日本料理を食べる時の疑問解決!寿司のガリ、すき焼きの卵、いつ、どうやって食べる?

日本料理を食べる時の疑問解決!寿司のガリ、すき焼きの卵、いつ、どうやって食べる?

すき焼き、寿司、天ぷら…日本に来たら食べたい日本料理、たくさんありますよね。でも、すき焼きを食べる時に、セットで提供される生卵、いつ、どうやって食べるか、ご存知ですか。ほかにも寿司と一緒に提供されるガリ、定食についてくる漬物など、日本ならではのものがたくさんあります。いずれも、メインディッシュではなく脇役的な存在なので、ついつい蔑ろにしてしまいがちですが、なぜ、提供されるのか、その目的を知れば、もっと美味しく食べられるはず!日本でお食事するときに、戸惑うことがないように、いつ、どうやって食べるのか、当記事で徹底紹介!

すき焼きの生卵は、具材につけて食べる?鍋に入れて混ぜる?

すき焼きの生卵

すき焼き

すき焼きについてくる生卵、食べ方は?

すき焼きができあがったら、まずは椀の中に、生卵を割り入れ溶いておき、すき焼きの具材に溶き卵をつけてから口にします。牛肉やしいたけ、白滝といったすき焼きの具材には醤油ベースの甘めの味が付いており、卵が肉のうまみを包み込み、まろやかな味わいになります。

すき焼きに生卵をつける理由は?

溶き卵をつけて食べるのには、3つの理由があるとされています。

  • まず、一つ目は鍋でぐつぐつ煮込まれた具材はとても熱いので、卵につけることで冷やす目的。
  • 2つ目は、甘じょっぱい牛肉と生卵は相性抜群で、生卵をつけることで、牛肉などの具材がまろやかな優しい味わいするため。
  • 3つ目は、牛肉の臭みを和らげるためです。

生卵は苦手という人に!生卵以外ですき焼きにマッチする食材は?

生卵を食べる習慣がない国・エリアの人にとっては、生卵を口にするのはハードルが高いですよね。もちろん、無理に生卵につけて食べなくても、すき焼き本来の味を楽しめて充分に美味しく味わえます。生卵以外に、大根おろし、七味、とろろなどでも代用できます。大根おろしはすき焼きの具材についている強めの味付けをさっぱりとさせてくれます。また、食欲増進、消化を促す成分が含まれており、大根おろしと一緒なら、肉を食べすぎても、胃もたれしにくいといえます。

定食ランチについてくる、とろろは、そのまま食べる?どうやって美味しく食べる?

定食ランチについてくるとろろ
とろろ

とろろとは?

長芋や自然薯などをすり下ろした「とろろ」。これらの芋は、調理せずそのまま食べるとシャキシャキ食感、すりおろすとネバネバ食感、加熱するとホクホクになる、3変化するユニークな食材です。昔から山芋は「山のうなぎ」ともいわれ、スタミナがつき、滋養強壮に良いとされてきました。

とろろは、使う芋によっても、特徴があります。長芋はサラサラとした食感で水分が多く、自然薯は伸びやかな粘りがあります。また、とろろには食物繊維が多く含まれ、消化吸収を助けたり、血糖値の急激な上昇を抑えたりする働きが期待されます。また、むくみや便秘の解消にも役立つとされています。

とろろの食べ方は?

食べ方は簡単。ご飯にとろろをかけて、醤油を回しかけ、海苔をかけていただきます。お店によっては、鰹と昆布の出汁としょうゆでとろろ自体に味付けしている場合もあります。

白米にかけてとろろご飯としていただくだけでなく、とろろそば、とろろ汁、とろろ焼き、とろろ鍋など食べ方はいろいろあります。東京・浅草には、とろろご飯専門の「浅草むぎとろ 本店」があります。また、仙台の牛タン専門店を訪れると、牛タン定食に、麦めし、とろろご飯がセットでつくことが多いです。

牛タン定食の南蛮味噌は、牛タンに付ける?ご飯のお供?

牛タン定食
牛タン定食の南蛮味噌

南蛮味噌とは?

青唐辛子と味噌や調味料などを炒め煮にした「南蛮味噌」。味噌の甘みと唐辛子の香りが食欲をそそります。日本の東北地方で唐辛子のことを、南蛮ということから、南蛮味噌とよばれています。仙台のご当地グルメ「牛タン」を食べる際に、提供されることが多いのですが、ご飯のお供にもなり、おにぎりの具や、豆腐にのせて冷奴としていただく人も多くいます。江戸時代から続く山形県で指折りの老舗漬物店「晩菊本舗 三奥屋」が、「南蛮味噌」の生みの親とされています。

南蛮味噌の食べ方は?

定食についていると、つい「牛タンとともに」口にしてしまいそうですが、「白米のお供として」いただくのがおすすめです。牛タンのコクと南蛮味噌のピリッとした辛みがクセになります。牛タンで脂っこくなった口の中をさっぱりとさせ、食欲を刺激させる働きもあります。

栄養満点!南蛮味噌のほかに、麦めし、とろろもセットに

牛タン定食を頼むと、南蛮味噌のほかに、麦めし、とろろがセットになっていることが多くあります。牛タンの専門店「牛たん とろろ 麦めし ねぎし」が1981年代に、麦めしとテールスープに健康的な「とろろ」を組み合わせた「ねぎしセット」を提供したのがはじまりとされています。

ご飯のお新香・漬物は、いつ食べる?何と食べる?

ご飯のお新香・漬物
漬物

漬物とは?

漬物とは大根やキュウリなどの食材を塩、醤油、味噌、酢、麹、米ぬか、酒粕などに漬け込むことで、豊かな風味と保存性を高めた食品のこと。野菜や果物をはじめ、魚介類や肉類などの漬物もあります。漬物には様々な種類があり、地域の風土や気候、特徴によって、色んな漬け方や漬物の種類が生み出されます。例えば、味噌漬け、ぬか漬け、粕漬け、麹漬け、梅干しなどがあります。中でも野菜を短い時間で漬けて出来上がる「お新香」や「香の物」とも呼ばれる浅漬けが日本定食に出てくるのでよく見られます。

漬物の食べ方は?

食べ方については、特にこれといって決まりはありませんが、ご飯のおかずというよりも、「箸をいったん休めて次の料理に備える」と言われる「箸休め」のためにいただく人が多いようです。例えば、天ぷら定食のセットの中で漬物が提供された場合、天ぷらを食べた後やデザートを頂く前など、口直し用として口にします。

懐石料理の香の物の食べる順番

日本で、懐石料理や会席料理を頂く際は、最後に「ご飯と香の物」が提供され、これは、締めくくりの意味があります。漬物から先に食べると、提供された料理に対し、美味しくない、おかずがないといった良くない印象を与えてしまいますので、「汁物→漬物(香の物)→ご飯」という順番で食べるようにしましょう。それに、会席料理ではご飯を汚さないことがマナーの一つと言われますので、ご飯の上に漬物を乗せて一緒に食べることを避けましょう。

寿司のガリは、先に食べる?どのタイミングで食べる?

寿司のガリ
寿司とガリ

ガリとは?

回転寿司店の場合、卓上に置かれていたり、寿司店の場合はお皿のすみっこに置かれているガリ。ガリとは、生姜を薄く切って甘酢漬けにしたものです。普通の生姜よりも、新生姜で作られることが多く、薄いピンク色に染まっているのは、生姜に含まれるアントシアニンとお酢が科学反応を起こしたから。

寿司屋でガリが提供される理由は?

ガリが寿司とともに提供されるようになった理由は主に2つ。

  • 一つ目は生魚の生臭さを消すためです。生姜には「消臭効果」があり、寿司を一貫口にした後に、ガリを食べると、前に食べた寿司の匂い・生臭さが消えて、口の中をすっきりリフレッシュできます。
  • 2つ目は、「殺菌消毒」のため。生姜には細菌に対して殺菌作用を持つ「ジンゲロール」と呼ばれる成分があり、生魚を食べることによる食中毒の予防効果が期待できます。

また、生姜には体を温める作用もあるので、冷たい寿司を食べてお腹の調子を悪くしがちな人は、ガリを食べておくと安心です。

いつガリを食べる?

特に味の濃い魚や、脂ののった魚を食べたあとにガリを食べると、口の中をさっぱりとさせることができます。次に食べる寿司ネタに影響がでません。寿司を1貫食べたら、ガリを食べるという方も多いようです。

そばの薬味は、そばに入れる?どうやって使う?

そばと薬味
そばと薬味

そばの薬味とは?

「薬」=薬としての効果と、「味」=味を引き立てる役割を兼ね備えた香味野菜や香辛料の、薬味。少し加えるだけでも、その料理全体にアクセントとなる香りを加えたり、辛味や酸味を加えたり、料理を引き立ててくれる目的で使われることが多くあります。そばに添えられている薬味の種類は主に、辛味成分のある七味唐辛子ネギ、鼻から抜けるような香りがくせになるワサビ、さっぱりとした味わいの大根おろし、「ざるそば」にのせられていることが多い海苔など様々あります。薬味の持つ個性・特徴によってそばの味わいが変わってきます。

薬味を付けるそばの食べ方は?

手打ちそばを提供するそば店なら、そばの挽きたての風味を感じたいので、まずは、薬味やそばつゆも付けずにそばをいただきましょう。次に、薬味をそばにのせて、つゆにつけずに食べてみましょう。そして、薬味をそばにのせて、つゆにつけていただきましょう。途中で好みの薬味を少しずつ入れて、味の変化を楽しむことができます。

また、ワサビを温かいそばやつゆに溶かすと、ワサビの風味が飛んでしまうので、箸先にワサビを少しつけて、その箸でそばをつまんでから、そばつゆにつけて食べてみましょう。ちなみに、冷たいそばを食べる時、そば全体をつゆにつけず、下3分の1ぐらいの部分だけつければよいです。  

Index

Recommend