日本には、個性や特徴に基づいて多くの「分類」が存在しています。これらの分類は、SNSやメディアでよく話題に上ることが多く、日常生活でも人々の間で盛り上がるトピックスです。日本のバンドグループSEKAI NO OWARIが2022年にリリースした曲「Habit」の歌詞にも「分類」について語っています。この記事では、顔のタイプやファッション、スタイル、性格診断、そして世代に関する日本のユニークな分類を紹介します。
ファッションの診断や系統。顔タイプ・骨格・カラー診断など
顔タイプや骨格、カラーといったファッションに関連する診断の結果を基に、それぞれのスタイルに合わせて自分に合ったメイクやファッションを選ぶアドバイスや指標として幅広く利用されています。これらの診断で自分の魅力を引き出す手段としても活用され、イメージを変えこともできます。
顔タイプ診断
顔タイプ診断は、顔の形や輪郭、パーツの特徴に基づき、こども顔・大人顔タイプや直線・曲線タイプのどちらが多いかによって8つのタイプに分類します。そう分類することで、自分の顔のタイプに合うファッションのテイスト(服のイメージ・ブランドの系統)、柄、素材、アクセサリー、ヘアスタイルが分かります。
こども顔
- キュート:可優しそうで可愛らしい印象。ガーリー、カジュアルなスタイルが似合う。
- アクティブキュート:元気で活発な、明るい印象。ポップ、カジュアルなスタイルが似合う。
- フレッシュ:爽やかで親しみやすい印象。シンプルでカジュアルなスタイルが似合う。
- クールカジュアル:ボーイッシュでかっこいい、個性的な印象。ボーイッシュ、カジュアルなスタイルが似合う。
大人顔
- フェミニン:女性らしく華やかで、色気も感じる印象。フェミニン、エレガントなスタイルが似合う。
- ソフトエレガント:優しく上品で、落ち着いていて大人っぽい印象。エレガント、クラシックなスタイルが似合う。
- エレガント:華やかで洗練された雰囲気、大人っぽく落ち着いた印象。エレガント、高級感のあるスタイルが似合う。
- クール:大人っぽくかっこいい、都会的な印象。シンプルでクール、もしくはエレガントなスタイルが似合う。
日本顔タイプ診断協会の顔タイプ診断はこちらから⇒https://kaotype.jp/
骨格診断
骨格診断は、身体の質感やラインの特徴から、3タイプに分かれます。自分の体型を最もキレイに見せてくれるファッションコーディネートにおいに色やデザイン、素材、アイテムを知ることができます。
- ストレート:厚みを感じさせるグラマラスなメリハリ体型で、シンプルなデザインの洋服が似合う。
- ウェーブ:華奢で厚みがなく柔らかな曲線の体型で、薄手でやわらかな質感、装飾のあるデザインの洋服が似合う。
- ナチュラル:スタイリッシュ体型で、ドライな質感や、洗いざらしなどの風合いのある質感で、ゆったりしたデザインの洋服が似合う。
※骨格診断アナリスト協会の骨格診断はこちらから⇒https://fashion.or.jp/stylecheck/
パーソナルカラー診断
パーソナルカラー診断は、人の肌、瞳、唇などの色によって、もっとも自分に似合う色を導き出すものです。お洋服でなくメイクやヘアカラーなどファッションの選び方全般においても、自分のスタイルやイメージ作りの参考になっています。
診断結果はまず2つのアンダートーン(基調となる色のグループ)に分かれます。1つは黄み寄りの色のグループ「イエローベース(イエベ)」、もう一つは青み寄りの色のグループ「ブルーベース(ブルベ)」。さらに2つに分類し、シーズンごとに4つのグループに分類します。
イエローべース
- Spring Type:明るくフレッシュな色調。元気な印象。高明度、高彩度の色が多い。
- Autumn Type:深みがあり、リッチ感のある色調。渋い印象。低明度、低彩度の色が多い。
ブルーベース
- Summer Type:さわやかで涼しげな色調。ソフトな印象。高明度、低彩度の色が多い。
- Winter Type:大胆ではっきりした色調。強い、さわやか、ソフトな印象。低明度、高彩度の色が多い。
調味料顔診断
また、「調味料顔診断」という、人の顔の特徴を日本の調味料で例えて親しみのある分類する方法があります。SNSで話題となり、多くのメディアや雑誌で特集が組まれました。特に芸能人を例に挙げることで、分類のイメージがしやすくなっています。
- 塩顔:あっさりとしたシンプルな顔立ち。薄めの眉や優しい雰囲気。芸能人の例:坂口健太郎、綾野剛
- しょうゆ顔:日本らしいすっきりとした顔立ち。親しみやすく清潔感がある。芸能人の例:向井理、小栗旬
- ソース顔:彫りが深く、立体的な顔立ち。日本ではない外国人のような雰囲気。芸能人の例:阿部寛、松本潤
- 砂糖顔:丸みのある、柔らかい顔立ち。可愛らしい雰囲気。芸能人の例:中村倫也、山田涼介
他にも酢顔、みそ顔、マヨネーズ顔、ケチャップ顔など分類もあります。
ファッションスタイルの分類:系統女子と東京の街女子タイプについて
日本には様々なファッションスタイルがあります。日本らしい「系統女子」や「街女子」の分類で日本人のファッションスタイルを紹介します。
系統女子分類
女子の系統を分類することで、どんなファッションやライフスタイルを持っているのかが見えてきます。
- カジュアル:シンプルで動きやすいスタイルを重視します。日常生活で活躍するアイテムが多く、リラックスしたファッションが特徴。
- ナチュラル:自然体でリラックスした印象を与えるスタイルです。ナチュラルな素材やシンプルなアイテムを選ぶことが多い。
- きれいめ:きちんと感を大切にし、上品で洗練された印象を与えるスタイル。オフィスカジュアルやフォーマルな場にも適している。
- 量産型:フリルやリボン、レースなどを用いたファッションを楽しむタイプ。アイドルの推し活をする人や女子大生に多いファッションのため、「量産型」と名付けられた。
- 地雷系:ダークで小悪魔的な雰囲気を持つ女性。黒やピンクを基調としたコーデや厚底靴、ツインテール、目元を強調したメイクが特徴的。
- 韓国系:韓国トレンドを意識したスタイルを好む女性。オーバーサイズのアイテムやミニスカート、透明感メイクで洗練された印象を与える。
「東京の街」女子タイプ
「東京の街」女子タイプ診断は、東京のさまざまなエリアやその特徴をテーマに、性格やライフスタイルに基づいて「どのエリアにいる女性っぽいか」を判断します。
- 表参道女子:トレンドを先取りするファッションセンス抜群の女性。カフェ巡りやアートギャラリーが好きで、美容やヘルシー志向にもこだわりがある。
- 中目黒女子:ナチュラルで洗練されたスタイルが特徴。古着やインテリアに興味を持ち、おしゃれなカフェや川沿いの散策を楽しむ余裕のある女性。
- 下北沢女子:個性的で自由な感性を持つクリエイティブな女性。古着屋やライブハウスが好きで、独自のライフスタイルを大切にしている。
- 丸の内女子(丸の内OL):キャリア志向で洗練されたオフィススタイルが魅力の女性。仕事もプライベートも充実させる努力家で、グルメやラグジュアリーな趣味が好き。
- 渋谷女子:流行に敏感でエネルギッシュな女性。ファッションや美容に強い関心を持ち、常に新しいトレンドスポットを追い求めている。
- 港区女子:華やかでラグジュアリーなライフスタイルを楽しむ女性。ハイブランド好きで高級レストランが似合い、社交性が高い。
日本の血液型占い。血液型で人の性格が分かる!?
血液型占いは、4つの血液型に基づいてその人の性格や特徴を分類します。日本では、血液型占いが日常的に使用され、性格や人間関係の理解を深めるためのツールとして広く受け入れられています。しかし、血液型占いはあくまで一般的な傾向に過ぎないため、同じ血液型でも性格に個人差が大きいので参考程度にしましょう。
- A型:真面目で几帳面な性格イメージ。神経質の一面もある。
- B型:自由でマイペースな性格で、自分中心と言われる。
- O型:大らかで誰とでも仲良くなりやすい性格。おおざっぱな面もある。
- AB型:理解されにくく二面性があり、独創的な発想や想像力を持つと言われる。
他にも世界中と同じく星座やMBTI診断で人の性格を分類する方法も日本で使用されています。
日本の世代別の特徴。バブル世代、ゆとり世代、さとり世代とは?
日本の各世代の人々は、その時代特有の社会背景や文化、経済状況の影響を受け、それぞれ独自の価値観やライフスタイルを形成しています。これらの特徴を理解することで、異なる世代の人々が何を重視し、どのように行動するかが見えてきます。
- 団塊世代(1947年~1949年頃生まれ):戦後のベビーブーム期に生まれ、高度経済成長を支えた世代。集団意識が強く、成功への強い意欲を持つ。
- しらけ世代(1950年~1965年頃生まれ):学生運動(学生による政治的・社会的な活動)が終わりを迎えた頃で、政治や社会問題への関心が低く、三無主義(無気力・無関心・無責任)といわれる。
- 新人類世代(1955年~1967年頃生まれ):高度経済成長期後の技術革新の時代に育ち、新しい価値観やライフスタイルを持つことから「新人類」と呼ばれる。
- バブル世代(1965年~1970年頃生まれ):バブル経済期の好景気を経験し、積極的に消費活動を行う傾向があり、愛社精神があると言われる。
- 団塊ジュニア(1971年~1974年頃生まれ):第二次ベビーブーム期とバブル崩壊後の不景気の背景で受験や就職などの激しい競争に育ち、競争意識が高い。現実主義で慎重な性格を持つ。
- 就職氷河期世代(1971年~1982年頃生まれ):バブル崩壊後の経済不況期の就職活動で困難を経験したのが名前の由来。忍耐力があり、倹約志向が特徴。
- ミレニアル世代(1980年~1995年頃生まれ):インターネットやSNSの普及とともに成長し、多様性や自己表現を重視。趣味やライフスタイルを優先する。
- さとり世代(1985年~1995年頃生まれ):阪神淡路大震災、東日本大震災など社会を揺るがす大きな出来事を経験しながら成長。現実主義で安定した生活を求めるため、他の人との争いを避ける傾向がある。
- ゆとり世代(1987年~2004年頃生まれ):2002年~2010年に実施された「ゆとり教育」(週休2日制や学習内容の削減)に育ち、競争を避け多様性を尊重し、自分の意見や個性を発揮することを好む。
また、世界共通のX世代(1965年~1980年頃生まれ)・Y世代(1980年~1995年頃生まれ)・Z世代(1996年~2010年頃生まれ)・α世代(2010年以降生まれ)の名称は日本でも使われています。
日本の「分類文化」は、自分や他者を理解するための楽しいツールとして広がっています。自分がどの分類に当てはまるのか、楽しみながら見つけてみてください!あなたの「分類」は何ですか?
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