Z世代に人気沸騰中の「MBTI診断」。日本人に多い・珍しいタイプは?

Z世代に人気沸騰中の「MBTI診断」。日本人に多い・珍しいタイプは?

MBTI(Myers-Briggs Type Indicator,マイヤーズ=ブリッグス・タイプ指標)は人の性格や行動傾向を16タイプに分類するツールです。元々は心理学者ユングのタイプ論(心理学的類型論)を基に、アメリカのキャサリン・クック・ブリッグスと娘のイザベル・ブリッグス・マイヤーズによって開発されましたが、現在では就職活動や人材育成、恋愛や自己理解のツールとして、若者を中心に日本でも広く活用されています。

本記事ではMBTIを構成する4つの指標、日本人に多い・珍しいタイプと各領域での導入事例をご紹介しますので、MBTIについて理解を深めたい方はぜひ最後までご一読ください。

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MBTIの基本となる4つのカテゴリー

MBTIの基本となる4つのカテゴリー

MBTIでは以下の4つのカテゴリーそれぞれに2つの指標があり、組み合わせによって16種類の性格タイプが導き出されます。

興味関心の方向:外向型(E)/内向型(I)

エネルギーをどこから得るかを示す指標です。外向型(Extraversion)は他者との交流や外の世界との関わりからエネルギーを得る一方、内向型(Introversion)は一人の時間や内面の世界に集中することでリフレッシュします。

ものの見方:感覚型(S)/直観型(N)

情報をどのように取り入れるかに関係する指標です。感覚型(Sensing)は現実的で具体的な情報を重視し、五感で感じた事実に基づいて判断します。一方、直観型(Intuition)は未来志向で抽象的な情報に価値を見出し、直感やひらめきを頼りにします。

判断や意思決定の基準:思考型(T)/感情型(F)

判断や意思決定を行う際に何を基準にするかを表す指標です。思考型(Thinking)は論理や客観性を重視し、感情型(Feeling)は人間関係や調和を優先します。

外部環境とのアプローチや態度:判断型(J)/知覚型(P)

物事への取り組み方に関する指標です。判断型(Judging)は計画的で秩序を重視し、予定通りに進めることを好みます。知覚型(Perceiving)は柔軟で即興的な対応を得意とし、規則に縛られず自由に進めることを好みます。

MBTIの結果を補うための指標:自己主張型(A)/神経型(T)

近年ではMBTIの16タイプに加え、自己主張型(Assertive)と神経型(Turbulent)という補足的な指標が用いられることもあります。前者は自己肯定感が高く、ストレスに強い傾向があります。一方、後者は不安を感じやすく、自己反省が多い一方で、向上心が高く成長志向でもあります。この補足指標により、同じMBTIタイプでも個人差をより詳細に把握することが可能です。

MBTIと16Personalities(16タイプ診断)は違う?

MBTIと16Personalitiesはどちらも性格を16タイプに分類しますが、MBTIはユングの心理学理論を基にした正式な性格検査で、主に自己理解やカウンセリングに使われます。一方、16PersonalitiesはMBTIをもとに独自に発展させた無料のオンライン診断でビッグファイブ理論がベースになっており、より親しみやすくSNSでの共有にも適しています。

日本人に多いMBTIランキングTOP3

日本国内のMBTI診断データによると、以下の3つのタイプが特に多く見られます。

※本記事に掲載している順位は記事公開時点のものになります。

第一位:INFP(仲介者)-T

INFP(仲介者)

INFP-T(内向・直観・感情・知覚・神経型)は理想主義的で感受性が高く、自分の価値観を大切にするタイプです。日本では「繊細で空気を読む文化」との親和性が高く、多くの人がこのタイプに該当する傾向があります。INFPは自分の内面の豊かさを重視し、表立って目立つことは少ないものの、芸術性や創造性に秀でた人が多いです。

第二位:ENFP(運動家)-T/A

ENFP(運動家)

ENFP(外向・直観・感情・知覚)は明るく社交的で、好奇心が強いタイプです。T型は繊細で感情の波が大きく、A型は自信家で楽観的。ENFPは人とのつながりを大切にし、自由な発想で人を惹きつけます。積極的に発信することが得意でコミュニケーションスキルに優れているため、インフルエンサーに向いているタイプでもあります。

第三位:INFJ(提唱者)-T

INFJ(提唱者)

INFJ(内向・直観・感情・判断)は理想を追い求める静かな指導者タイプで、希少と言われていますが、日本では比較的多いタイプです。他者の感情を敏感に察知し、人のために尽くす傾向がありますが、同時に独自の価値観に基づいて行動し、静かに情熱を燃やすタイプです。

日本では協調性や空気を読む文化が重視されるため、INFJの特性が評価されやすく、自己主張を控える人がINFJと診断されやすいことも割合が高くなる一因と考えられます。

日本人に珍しいMBTIランキングTOP3

一方で、以下のMBTIは日本人の中で比較的希少な「レアタイプ」と言われています。

※本記事に掲載している順位は記事公開時点のものになります。

第一位:ESTJ(幹部)-T

ESTJ(幹部)

ESTJ(外向・感覚・思考・判断)は現実的で組織的、責任感が強く、秩序やルールを重視する性格であり、リーダーシップに優れ、効率や実績を重んじます。ただし柔軟性に欠ける一面もあり、日本では協調性や謙虚さを重視する文化が強いため、自己主張が強いESTJの特性は発揮しにくく抑えられる傾向があります。

第二位:ESTP(起業家)-T

ESTP(起業家)

ESTP(外向・感覚・思考・知覚)は行動力があり社交的で、刺激や変化を好む性格の持ち主です。現実的な感覚と瞬発力に優れ、臨機応変に対応するのも得意。リスクを恐れず、新しいことに挑戦するエネルギーを持っていますが、計画性に欠ける面や慎重さに乏しい点もあり、集中力や几帳面さが求められる仕事には不向きです。

第三位:ENTJ(指揮官)-T

ENTJ(指揮官)

ENTJ(外向・直観・思考・判断)は生まれながらのリーダーシップを持つ自信家です。目標達成意欲が非常に高く、戦略的な思考で周囲を巻き込みながら物事を成し遂げます。決断力があり、論理的な分析に基づいた判断を得意としますが、時に率直すぎる言動で批判的に見られることもあり、日本社会ではその特性が疎まれるため少数派とされています。

活用シーンは無限大!MBTIの導入事例

活用シーンは無限大 !MBTIの導入事例

MBTIは個人の性格理解に留まらず、企業内や様々なサービスでも活用されています。

株式会社丸井:マネジメントにMBTIを導入

ファッションビルの「マルイ」を経営する丸井グループは、役員・監査役の自己理解と今後の成長を目的としてMBTI性格検査を導入。社外を含む全役員・監査役がワークショップ形式でMBTIを受講し、自己理解を深めるとともに、グループ役員の多様性を認識するきっかけとしています。それぞれの長所と短所を把握することで、自身の存在意義や他者との関わり方を明確にし、より良いマネジメント体制を実現することを意図しています。

役員からは「MBTIを通じて自身の性格を再認識したり、他者との違いを改めて理解できた」と声が上がっており、組織内の多様性を活かす上で役立っていることが示唆されています。

マッチングアプリ:MBTIも相手選びの選択肢に

恋愛や人間関係における相性の指標として、MBTI診断を取り入れた機能のあるマッチングアプリも登場しています。性格タイプの相性を元にマッチングを行うことで、従来の「見た目」や「趣味」以上に、価値観の合う相手と出会いやすくなっているのが特徴であり、Z世代を中心に人気を博しています。

MBTIの認知度:Z世代の診断実施率は4割超え!

MBTIの認知度:Z世代の診断実施率は4割超え!

定期的な「Z世代調査」を実施している株式会社MERYが2024年9月に実施したアンケートによると、Z世代(1990年代後半〜2010年代生まれ)女性のうち、MBTI診断を受けたことがある人の割合は41.3%に達したことが分かりました。一方、30代・40代女性はその半分程度。

さらに、Z世代の6割以上が自分のMBTIタイプだけでなく「友人や知人のMBTIタイプも把握している」と回答しており、MBTIが若者間の「共通言語」として機能している現状が浮き彫りになっています。特に学校やサークルなどのコミュニティでは、MBTIを話題にすることで相互理解が深まるケースが多く見られます。

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MBTIハラスメントとは

MBTIハラスメントとは

MBTIの人気の高まりに伴い様々な問題も浮上していますが、その一つが「MBTIハラスメント」です。

カテゴライズされることに嫌悪感を持つ

MBTIは自己理解と他者理解を深めるための有効なツールとなっていますが、「MBTIのタイプだけで人を判断されること」に対して不快感を覚える人もいます。例えば、「あなたはINFPだから、○○だよね」といった決めつけが、個人の多面性を無視する行為と受け取られることがあります。

現役大学生のうち、約2割がMBTIを詐称したことがある

Z世代に特化したクイックリサーチサービス「サークルアップ」が現役大学生500人に実施した調査結果によると、現役大学生の約20%が「本来のMBTIタイプではなく、他人に好まれそうなタイプを詐称したことがある」と回答しています。これは「好ましい性格でありたい」という願望や、タイプによる先入観や偏見への対策として現れた行動だと言えるでしょう。

MBTIの結果は「ラベル」ではなく「ヒント」

MBTIは自分自身を知るための強力なツールであると同時に、他者との理解を深める鍵でもあります。しかし、性格は固定されたものではなく、環境や経験によって変化します。また、MBTIの結果は「ラベル」ではなく「ヒント」として捉えることも重要です。日本社会においてMBTIが今後どのように進化し、共感や多様性の象徴となるのか、注目が集まっています。

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