日本旅行に欠かせないもののひとつが、写真をSNSに投稿したり、目的地までの交通手段を調べたりするため等のデータ通信。ところが、用意していたSIMカードがうまく認識しなかったり、出発前に買い忘れたりして、急遽現地で調達しなければならない場合も。
そんな時のお役立ち情報として、訪日観光客が日本国内でSIMカードを即日購入できる場所をまとめました。さらに、オンラインで購入できるeSIMも一挙にご紹介!購入する前に押えておきたいポイントと合わせて、ぜひ参考にしてみてくださいね。
※当記事に登場する情報はすべて2025年11月執筆時のものです。最新情報は事前に公式サイトなどをご確認ください。
※記事で紹介した商品を購入したり予約をしたりすると、売上の一部がFUN! JAPANに還元されることがあります。
観光客が日本でSIMカードを買う際の選び方と注意点は?
短期滞在の訪日観光客が日本国内で購入・利用できるSIMカードは、プリペイド型が主流。プリペイドSIMカードとは、利用期間やデータ容量があらかじめ決まっており、前払いで購入した分のデータ容量を使い切るまで、もしくは使用期限が過ぎるまで利用できるというもの。
ただし、一口に「プリペイドSIMカード」と言っても、その種類は様々です。一般的に、訪日観光客向けのSIMカードはデータ通信専用で、音声通話およびSMSは利用不可とされています。その反面、通信キャリアとの契約・解約手続きなどが不要なため、購入後にSIMフリーやSIMロックが解除されている端末に挿着すればすぐに使えることが特徴として挙げられます(※一部、設定・開通手続きが伴うものもあり)。
SIMカードの3種類のサイズ:
- (左)標準SIM / miniSIM(25mm×15mm)
- (中)microSIM(15mm×12mm)
- (右)nanoSIM(2.3mm×8.8mm)
市販されているプリペイドSIMカードは基本、流通している「標準SIM」、「microSIM」、「nanoSIM」の3種類に全て対応できる「マルチサイズ」が採用されています。端末に適したサイズに合わせて台紙から切り離して使用するため、事前にどのサイズにするか事前に調べておく必要はありません。
また、プリペイドSIMカードは商品により、いろいろな有効期間が設定されています。一般的な有効期間は数日間から1 カ月間、または半年間のものもあります。一方、データ通信量も商品により、1日あたりの通信量に上限があるものや期間中に無制限に利用できるもの、データ容量の数GBのものから数十GBと大容量のものなどさまざま。中には都度、データ量を追加購入できる商品もあるので、自身の利用状況を考慮し、滞在日数や使用したい日数、データ容量などニーズにあったものを選びましょう。
今ならeSIM!物理的なSIMカードとの違いは?
近年、訪日観光客の間で急速に普及しているのがeSIM(イーシム)です。eSIMとは「Embedded SIM」の略で、端末に内蔵された埋め込み型SIMのこと。端末に最初から組み込まれており、インターネット経由で情報を書き換えることができます。使い方は簡単で、eSIMを購入後、同梱の説明書やガイドに従ってオンライン設定を行えば開通できます。従来の物理的なSIMカードと異なり、カードの取り外しや差し替えはもちろん不要です。
eSIMを買う際の選び方と注意点は?
eSIMを利用するには、データ通信量、対応機種、設定手順の確認が重要です。
データ通信量の確認
データ通信量のプランは物理SIMカードと同様に豊富で、「1日ごと」または「期間中合計」のデータ量計算タイプ、1日から30日間以上の利用期間、500MBから無制限までのデータ容量など、様々な組み合わせから自由に選べます。さらに、eSIMなら容量追加も簡単です。専用アプリやウェブサイトから追加データを購入できる事業者のeSIMを選べば、旅行中に予想以上にデータを使ってしまった場合でも、店舗に行かずオンラインで即座に追加購入できます。
eSIM対応機種の確認
eSIMを購入する前に、eSIMの対応機種を必ず確認しましょう。比較的新しいスマートフォンは対応していますが、一部の国や地域で販売されている端末は、同じ機種(モデル)でも利用できないことがあります。例えば、同じiPhoneモデルでも、日本版はeSIM対応ですが、香港版やマカオ版は2枚のnano-SIMカードを使ったデュアルSIM(物理SIMカードのみ)対応となっているケースがあります。
- iPhoneの対応機種は、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR以降(iPhone 11、12、13、14、15、16、17シリーズなど)です。
- Androidの対応機種は、Google Pixelのほか、Galaxy、Xperia、AQUOS、Xiaomi、OPPOといった主要メーカーから多数提供されています。(詳しくはメーカーのHPからご確認ください)
eSIM対応の確認方法
一部の国や地域で販売されたモデルでは利用できない場合があるため、ご自身のスマートフォンで直接確認することをおすすめします。
- iPhoneの場合:「設定」→「モバイル通信」→「eSIMを追加」
- Androidの場合:「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」→「SIMを追加」→「eSIMを設定」
が表示されればeSIM対応です。
eSIMの主な設定方法
オンラインでeSIMを購入後、同梱の設定ガイドを確認しましょう。eSIMの設定方法は主に以下の3つです。
- (1) QRコードを読み込んでインストール:QRコードを読み込むことでeSIMのインストールが行えます。
- (2) 手動設定でインストール:QRコードとあわせて表示される手動設定用のコードを、スマートフォンのeSIM設定画面に入力してインストールします。
- (3) 専用アプリやウェブサイトから直接インストール:eSIMブランドのアプリやウェブサイトから、ボタン一つでインストールできる場合があります。
また、eSIMの設定には基本的にインターネット接続が必要なため、空港やホテルの無料Wi-Fiを利用するか、出発前に自宅で設定を済ませておくことをおすすめします。機種によっては設定手順がやや複雑な場合もあるため、購入前に設定手順、開通までの所要時間、データ利用開始日などを必ず確認しておきましょう。
「SIMカード VS eSIM VS ポケットWi-fi」、どっちが良い?
海外旅行でインターネットを利用するには、SIMカード、eSIM、ポケットWi-Fiの3つが主流です。それぞれに特徴があるため、旅のスタイルや人数、予算に合わせて選びましょう。
SIMカード
SIMカードはネット購入もあれば母国や旅行先の空港や中心部の店舗で即時購入もできます。店頭スタッフのサポートを受けられるため初めての方でも安心です。eSIM非対応の端末でも使えますが、SIMカードの差し替え作業が必要で、小さいカードなので紛失には注意。また、データ容量を使い切った場合は新しいSIMカードを購入する必要があります。
💡店頭でサポートを受けたい方やデジタル設定に不安がある方におすすめです。
eSIM
eSIMは渡航前に購入・設定を完了できるため、到着後のSIM設定やトラブルが不安な方も安心です。SIMカードの差し替えが不要で紛失の心配もなく、デュアルSIM機能により母国の電話番号も維持できます。さらに、データ容量を使い切っても専用アプリやウェブサイトから簡単に追加購入が可能です。ただし、eSIM対応端末でのみ利用可能で、設定時にWi-Fi環境が必要となります。購入前に対応機種と設定方法を確認しておきましょう。
💡出発前にすべての準備を済ませて、旅中にも柔軟にデータ容量を追加したい方に最適です。
ポケットWi-Fi
ポケットWi-FiはWi-Fiルーターとして複数の端末を同時接続できるため、複数人で1台をシェアして使えば1人あたりのコストを抑えられます。スマートフォンだけでなく、パソコンやタブレットにも接続でき、端末のSIMカード対応・非対応に関係なく利用できます。ただし、デバイス本体を常に持ち歩く必要があり、充電管理やレンタルの受け取り・返却の手間がかかります。また、単独で別行動する際はお互いに連絡が取れなくなる点に注意が必要です。
💡大人数で一緒に行動して旅行する方や、複数のデバイスを使いたい方におすすめです。
「SIMカード VS eSIM VS ポケットWi-fi」の比較表
| 項目 | 物理SIMカード | eSIM | ポケットWi-Fi |
| 受け取る | 〇 | × | 〇 |
| 返却 | × | × | 〇 |
| 対応端末 | SIMフリー端末 | eSIM対応端末のみ | Wi-Fiに繋げる端末 |
| 同時接続台数 | 1台 | 1台 | 複数台 |
| 母国SIM併用 | 端末によって可能 | 併用可能 | 併用可能 |
| 容量追加 | × (新規購入が必要) | 〇 (オンラインで追加購入可) | プランによる |
※一部利用可・利用不可の場合もあります。詳しくは各商品をご確認ください。
日本国内でSIMカードを購入できる場所まとめ
観光客が日本国内でプリペイドSIMカードを即日購入・利用できる方法は、主に5つあります。到着後なら主要空港にあるカウンターや自動販売機、街中なら都心部の家電量販店やコンビニ。場所ごとに特徴が異なるので、タイミングやニーズに合わせて使い分けましょう。
1. 空港販売カウンター(成田国際空港、羽田空港、関西国際空港 など)
羽田空港
© (公財)東京観光財団 © Tokyo Convention&Visitors Bureau
多くの国際線が就航する成田国際空港や羽田空港、関西国際空港などでは、日本国内用のプリペイドSIMカードを販売する空港カウンターが到着ロビーを中心に整備されています。
空港カウンターでSIMカードを購入するメリットとして、旅行者の対応に慣れているスタッフが在籍していることが挙げられます。多言語で購入手続きと利用説明などのサポートを受けられるので、初期設定や開通手続きなどの操作が苦手な人でも安心して購入手続きができます。また、店舗によっては購入後に英語や中国語でテクニカルサポートが受けられる場合もあるので、旅行中もずっと安心です。
SIMカードの販売場所については、各空港の公式サイトから詳細を確認できます。
主要空港のSIMカード販売カウンター場所(一例)
【成田国際空港】
- 第1ターミナルビル・第2ターミナルビル 1F:JALエービーシー、AnyFone JAPAN
- 第3ターミナルビル 1F:Softbank Global Rental
【羽田空港】
- 第3ターミナルビル 2F:JALエービーシー、Softbank Global Rental / AnyFone JAPAN
【関西国際空港】
- 第1ターミナルビル1F:JALエービーシー、AnyFone JAPAN
2. SIMカード自動販売機(成田国際空港、羽田空港、関西国際空港 など)
飛行機の到着時間によっては、販売カウンターが営業を終えている場合もあります。そんな時に便利なのが、各主要空港に設置されている、年中無休・24時間稼働のSIMカード自動販売機です。ターミナルビルの営業時間中なら、いつでも手軽にプリペイドSIMカード購入ができます。
データ容量は1GBから無制限プランまで、使用期間は最短数日間から最長数十日間まで、様々なプランから旅行日数や使用頻度に合わせて選ぶことができます。お支払いは現金やクレジットカード、機種によってはSuica等の各種交通系ICカードなどに対応しているものもあります。
主要空港のSIMカード自動販売機設置場所(一例)
【成田国際空港】
- 第1ターミナルビル1F、第2ターミナルビル1F
【羽田空港】
- 第3ターミナルビル3F
【関西国際空港】
- 第1ターミナルビル1F
【中部国際空港セントレア】
- 第1ターミナルビル2F・3F、第2ターミナルビル1F
【新千歳空港】
- 国際線ターミナルビル
3. 家電量販店(ビックカメラ、ヨドバシカメラ、ヤマダデンキ など)
事前に用意していたSIM カードが急に使えなくなった!街中でそんな事態に遭遇した時に頼りになるのが、ビックカメラやヨドバシカメラ、ヤマダデンキなどの家電量販店です。
豊富な品ぞろえはもちろん、全国の主要都市に展開しているので、旅先で気軽に立ち寄れるのが魅力です。特に都市部にある多くの店舗には、中国語や英語が話せるスタッフが在籍しています。選び方や設定方法などについてアドバイスやサポートを提供してくれるので、購入後に問題や不明点があれば、すぐに相談できます。
ポイントを貯めたり、または免税クーポンを併用したりすれば、さらにお得にお買い物ができますよ。
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訪日観光客向けSIMカードの取り扱いのある家電量販店(一例)
- 【ビックカメラ】https://www.biccamera.com/
- 【ヨドバシカメラ】https://www.yodobashi.com/
- 【ヤマダデンキ】https://www.yamada-denkiweb.com/
- 【ソフマップ】https://www.sofmap.com/
4. 通信会社の実店舗(ソフトバンクショップ)
訪日観光客向けのSIMカードは、日本の大手携帯キャリアの1つであるソフトバンクの実店舗「ソフトバンクショップ」からも購入できます。その名も、「Prepaid SIM for Travel」です。
種類は3GBまで3GBのデータ通信を31日間利用できる1タイプのみ。利用開始までには設定と手続きが必要ですが、付属する台紙には手順が英語で書かれており、必要な際には店頭スタッフも対応してくれるので、設定などが苦手な人でもスムーズに使い始めることが可能です。
購入時にパスポート原本の提示が必要なので、忘れずに持っていきましょう。
Prepaid SIM for Travel
- 販売場所:ソフトバンクショップ(ほか 家電量販店、空港のソフトバンクレンタルカウンターなど)
- 公式サイト:https://www.softbank.jp/mobile/special/prepaid-sim-for-travel/
5. コンビニ(ファミリーマート、セブン-イレブン、NewDays)
夜の時間帯にSIMカードが急遽必要になったのに、近くに営業している家電量販店やキャリアショップがありません。そんな場合は、コンビニで探してみるのも1つの方法です。
訪日観光客向けのプリペイドSIMカードを販売しているコンビニチェーンは2024年5月現在、ファミリーマート、セブン-イレブンとNewDaysのみ。しかし、観光客向けのSIMカードを取り扱っている地域・店舗は限られているため、近くのお店で取り扱いがあるかを事前に調べておくようにしましょう。
訪日観光客向けSIMカードの取り扱いのあるコンビニ(一例)
【ファミリーマート(関東・関西地方のみ)】
- 販売商品:JAPAN&GLOBAL SIM
- 公式サイト:https://www.in-plus.co.jp/
【セブンイレブン(成田空港第2ターミナルB1F店)】
- 販売商品:INPLUS Prepaid SIM
- 公式サイト:https://www.in-plus.co.jp/
【NewDays(対象店舗のみ)】
- 販売商品:Japan Travel SIM
- 公式サイト:https://t.iijmio.jp/
6. オンラインでeSIM・SIMカードを購入
日本到着前に準備を済ませたい方には、オンラインでの購入が最適です。特にeSIMなら、購入から開通までオンラインで済ませて、空港に到着した瞬間からインターネットが使えます。
また、オンライン購入は、時間に追われることなくじっくり料金プランやデータ容量を比較できることもメリットです。多言語に対応したサイトが多いため言語の壁もなく、オンライン限定の割引やクーポンを利用できる場合もあります。
日本到着後にオンラインで購入する場合は、WiFi環境が必要です。空港、一部のコンビニ、カフェ、主要駅などで無料WiFiを利用できます。eSIMの設定にもインターネット接続が必要となるため、出発前なら自宅で、または到着後に空港などの安定したWiFi環境で設定を完了させましょう。
おすすめの物理SIMカード購入サイト(空港・ホテル受取)
▶【klook】日本 容量無制限 4G SIMカード(日本国内空港受取 / Sakura Mobile提供)
▶【klook】日本 データ容量無制限 5G SIMカード(日本国内空港受取)
▶【kkday】日本国内 au(KDDI)SIMカード 成田 / 羽田空港 / 関西空港 / 福岡空港 受取
おすすめのeSIM購入サイト
▶【NAVITIME】日本eSIM:7日/ 15日/ 21日 無制限
▶【klook】日本 4G/5G eSIM カード高速インターネットアクセス (今すぐ購入して QR コードを入手) KDDI/ソフトバンク
▶【klook】アジア諸国 4G eSIM(Airalo提供)
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▶【kkday】アジア複数国 5G eSIM ワンクリックインストール対応
日本でSIMカードを調達する方法はたくさん!サポート重視なら家電量販店や通信会社の実店舗、深夜・早朝なら自動販売機やオンラインでeSIMを購入。日本ではSIMカード・eSIMを入手できる手段がたくさんあります。万が一、旅ナカでSIMカードが急に必要となった場合は、まずは慌てずに近くの店舗で探してみましょう。
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