日本のいちご完全ガイド。旬はいつ?白いちごなど品種解説、いちご狩りやスイーツも紹介

  • Jan 24, 2025
  • Yumi

品質や鮮度の高さが世界で評価されている日本のフルーツ。冬から春にかけて旬を迎えるのは「いちご」です。とちおとめ、あまおうなどの代表的なもののほか、白いちごや黒いちごなどと呼ばれる新しい品種の解説や、いちご狩り、いちごビュッフェ、いちごアフタヌーンティーなど日本でのいちごの楽しみ方も紹介します。

※記事で紹介した商品を購入したり予約をしたりすると、売上の一部がFUN! JAPANに還元されることがあります。

日本のいちごの魅力

いちごは、栄養成分がたっぷり含まれているフルーツ。特にビタミンCは豊富で、みかんやグレープフルーツの約2倍も含まれています。ビタミンB群である葉酸や、ポリフェノールの一種であるアントシアニンも豊富。老化や病気予防、目の健康維持、美肌づくりなどの効果が期待できる食べ物なんです。

そのうえ、100g(いちご6~7粒)あたり34キロカロリーと低カロリーでヘルシー。美容に気を使っているなら積極的に食べたい食材ですね。

また、実は日本のいちご、海外からの評価が高いということはご存じでしょうか。その主な理由は「甘くてみずみずしい味わい」と「品質の高さ」。

いちごは世界各地で食べられていますが、日本のいちごは特に甘くておいしいと評判なようです。これはいちごが日本に持ち込まれた江戸時代末期以降、積極的に品種改良や栽培技術の改新が重ねられてきたことが背景にあります。そのため、日本のいちごの品種は約300種と大変多く、品種によってさまざまな特徴があります。甘さと酸味のバランスが違ったり、真っ赤なものや白いものなど見た目が違ったりと、消費者の多様な好みに対応できるようになっているんです。

また、品質管理と鮮度保持に力が入れられていることも、日本のいちごが評価されている理由の一つ。日本ではいちごの品質を維持するために、独自の包装容器や輸送方法を導入しており、そのおかげで海外への輸送でも新鮮さが保たれるように工夫されているそうです。

日本のいちごの旬

(C)福岡県観光連盟

いちごの旬は12月から2月ごろです。ただ、栽培方法によっては5月上旬まで楽しめる地域もあるようです。さらに、近年では夏に食べられる「夏いちご」も開発されています。

いちごは本来、自然条件下では5~6月に旬を迎えますが、ハウスを使った促成栽培によって冬に出荷されるのが定番。これは12月のクリスマスシーズンの需要に合わせて栽培、出荷するために、改良が重ねられたためです。需要の高まりに伴い、価格が最も高騰するのもこの時期です。

ちなみに、いちごは寒い時期ほど甘さが増し、暖かくなるにつれて酸味が強くなる傾向があります。その理由は、気温が高いと成長が早くなり、寒いと遅くなるから。寒いと成長が遅くなり、糖分を溜め込むことができるので、いちごの甘さが増すのです。甘いいちごを食べたい場合は、ある程度寒い時期が続いた後の1月~2月の時期に食べるとよいそうです。

日本のいちごの品種ガイド

いちごは世界各国で食べられていますが、生食での消費量は日本が世界一だともいわれています。また、先述の通り、新品種の開発や品種改良がとても盛んで、300種以上の品種があります。

2023年時点のいちごの収穫量上位10県と代表的な栽培品種は以下の通りです。

1位:栃木県(とちおとめ、とちひめ、スカイベリー)

2位:福岡県(あまおう)

3位:熊本県(ゆうべに、ひのしずく)

4位:愛知県(あきひめ)

5位:静岡県(紅ほっぺ、きらぴ香)

6位:長崎県(ゆめのか)

7位:茨城県(とちおとめ)

8位:千葉県(とちおとめ、真紅の美鈴)

9位:佐賀県(いちごさん、天使の実)

10位:宮城県(もういっこ)

(参照:農林水産省「令和5年産都道府県別の収穫量(いちご)」  https://www.e-stat.go.jp/stat-search/file-download?statInfId=000040235276&fileKind=0

このように、日本では各県のブランドいちごの開発に力を入れており、その熾烈な開発競争を指す言葉として「イチゴ戦争」と表現されることもあります。

ここからは、代表的な品種3つをご紹介します。

とちおとめ

栃木県で最も多く栽培されている品種です。特徴は糖度が高くてほどよい酸味があり、果汁も豊富なこと。果実は大きめで、濃い赤色をしています。スーパーなどでは1パック300~600円ほどで手に入ることが多く、いちごの中では比較的手ごろな価格で購入できる品種です。

あまおう

福岡県で誕生した品種。「あかい、まるい、おおきい、うまい」の頭文字をとって「あまおう」と名付けられました。粒が大きく、ヘタの付近は丸みを帯びています。スーパーなどでは1パック600~1000円ほどで売られていることが多く、とちおとめよりも高額な場合が多いとされています。

紅ほっぺ

静岡県で多く栽培されている品種です。表面だけでなく中心まで赤いのが特徴。さらに、ほっぺが落ちるほどおいしいことから「紅ほっぺ」と名付けられたそうです。サイズが大きく、とちおとめよりも長さのある円錐形をしています。強い甘みと酸味が感じられるいちごです。スーパーでの販売価格は1パック400~800円ほどのようです。

続いて、特徴的な品種を5つ紹介します。

スカイベリー

栃木県で開発された品種。1粒が25グラム以上と大玉なものが多く、きれいな円錐形をしています。果皮はややかたく日もちに優れ、果汁も豊富。そのまま生食で味わうのがおすすめです。サイズの大きさを生かして、ケーキやタルトに飾っても見栄えします。

桃薫(とうくん)

果皮が白っぽいピンク色で、桃のような香りがするのが特徴。さらに、ココナッツや甘いカラメルのような成分も多く含み、風味豊かな味わいです。旬の時期はやや遅めの2月頃。果皮がやわらかい品種なので、押されて傷んでいないかを確認して選ぶといいですよ。そのまま食べてフルーティな香りを楽しむのがおすすめです。

よつぼし

種から育てやすい「種子繁殖型」のいちごです。一般的にいちごは子苗を増殖させて栽培しますが、親株から子株に病気が伝染する可能性があったり、生産過程で親株を保管する手間やコストがかかったりするというデメリットもあります。その点、種から繁殖するよつぼしは生産しやすい品種とされています。よつぼしの味は、ほどよい酸味があるので、やわらかくなったものはジャムやソースに加工するのもいいですね。

天使の実

なんといっても白い見た目が特徴。そして、1粒平均60gと超大玉で、食べごたえ抜群です。白くても、味は、ほんのり甘く酸味は低いとされています。2014年に登録された新しい品種で、佐賀県唐津市のみで生産されています。

真紅の美鈴(しんくのみすず)

黒く見えるほど深い紅色の見た目が特徴で、「黒いちご」とも呼ばれています。千葉県で育成され、2015年に品種登録されました。糖度が高く酸味は低く、濃厚な味わいです。色の濃さはアントシアニンによるもので、その含有量は「とちおとめ」の3倍にもなるそうです。果皮はかためで、保存性はよいとされています。

おいしいいちごの選び方

スーパーなどでいちごを選ぶときのコツを紹介します。

  • 果実全体が赤く染まっている
  • 果皮に張りとツヤがある
  • ヘタがピンとしている
  • 果皮のツブツブがくっきりしている

それぞれ詳しく説明します。

いちごは、熟すと全体が鮮やかな赤色に変わります。果皮の色づきが悪いものは糖度が低かったり、酸味が強かったりするので、なるべく鮮やかな赤色のものを選びましょう。また、完熟したいちごは傷つきやすいため、一般的には白い部分が残った状態で収穫し出荷されます。しかし果皮に白色が目立つものは早採りし過ぎの可能性があるので、避けたほうがよいでしょう。

ただし、品種によっては完熟した状態でも白っぽい色味の場合もあるので、品種や完熟時の色をチェックしたうえで判断しましょう。

また、鮮度のよいいちごは果皮に張りとツヤがあります。赤く染まっていても、果皮に張りがないものには要注意。白いちごやピンクいちご、黒いちごも同様です。

ヘタはしおれておらず、きれいな緑色でピンとしていること、果皮のツブツブがくっきりしていることも大切なポイント。傷んでいたり、色づきが悪かったりしないかも確認するといいですね。

いちごの楽しみ方 1.いちご狩り

観光アクティビティとして大人気の果物狩り。30分や45分などの時間制でいちごが食べ放題だったり、収穫したいちごをおみやげとして持ち帰れたりするところもあります。

一般的に、いちご狩りは1月~3月がベストシーズンです。寒い時期はいちごが冷たくておいしいですよ。エリアや農園によっては5月、6月まで楽しめるところもあります。品種によって旬の時期が異なるので、自分の食べたい品種が旬の時期に訪れるのがよさそうです。

また、農園によっては複数品種を食べ比べできるところも。ぜひ自分好みのご当地いちごを見つけてくださいね。

最近では、いちごがさまざまな高さに設置された「高設栽培」の農園もあります。かがむ必要がないので、体への負担が少ない状態でいちご狩りが楽しめます。また、土を使わない「水耕栽培」の農園も増えており、足元が土で汚れることなくいちご狩りを楽しめます

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いちごの楽しみ方 2.いちごビュッフェやアフタヌーンティー

毎年12月~2月末にかけて、東京・大阪をはじめ各地の有名ホテルやレストランで開催されるいちごビュッフェ。ブランドいちごの食べ放題や、いちごを使ったケーキ、スイーツがずらり!

価格帯は3000円台や5000円台などさまざま。また、ヒルトン東京をはじめ有名ホテルのビュッフェは大人気なので予約必須です。

また、近年日本ではアフタヌーンティーもブーム。ホテルやカフェのアフタヌーンティーを巡る「ヌン活」を楽しむ人も増えています。ザ・ペニンシュラ東京、グランド ハイアット 東京などいちごブッフェが有名なホテルで、アフタヌーンティーも実施しているところがあるのでぜひチェックしてみてください。価格帯は4000円台後半~8000円台が中心です。

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いちごの楽しみ方 3.いちごスイーツ

フレッシュないちごを使ったスイーツもさまざまな場所で楽しめます。定番のいちごケーキや、いちごのパフェ、いちごのサンドイッチ、いちご大福、いちご飴など、洋菓子店や百貨店、コンビニなどで手に入ります。

クッキーやマカロン、チョコレートといったいちごを使ったお菓子の中には、賞味期限が長いものもあるので、お土産にもおすすめです。

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海外からも評価される日本のフルーツ、「いちご」の旬を楽しみましょう♪


参考文献:

農林水産省『aff(あふ)』12月号,2019/12/2発行(参照日2025/1/5) https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1912/spe1_02.html

わかさ生活『わかさの秘密』,最終アクセス2018/4/24(参照日2025/1/5) https://himitsu.wakasa.jp/contents/strawberry/

貿易ドットコム『製品別貿易ノウハウ』,最終アクセス2024/11/29(参照日2025/1/5) https://boueki.standage.co.jp/strawberry/

野菜情報サイト果物ナビ(参照日2025/1/5) https://www.kudamononavi.com/lists/strawberry

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