「日本発祥のスポーツ」一覧。日本発のスポーツメーカー、マインドスポーツも紹介

日本で人気のあるスポーツと言えば、野球・サッカー・バスケットボールなどが挙げられますが、これらのスポーツは全て海外から日本に伝わりました。日本発祥のスポーツといえば、武道を中心とした柔道、空手、相撲などがあります。しかし、武道以外にも日本発祥のスポーツはたくさんあります。日本文化といえる伝統的な武道以外にも注目すべき「日本発祥のスポーツ」の歴史や詳細をご紹介します。

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日本発祥の伝統的な武道

日本発祥のスポーツ 柔道

武道とスポーツの違いとは?

日本伝統の武道には「道」という言葉が入ります。オリンピック種目として世界的にも有名な柔道や空手道、日本の国技である相撲道など、ただ強さを競うのではない、心技体を一体として整える「人間形成の道」であることが、スポーツとは違う点です。

日本発祥のスポーツ

競輪(KEIRIN)

日本発祥のスポーツ 競輪 KEIRIN
※画像はイメージです

競輪は日本発祥です。バンクといわれる競走路の上を自転車で走り着順を競う競技です。スピードを競うだけではなく、戦略が必要とされ駆け引きが重要な要素になることが魅力のひとつです。競輪は、自転車競技法に基づいて行われる日本の公営競技であり、その歴史は戦後の復興期に始まります。第二次世界大戦後の日本は、経済的に困窮していました。その中で、新たな財源確保と国民の娯楽を目的として、1948年に競輪が誕生しました。

初めてのレースは、1948年11月20日に福岡県の小倉競輪場で開催されました。現在でも多くのファンがレース結果を予想して賭けを楽しんでいます。売上金の一部で、スポーツ・社会福祉の増進などの社会に役立つ様々な活動を支援しています。2000年に開催されたシドニーオリンピックでは、「ケイリン」が正式種目として採用され、2008年開催の北京オリンピックでは、永井清史選手が銅メダルを獲得しました。ケイリンは日本を代表するプロスポーツです。

近年では、ガールズケイリンと呼ばれる女子競輪も人気を集めています。かつて男子と共に15年間行われていた「女子競輪」は1964年に一度その幕を閉じましたが、2012年「ガールズケイリン」として復活しました。同年にロンドン五輪で「女子ケイリン」が正式種目となったことから「世界で活躍できる選手の強化」を掲げ、ガールズケイリンは自転車競技の国際ルールに則った判定基準が採用されました。男子競輪とは全く違う、自転車の車体部分にカーボンフレームが使用されカラフルな自転車が特徴です。

ゲートボール

日本発祥のスポーツ ゲートボール

ゲートボールは日本発祥のスポーツです。スティックでボールを打ち、ゲートを通過させるスポーツです。戦後の混乱期であった1947年に北海道で誕生しました。ヨーロッパの伝統的な競技である「クロッケー」をヒントに、当時手に入った資材からスティックとボールを作り、子供たちが楽しめる遊びとして考えられたのがはじまりです。現在はアジアを中心に50をこえる国や地域で楽しまれ、4年に一度世界一を決める国際大会も開かれています。

ゲートボールの魅力は3つあります。

  1. チーム全員で力を合わせ勝利を目指す。ひとりだけ上手でも勝つことができません。
  2. 戦略が必要。ゲート通過を競うのではなく、作戦を立てながらゲームを組み立てていくことが要求されます。
  3. 「ユニバーサルスポーツ」といわれ、年齢や性別、身体的状況や言葉の違いに関係なく楽しむことができます。

ゲートボールは、手軽で体力的な負担が少ないことから、高齢者の健康維持や交流促進にも役立っています。

ソフトテニス

日本発祥のスポーツ ソフトテニス

ソフトテニスは日本生まれの独自のスポーツで、ゴムボールを使用するテニスの一種です。1880年代に、イギリスから日本へ伝わった硬式テニスは、ボールが高価で普及が難しかったため、1884年に東京高等師範学校の坪井玄道さんが、柔らかいゴムのボールを使用する軟式テニスを考案しました。1890年に国産のゴムボールが製造されたことによって、軟式テニスが広まりました。国際化を推進するため、2002年に「ソフトテニス」に名称が変更されました。

ソフトテニスと硬式テニスは、ボールの違い以外にラケットやネットの高さ、そしてルールも異なります。テニスよりも手軽に楽しめるスポーツとして、学校教育や地域スポーツとしても楽しまれています。2003年の世界選手権大会には過去最多の30カ国が参加しました。現在も国際大会が定期的に開催され、アジアを中心に世界中で親しまれ、競技人口は約54万人に達しています。

スポーツチャンバラ

スポーツチャンバラは、「スポチャン」の愛称でも親しまれています。1971年に田邊哲人さんによって考案された日本発祥のスポーツです。日本では古来から「チャンバラごっこ」と呼ばれる、木の棒を振り回して野山を走り回る子供たちの遊びがあります。子供たちが野山を駆け巡りながら遊んだチャンバラごっこを、田邊さんは、健全で安全なスポーツとして取り入れました。

スポチャンは、エアーソフト剣と防具を使用し、安全に剣術を体験することができます。スポーツチャンバラの基本理念「公平と安全」と「自由」は、年齢や性別を問わず、国境を越えて世界の人々と楽しめる武道であってほしいという創始者の思いがこめられていて、近年では海外でも人気を集めています。スポーツチャンバラは、子供たちの健全な育成や高齢者が自由に健全に汗をかくことができるので、健康維持にも役立っています。

スポーツ雪合戦®

日本発祥のスポーツ スポーツ雪合戦🄬
※画像はイメージです

雪合戦は、雪玉を投げ合う子供の遊びとして世界各地に存在していましたが、スポーツとして公式のルールを定め競技化したのは日本です。北海道有珠郡壮瞥町で、観光客が減る冬でも地域を活性化させたいという思いから、降り積もる雪を使うアイディアが生まれ誕生しました。1988年の誕生以来、子供から大人まで楽しめるスポーツとして広まり、現在は日本以外の国々でも楽しまれています。

日本雪合戦連盟が定めたルールで、国際大会も開催されています。1チーム7人で構成され、勝敗は相手陣地内に立てられたフラッグを雪球で抜く、または、相手チーム全員に雪球を当てることで決まります。雪合戦は、運動神経だけではなくチームワークと戦略性、そして経験が求められるスポーツです。冬のスポーツとして人気を集めていますが、雪球がない場所では雪球の代わりにボールを使って行われています。公園やビーチなどでも、季節を問わず楽しむことができるスポーツとして確立されています。

ポートボール

ポートボールというスポーツを知っていますか?日本の小学校では体育の授業でプレイをするので、日本人にはなじみのあるスポーツです。ポートボールは大阪府堺市が発祥地です。

ポートボールはバスケットボールによく似たスポーツで、2チームが同じコートに入り、1個のボールを争います。パスやドリブルでボールを進め、台の上に乗った味方のゴールマンに投げ渡すことで得点を競うスポーツです。バスケットのゴールの代わりが、ゴールマン(人)であることがバスケットボールとの大きな違いです。

なぜポートボールと名付けられたのでしょうか?発祥地である堺市は貿易都市として発展しました。港から港へ荷物を運ぶ様子をイメージして作られたスポーツなので、「港」は英語で「ポート」を意味することからこの名前になったそうです。ポートボールは人から人へボールがつながる競技で、運動が苦手な子供たちでも全員参加でき居場所があることが魅力のスポーツです。

ビーチラグビー

日本発祥のスポーツ ビーチラグビー

ビーチラグビーは砂浜で行われる日本生まれのスポーツです。1990年にビーチタッチフットボールとして考案され、1993年にビーチフットボールと名前を改めた後、2013年にビーチラグビーとして名を変え競技されています。アメリカンフットボールとラグビーを合わせたようなスポーツで5対5で対戦します。砂浜で安全に楽しめるように考案され、タックルの代わりに身体に両手でタッチするとタックル成立となり、激しい身体接触がないことが特徴です。タッチしたその地点から攻撃を再開し、タッチ5回されると攻守交代となるルールです。

砂浜という特殊な環境で行われるため、気候条件などの影響を受けやすい側面もありますが、ビーチスポーツならではの、通常のフットボールとは異なる魅力があります。今後オリンピック種目として採用されることが期待されているスポーツのひとつです。

日本発祥のマインドスポーツ

オセロ

日本発祥のマインドスポーツ オセロ

オセロは日本の茨城県水戸市発祥のマインドスポーツです。1945年9月、終戦直後で子供たちが遊ぶためのゲームは何もなかった当時、旧制中学生だった(現在の高校生にあたる)長谷川五郎さんが考案しました。織田信長や豊臣秀吉、徳川家康などの武将も愛好してきた囲碁の石を使い、相手の石を挟んで取るというゲームを発明し、オセロの原型になりました。

なぜ「オセロ」の名前になったのか。その由来はシェイクスピアの戯曲「オセロ」からきています。オセロに登場する人物たちが、目まぐるしく敵味方が寝返る様子と、ゲームの石がひっくり返る様子が似ていることから、英文学者だった長谷川さんの父親が名付けました。

オセロの盤面が緑色なのも、戯曲オセロからきており、舞台である緑の平原をイメージしたといわれています。囲碁の石から始まったオセロは、その後碁石の代わりに牛乳瓶の蓋が使われました。現在学校給食で提供される牛乳は紙パックですが、その当時は牛乳瓶でした。蓋は厚紙に防水加工を施したもので、丈夫で大きさもちょうどよいサイズだったのでしょう。現在のオセロの石と大きさはほぼ同じです。

1973年に株式会社ツクダが商品化したことで爆発的なヒットをし、現在では世界70か国以上に愛好家がいて、国際大会も開かれています。

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日本発祥のスポーツメーカー

ASICS(株式会社アシックス)

1949年に兵庫県神戸市で鬼塚喜八郎さんが創業した日本発祥のスポーツメーカーです。「健全な身体に健全な精神があれかし」という古代ローマの言葉「Anima Sana In Corpore Sano」に感銘を受け、アシックスの前身である鬼塚商会を創業しました。

この言葉の頭文字「ASICS」が、社名の由来となっていて、若者たちがスポーツを通じて心身ともに健康になることを願い、スポーツシューズを作り始めました。最初に製造されたスポーツシューズはバスケットボールシューズで、当時バスケットボールの製造は最も難しいといわれていました。鬼塚さんの「最初に高いハードルを超えられれば、その後のハードルもどんどん超えられる!」という考えがあり、何度も改良を重ね1950年に発売されました。

その後も、技術革新に力を注ぎ、数々の製品を生み出してきました。特に、ランニングシューズの分野では、世界中のランナーから支持されています。現在アシックスは、ランニングシューズだけでなく、野球、サッカー、テニスなど、様々なスポーツ用品やスポーツウェアを開発・製造しています。

ミズノ Mizuno Corporation(美津濃株式会社)

ミズノは、1906年に大阪で水野利八さんが弟の利三さんとともに「水野兄弟商会」を創業し、野球用品雑貨や野球ボールなどの販売を開始しました。

創業者の水野利八さんは、アメリカの野球文化に感銘を受け日本で野球を普及させるため、野球用品の改良や普及に尽力しました。野球ボールの販売や高校野球の発展にも尽力し続けており、プロ野球選手をはじめ、多くのトップアスリートから支持されています。創業以来、「ええもん」(関西弁で「よいもの」の意味)を作ることにこだわってきた歴史があります。

野球用品を中心に販売していましたが、その後、様々なスポーツ用品の開発・製造をしています。日本国内でスキーの販売を始めたのはMizunoが初めてでした。またゴルフクラブを日本で初めて開発し販売したのもMizunoでした。その他にも、テニス、水泳、サッカー、陸上競技など、幅広いスポーツ用品を手がけています。

デサント DESCENTE

デサントは「ツルヤ」の社名で、1935年に石本他家男氏によって大阪で創業されました。創業以来、「すべての人々に、スポーツを遊ぶ楽しさを」という理念のもと、革新的な技術とデザインで、スポーツウェアの可能性を追求してきた日本を代表するメーカーです。

1950年代に入り、スキーウェアの開発に力を入れるようになり、1961年に社名を株式会社デサントに変更しました。「descente」はフランス語で「滑降」を意味し、特徴的なデサントのスピリットマークは、スキーの基本技術である直滑降、斜滑降、横滑りを表しています。(参照:DESCENTE HP:https://www.descente.co.jp/jp/

株式会社デサントのスキーウェアは、高い機能性とデザイン性で、多くのスキーヤーから支持されています。デサントは、スキーウェアで培った技術を活かし、野球、ゴルフ、トレーニングなど、様々なスポーツ分野でも製品を提供しています。

参考サイト

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