日本海に面した石川県金沢市は、新鮮な海の幸を味わえる場所として知られています。高級店でもお手頃価格の店でも、金沢ならどんなお店でも高いレベルの寿司や海鮮料理に出会えるでしょう。
この記事では、なぜ金沢の寿司や海鮮料理が高い評価を得ているのか、その理由を紹介するほか、金沢に行ったら訪れたいお店を紹介します。
金沢の寿司はなぜおいしい?
金沢が海の幸の宝庫と言われる理由は、地理的な特徴や職人技術、地元の食材の質が関係しています。まずは、金沢の寿司や海鮮料理がおいしいと言われる理由を紹介します。
豊かな漁場に恵まれている
金沢が面する日本海は、暖流と寒流が交差しており、暖水性の魚介類と寒水性の魚介類の両方が生息しています。
多様性あふれる豊かな漁場があるからこそ、四季折々の新鮮な魚介を食べることができるのです。
山から流れる栄養豊かな水
金沢を有する石川県は雨が多いのに加え、山と海が近接した地形にあります。これによって、山の栄養分を含んだ雨水や雪解け水が川を流れて海へと流れ込みます。
栄養豊富な水によって魚のエサとなるプランクトンが育ち、プランクトンを求めて多くの魚が集まってくるのです。
新鮮な魚を手に入れやすい
金沢にある魚市場では、常に新鮮な海の幸を届けるために、水揚げされた魚を朝・昼・晩と常に受け入れることができるような体制を整えています。
また、寿司店のなかには漁港に行って直接魚を仕入れるところもあり、獲れたての海の幸を新鮮なままお店で提供しています。
良質な米の産地
おいしい寿司には良質な米が不可欠です。石川県では、富士山や立山と並び日本三名山に数えられる「白山(はくさん)」から湧き出た水が、米づくりに適した肥沃な大地を生み出しています。さらに、 高温多湿で昼と夜の気温差が激しい気候であることも、おいしい米ができる理由です。
高い技術を持つ寿司職人
金沢には有名な寿司店がひしめき合い、店同士の競争も激しいため、自然と職人技術が磨かれてきました。
各店の寿司職人たちは、魚の味を最大限に引き出すための熟練した技を持ち、その高い技術が金沢の寿司の評価を高めています。
金沢に行ったら食べたい海の幸
ここからは、金沢の海鮮グルメを語る上で欠かせない、特に人気の高い3つの魚介類を紹介します。
甘エビ
甘エビは、甘みとプリプリとした食感が特徴のエビで、石川県を代表する水産物です。
生で味わうとその濃厚な甘みが引き立つので、お刺身や軍艦巻きとして食べるのがおすすめ。また、甘エビを天ぷらにしてご飯の上にのせた「天丼」も人気です。
甘エビは1年を通して水揚げされていますが、 9月から12月にかけてが一番おいしいと言われています。
ズワイガニ
ズワイガニは深海に生息する大型のカニで、穫れる地域によって名称が変わります。石川県で水揚げされたオスのズワイガニは「加能(かのう)ガニ」と呼ばれています。加能ガニはツメの部分までぎっしりと身が詰まっており、甘さがあるのが特徴です。
メスのズワイガニは「香箱(こうばこ)ガニ」と呼ばれます。加能ガニより小ぶりで、濃厚な味わいのカニ味噌や、甲羅の中にあるオレンジ色の未成熟卵、お腹にあるプチプチとした食感の卵が特徴です。
どちらも毎年11月6日に漁が解禁されることから、カニは冬を代表する味覚として知られています。
のどぐろ
のどぐろは、金沢を代表する高級魚のひとつ。脂がたっぷりのっており、とろけるような味わいが特徴です。刺身や塩焼きにすると、のどぐろ本来の旨味が堪能できます。
金沢では、9月から12月にかけて旬を迎えます。
石川県の郷土料理
「寿司」と聞くと、握り寿司をイメージする人が多いでしょう。しかし、地域ごとに独自の進化を遂げた郷土寿司があります。ここからは、石川県を代表する3つの郷土寿司を紹介します。
かぶら寿し
「かぶら寿し」は、塩漬けにした「かぶら(カブ)」に、石川県の能登地方を代表する食材「ブリ」を挟み、麹(こうじ)で発酵させた食べ物です。
「寿し」という名前がついていますが、従来の酢飯を使った寿司とは違い、寿司よりも漬物に近い食べ物と言えるでしょう。
発酵による独特の酸味とブリの旨味が調和した独特の味わいを持つかぶら寿司は、冬の保存食として地元の人に愛されており、正月などの特別な日に提供されています。
柿の葉寿司
「柿の葉寿司」は、サバやサケ、アジなどの魚を酢飯と一緒に柿の葉で包んで発酵させたものです。柿の葉の香りが魚と酢飯に移ることで、風味豊かな味わいが口に広がります。
石川県の一部地域では、今でも祭りなどの特別な日に家族で柿の葉寿司を作る習慣が残っています。
大根寿し
「大根寿し」は、塩漬けした大根に、ニシンの干物を挟み、麹と一緒に発酵させたもので、「かぶら寿し」と並び石川県を代表する発酵食品です。
シャキシャキとした大根の食感や、脂がのった魚の甘みと発酵による酸味が調和した味わいが魅力で、お酒の肴にも良く合う一品です。
金沢でお寿司や海鮮料理が堪能できるお店
①本店加賀彌助
JR金沢駅東口から徒歩3分。北陸の厳選素材で丁寧につくられた料理と、カウンターでの店主との会話が楽しめる【本店加賀彌助】。県外からのお客さんも多く、おひとりさまからお子さま連れまで、ゆったり寛ぐことができる老舗寿司屋です。お好みを聞きながらその日の良いネタを握ってくれる。『本日のおまかせ握り』や、甘エビのすり身がふわふわの『玉子焼き』、地元の鮭の卵をこだわりの製法で仕上げた『だし漬けいくら』など、常連客が足繁く通う【本店加賀彌助】ならではのメニューの数々。金沢の凛とした風格が感じられる店内は、カウンター席・お座敷ともに広めに座れるつくりになっており、美しい九谷焼に盛られた旬の味覚を楽しめます。
本店加賀彌助
- 住所:石川県金沢市本町2-19-15
- アクセス:JR金沢駅兼六園口(東口)から徒歩3分
- 営業時間:【火~日・祝・祝前】
12:00~22:00 (L.O.21:40) 祝日の月曜日は営業。代休、夕方からの営業、その他のお休み等(公式HP)kaga-yasuke.comにてお知らせ中。 - 定休日:月曜日(祝日は営業)
- 平均予算:
【ディナー】15000円。お食事平均8000円~15000円 ご接待時の参考予算15000円~25000円
【ランチ】7000円~10000円。ランチメニューは御座いません。
②壽司 なを㐂
出格子と石畳の美しい街並みが、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された金沢屈指の茶屋街「ひがし茶屋街」にもほど近い場所に、2020年5月にオープンした【壽司なを㐂】。漁師を相手に漁港の寿司店でも腕を奮ってきたという北直幸さんが、毎日自ら漁港に足を運び、自信を持って選び抜いたネタが並ぶ寿司店です。
地元出身の北さんだから、「金沢ならではの味わいを楽しんでほしい」と、白身や青物、貝類など近海の魚介に特にこだわりあり。春のイワシ、夏のキス、秋の鯛や冬のブリなど、四季折々の鮮魚を目利きし、ベストな状態で提供してくれます。高級店を思わせる凛とした佇まいながら、リーズナブルに楽しめるのも魅力です。
壽司 なを㐂
- 住所:石川県金沢市東山3-4-18
- アクセス:金沢駅より車で7分。ひがし茶屋街より徒歩5分。
- 営業時間:【月・火・木~日・祝・祝前】ディナー 17:30~22:00
- 定休日:不定休
- 平均予算:【ディナー】12000円
③居酒屋割烹 田村
北陸の旬で新鮮な魚介と自家製の手作り・創作料理を堪能できる店【居酒屋割烹 田村】。このお店の大きな魅力はなんといっても鮮度の良い生きた『蟹』をつかった料理の数々を堪能できること!人気の『かにしゃぶ』や『ゆでズワイガニ』の他、自慢の蟹をたっぷり使った見た目も美しい『手押し寿司』は蟹の旨味を存分に味わえるいち押しのメニューです。
さらに、芸能人や各界の著名人にも多くのファンを持つ『ぶりの太巻き』や旬の魚介類を楽しめる『刺身盛り合わせ』もおすすめです。高級素材をふんだんに使用した一品~金沢の伝統料理・郷土料理・気軽に味わえるメニューまで、金沢の旬の味覚を存分にご堪能下さい。
居酒屋割烹 田村
- 住所:石川県金沢市並木町2-18
- アクセス:JR線「金沢駅」から車で約5分程度。東山・東茶屋街からは徒歩2分。浅野川沿いの梅の橋たもとです。
- 営業時間:
ディナー 17:00~22:30 定休日が祝日の場合は営業
10歳以下のお子様はお断りしております。ご了承ください。
【土・日】ランチ 12:00~14:00 コースのみ要予約 - 定休日:水曜日
- 平均予算:
【ディナー】8000円
【ランチ】8000円
コースのみとなります
豊かな自然環境と職人の技が生み出す新鮮でおいしい海の幸を楽しめる金沢。その味を堪能しに、ぜひ訪れてみてください!
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