便就航しています。
御蔵島(Mikurajima)-世界有数のイルカの島
御蔵島は、古くからミナミハンドウイルカの生息地で、野生のイルカを間近で観察できるウォッチングツアーやドルフィンスイムなどのアクティビティーの人気がここ数年高まっています。また、島の西部にある落差80mの白滝も見どころ!
国立公園のため、サイクリングやキャンプは禁止されていますが、宿泊できるゲストハウスなどはあります。イルカを見るならシュノーケリング、大自然を満喫できるハイキングもおすすめです。
Travel Information
東京からの移動。御蔵島は東京から夜行便で7時間半。
八丈島(Hachijojima): 豊かな自然、温泉巡り、グルメすべてがそろう人気の島
八丈富士と三原山、二つの火山がくっついてできたひょうたん型の八丈島は、伊豆諸島の中でも人気のある島の一つですが、最も遠い島でもあります。
ハイビスカス、ストレチア(極楽鳥花)、フリージアなどの南国の草花を楽しんだり、ダイビングで溶岩が流れて固まった海底地形を観察したり、ウミガメと一緒に泳いだり、伝統的な染色技術に挑戦したりと、さまざまな体験ができるのも魅力のひとつです。また、島の歴史を紹介する八丈島歴史民俗資料館や、ハイキング、温泉など、島にはさまざまな魅力があります。
Travel Information
東京からの移動。八丈島は東京から夜行便で10.5時間、高速フェリーは利用できない。羽田空港からの飛行機、青ヶ島や御蔵島からのヘリコプター便もある。
青ヶ島(Aogashima):星空天国
伊豆諸島の島々の中では東京から最も遠い青ヶ島。絶景の孤島と称されるこの島は、その珍しい形と人里離れた雰囲気で知られており、星空観賞の名所として知られています。島内にレストランなど飲食店はありませんが、民宿やキャンプ場、サウナがあり、名産の焼酎なども楽しめます。
島での主なアクティビティは、大小二つの旧火口を持つ内輪山・丸山周辺をハイキングしたり、温泉に浸かったり、夜になったらすぐに星空を見上げたりすることです。
Travel Information
青ヶ島へのアクセスは、東京からの直行便はないので基本的に八丈島経由。八丈島から船で約3時間、もしくは空港からのヘリコプター。
小笠原諸島
東京から100km以上離れた小笠原諸島には30以上の島がありますが、そのうち人が住んでいるのは2つの島のみ。父島には約2000人、母島には約450人が住んでいます。大陸から隔離されていたため、独自の生態系と希少な動植物に出会えることが大きな魅力です。森の中をハイキングしたり、ターコイズブルーの海でダイビングを楽しんだり、シーカヤック、ホエールウォッチング、釣り、サーフィン、ボディーボードなど、さまざまなアクティビティを楽しむことができます。
Travel Information
小笠原諸島へのアクセスは、東京の竹芝桟橋からの船でしか行くことができません。桟橋からは、ほぼ週1便の定期船「おがさわら丸」が出航しています。
船内は2等和室(エコノミー)と上下二段ベッドになった2等寝台(エコノミーベッド)、半個室、完全個室があり、個室も特1等室(デラックス)や特等室(スイート)に分かれます。レストラン、シャワー室、自動販売機、キッズルームも完備。母島へは、父島からフェリーで約2時間。
東京の離島を訪ねるには
東京の島々には5つの空港があり、旅客船やジェット船、小型船、ヘリコプターなどのネットワークも充実しています。東京からのアクセスは驚くほど簡単で、暖かい季節には頻繁に運航しています。
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