日本の家の特徴を徹底解説!「1LDK」、「バス・トイレ別」とは?

日本の家 一軒家

日本の家には、玄関、畳や襖のある和室、そして、浴室にはバスタブ……日本の家屋ならではの特徴が数多くあります。ドラマやアニメで目にしたことがあるので、なんとなく知っている人でも、いざ、日本の家屋に泊まるとなると、使い勝手がわからず戸惑うこともあります。そこで当記事では、日本の家のあれこれについて徹底紹介!

自国と日本の生活スタイルの違いを知ることこそ、日本の文化・習慣を深く理解知ることにつながるはず!

日本の住宅の種類:アパート、マンション、一軒家

日本の住宅の種類 一軒家

日本の住居には、主に一軒家(一戸建て)、アパート、マンションがあります。東京や大阪の中心部には、マンション住まいの人が多く、少し都会から離れると一軒家が多くなります。

ちなみに、1住宅当たりの平均の広さを見ると、居住室数は4.40 室、居住室の畳数は32.74 畳、延べ面積は 92.06 ㎡。(日本総務省2018年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計結果の概要)

アパート

日本の住宅の種類 アパート

集合住宅・共同住宅であるアパート。1つの建物を仕切り、それぞれ独立した住居にしたもので、マンションとの明確な区別はありませんが、一般的には、アパートは、木造や骨組み部分に鉄骨が使われた軽量鉄骨造の2階建てまでの建物を指すことが多いです。ちなみに、欧米ではアパートとマンションの区別はなく、これらの建物は、アメリカでは「Apartment」、イギリスでは「flat」と呼んでいますが、日本ではflatという言葉は浸透していません。日本のアパートの中には、築年数が古いものだと、ごくまれに、トイレや風呂が共用になっていることもあります。都道府県別にみると、一戸建て住宅(持ち家)に住む世帯が多いのは、秋田県(80.7%)、山形県(76.9%)、富山県(76.6%)、一方、アパートやマンションなどの共同住宅に住む世帯が多いのは東京都(70.3%)が最も多く、沖縄県(58.3%)、大阪府(57.1%)となっています。(日本総務省2020年国勢調査結果)

マンション

日本の住宅の種類 マンション

先に述べたようにアパートとマンションとの違いは明確にはありませんが、一般的には鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造で3階以上の高さがある共同住宅のことをマンションということが多いようです。また、アパートに比べマンションは、住居内の設備や機能が充実している物件が多く、セキュリティも徹底しているケースも多くあります。アメリカやイギリスでは、「mansion」は豪邸という意味合いですが、日本での意味合いと違って和製英語となっています。

一軒家

日本の住宅の種類 一軒家

1棟で1戸の家屋のこと。通常、「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」のような2階建ての家が多いのですが、「ちびまる子ちゃん」のように、一階建て(平屋)の場合もあります。また、東京都心部などでは、敷地面積が狭いため、3階建てにする場合もあります。一軒家・一戸建ては、独立的な環境が特徴です。 集合住宅と比べて近隣住人と顔を合わせる機会が少なく、ほどよい距離感をキープできます。

また、親世帯と子世帯がひとつ屋根の下で暮らす「二世帯住宅」もあります。ドアが2つ、家の中にも仕切りがあります。キッチンやリビング、ダイニング、玄関、お風呂といった設備を一部共用する「共用型」、水回りや食事、リビングは完全に別々というタイプが「完全分離型」などのタイプがあります。

日本の家の間取りタイプ:「1R・1K・1DK・1LDK」の違いは?

日本の家の間取りタイプ

日本で賃貸アパートや一軒家を探す際、よく耳にするのが、1LDK、4LDKといったワードです。

頭文字の数字は部屋の数、その後ろに続くアルファベットは、英単語の頭文字で、Lはリビング(居間)、Dはダイニング(食事室)、Kはキッチン(台所)を示します。

  • 1DK:居室1つに加え、ダイニング、キッチンがある
  • 2LDK:居室2つに加え、リビング、ダイニング、キッチンが1つずつある

LとDとKは組み合わせて使うことが多く、DKは「ダイニング・キッチン」となり、食事するスペースとキッチンが一体になっている部屋のこと。LDKは「リビング・ダイニング・キッチン」となり、DKにリビングの機能が加わった部屋のことを指します。LDKはくつろげるスペースを確保するために、DKよりも広めに設計されていることが多いです。

また、Rは居室とキッチンが仕切られていない部屋のことで、1Rであれば「間仕切りのない一つの空間」ということになります。それに対して、1Kは玄関やキッチンと居室がドアで仕切られている間取りタイプ。1人暮らしのための家の場合、キッチンが廊下にあることも。キッチンの場所は、1R・1K・LDKといったレイアウトの基本によって異なってきます。

広さや面積を表す単位:「坪」、「畳」、「帖」は何平米(m2)?

日本の家 畳

日本の家

日本では、部屋の広さを示す単位として、「畳(じょう)」、「帖(じょう)」、住宅や土地の面積を示す時に使う「坪(つぼ)」、「m2(平米)」といった単位があります。表記が色々あって日本人ですら混乱します。

かねてから、日本の住宅には畳(たたみ)を使っていたため、部屋の広さは「畳1枚分=畳(じょう)」を単位として使用していました。しかし、洋室やリビングなど、畳を使わない部屋にはフローリングを使用することが主流となり、洋室やリビングには「帖」を使用するようになりました。一般的に、洋室の場合は「帖」、畳敷きの部屋は「畳」を使って広さを表現しています。

  • 畳(じょう):日本独自の単位で、畳1枚分の広さを指します。「畳」の大きさは日本全国で同じではなく、地域などによって若干異なります。標準とされている畳1枚の基本的な大きさは約「182cm×91cm」、一般的に、1.62㎡または1.65㎡としています。
  • 帖(じょう):日本独自の単位。本来紙や海苔など薄いものを数える単位でしたが、部屋の広さを表す単位として使用されるようになりました。畳1枚分なので、1帖が1.62㎡または1.65㎡。6帖=約10㎡。
  • :日本独自の単位。昔から存在する尺貫法の1つの単位で、1坪はだいたい畳2枚分。1坪は、平米で表すと約3.305785㎡、正方形にすると1辺が約1.818182mになります。
  • :メートル法で面積を表す単位のことです。1辺が1m(メートル)の正方形が、1㎡(㎡=平方メートル=平米)になります。ちなみに、1㎡は0.3025坪。

LDKの平均的な広さは、「約18畳(約30㎡)」とされています。一般的には「キッチンが約4畳、ダイニングが約5~6畳、リビングが約8畳」が目安です。

日本の家の室内設備:玄関、バルコニー、暖房付きエアコンなど

どんなタイプの住居であっても、通常、家族がくつろぐリビング、キッチン、浴室・トイレが備わっていることがほとんど。ほかにも以下のようなものがあります。

日本の家 左:ベランダ、右:バルコニー
左:ベランダ、右:バルコニー
  • ベランダ:建物の外に張り出した手すりつきの開口部。屋根があるベランダの場合、雨の日でも洗濯物も干すことができます。
  • バルコニー:屋根がなく開放された室外スペース。BBQをしたり家庭菜園をしたり、趣味のスペースとして使われることが多くあります。
日本の家 ロフト
  • ロフト:天井を高くして部屋の一部を2層式にした上部空間。ロフトに上がるための専用はしごが設置され、就寝スペースや子どもの遊び場、収納スペースなどに活用できます。
日本の家 玄関
  • 玄関:日本ならではのもの。住宅などの建物の主要な出入口のことで、靴を脱ぐスペース「土間」には靴箱や傘立てが置かれています。また、一般的に土間と床との間に段差がありますが、マンションやアパートの場合、その段差はわずかな場合が多いようです。
  • 裏玄関・裏口:一軒家特有。建物の裏にある出口。特に台所からの出入口を「勝手口」といいます。

また、暖房や冷房として利用できるエアコンがもともと備え付けられていたり、比較的新しい家には床からからの伝導熱とふく射熱で部屋を暖める設備「床暖房」がついていたり、炉の上に布団で覆って暖房設備「こたつ(炬燵)」がある場合も。

日本の家の浴室・トイレ事情:「ユニットバス」、「バス・トイレ別」とは?

浴槽に浸かる習慣がない国には、シャワールームだけの場合がありますが、大半の日本の家には浴槽があります。

日本の家の浴室・トイレ ユニットバス
ユニットバスの例
  • ユニットバス:浴室・トイレ・洗面の設備が一緒になっていること。間取り図などでは、略して「UB」と表記されている場合があります。1R(ワンルーム)マンションなどはユニットバスの場合が多くあります。
日本の家の浴室・トイレ 三点セパレート
三点セパレートの例
  • バス・トイレ別:浴室とトイレが別になっていること。浴室の中に浴槽と洗面台があり、トイレだけが分かれている場合は「二点セパレート」。浴室(浴槽)と独立洗面台とトイレがそれぞれ分かれているものは「三点セパレート」ということもあります。

一人暮らしのためのマンションの場合、洋室6帖+ミニキッチン+ユニットバスで20㎡程度の広さの1R・1Kの部屋が多いです。

また、風呂場に、「浴室乾燥機」がついていることもあります。浴室乾燥機とは、浴室についている乾燥機で、乾燥のほかに換気、暖房、冷風など、さまざまな機能があります。冬は浴室内を暖めることができ、入浴時に快適に過ごせます。乾燥機能を使えば、洗濯物を干すことができます。また、浴槽には「追い焚き」といって、浴槽にはった風呂を再度あたためることができる機能がついています。

建物の設備:宅配ボックス、ゴミ置場

日本の家 宅配ボックス
  • ゴミ置き場:自治体によって異なりますが、一般的に、一軒家の場合は、ゴミの分別をした上で、玄関先または地域が指定する場所にゴミを出します。いつでも出してよいわけではなく、可燃ごみは月・金、不燃ごみは水など、ゴミの種類によって出す日が決まっています。間違って出した場合、ゴミ収集車は回収してくれないことが多くあります。マンションの場合は、敷地内に24時間いつでも捨てられるゴミ置場が備えられている場合があります。いつでも都合の良い時間にゴミを捨てることができますが、分別や捨て方のルールは守りましょう。
  • 宅配ボックス:宅急便や郵便物を受取る人が自宅にいない場合、受取を代行するロッカー型設備です。一軒家の場合は、玄関先や扉の外、マンションの場合はエントランスや郵便受け周辺に置かれています。

豆知識:日本の住所と建物階数の見方

日本の住所の記載の仕方は、郵便番号から始まり都道府県・市区町村郡と広い範囲名から下記の順に記載します。

郵便番号 → 都道府県 → 市区町村郡 → 丁目、番地、号 → 建物名 → 階数 → 部屋番号

  • 例1)〒330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂3丁目15番1号
  • 例2)〒108-0075 東京都港区港南1-12-3 ABCビル5階201室

「丁目、番地、号」について、「1-12-3」のようなハイフンで繋ぐ書き方も通じますが、「◯丁目◯番地◯号」の表記が正式です。また、建物の数え方は、「1階」は海外の場合GFと表示することもありますが、日本では1F。それ以降も同様、「2階」は海外の場合、1Fと表示する場合もありますが、日本は2Fと表示されます。

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