「東京都内で使えるお得な電車乗り放題の周遊券を徹底比較&選ぶコツも紹介!」の記事で紹介した東京を広い範囲で巡るフリーパス以外にも、埼玉県の川越や神奈川県の横浜、鎌倉、江の島など、東京から他県への日帰り観光に利用できる交通パスもあります。
乗り放題フリーパスは、利用した方がお得な場合と、そうでない場合があるので、1日のプランを決め、どちらがお得か計算してみましょう。
今回は、東京を拠点に、1~2時間でアクセスできる近郊の人気観光地を訪れる時にお得なフリーパスを8つ厳選してご紹介。フリーパスを選ぶコツも紹介していますので、ぜひご覧ください。
※当記事は2023年9月情報に基づいて執筆しています。有効区間や価格など最新情報は公式サイトなどをご確認ください。
1.(神奈川県)横浜・みなとみらい・中華街エリア:「横濱中華街 旅グルメきっぷ」
東急線全線1日乗車券、みなとみらい線1日乗車券、お食事券(1回)の3つがセットになったおトクなきっぷ。東京出発の場合は、東急線沿線の「渋谷駅」や「中目黒駅」から横浜の「横浜駅」まで、さらにみなとみらい線の「みなとみらい駅」から「元町・中華街駅」までの区間も乗り降り自由です。(※東急線とみなとみらい線は相互直通運転なので、乗り換えなしで目的地に着くことができます。)
また、お食事券の対象レストランは、横浜中華街でエリアでは、梅蘭焼きそばで有名な「梅蘭金閣」、みなとみらいエリアでは、観光クルーズ「マリーンルージュ」でスイーツやお酒を楽しむなど、さまざま。この交通パスのために作ったコース料理などが提供されるので、特別感があります。
Ticket Information
- 有効区間:東急線全線、みなとみらい全線が乗り降り自由+お食事券1回
- 有効期限:1日(券面に記載されている有効期間内ですべて1回限り有効)
- 料金:3,300円
- 公式サイト:https://www.tokyu.co.jp/global/railway/ticket/value_ticket/tabigurume_ticket/(英語)
2.(神奈川県)湘南・鎌倉エリア:「江の島・鎌倉フリーパス」
東京近郊の海沿い観光スポットとして有名な江の島や鎌倉などに行くなら、こちらのフリーパスがおすすめです。小田急線乗車駅から「藤沢駅」まで往復運賃が割引の上、小田急線の「藤沢駅」から乗り換えて、江ノ電全線が乗り降り自由に。江の島、鎌倉、江ノ電沿線の寺院・名所めぐりや散策に便利な周遊券です。新江ノ島水族館や長谷寺、鎌倉宮などの施設や海辺のカフェなど人気スポットの割引などもあります。
Ticket Information
- 有効区間:小田急線の「藤沢駅」~「片瀬江ノ島駅」間、江ノ電全線が乗り降り自由。
- 有効期限:1日
- 料金:新宿からの場合1,640円
- 公式サイト:https://www.odakyu.jp/english/passes/enoshima_kamakura/(英語)
3.(神奈川県)箱根芦ノ湖エリア:「箱根フリーパス」
箱根の交通を乗り降り自由なフリーパスです。例えば、箱根の山に登る箱根登山電車や箱根登山ケーブルカー、箱根ロープウェイ、そして、海上に観光しながら乗船できる箱根海賊船、箱根エリアの観光スポットにアクセスするバスなどに利用することができます。2日間有効か3日間有効のいずれかなので、箱根に宿泊、周遊観光したい人におすすめです。ただし、特急ロマンスカーは別途料金が必要なので注意を。また、彫刻の森美術館や御殿場プレミアムアウトレット、駒ケ岳ロープウェイなど約70スポットで優待が受けられます。
Ticket Information
- 有効区間:箱根登山線、箱根登山ケーブルカー、箱根ロープウェイ、箱根海賊船、箱根登山バス(指定区間)、小田急ハイウェイバス(指定区間)、東海バス(指定区間)、観光施設めぐりバス(箱根登山バス)が乗り降り自由。
- 有効期限:2日間/3日間
- 料金:(新宿発の場合)2日間6,100円、3日間6,500円
- 公式サイト:https://www.odakyu.jp/english/passes/hakone/(英語)
4.(埼玉県)秩父、長瀞エリア:「秩父フリーきっぷ」
東京都内の新宿や池袋から埼玉県の秩父エリアまでの往復乗車券と秩父エリア内に乗り放題のフリーパスがセットになったチケットです。2日間に秩父エリアの観光スポットを堪能することができます。例えば、「西武秩父駅」周辺の羊山公園や秩父神社、「長瀞駅」から歩ける寳登山神社や長瀞岩畳、「三峰口駅」からアクセスできる三十槌の氷柱など。また、指定の観光スポットや施設、宝登山ロープウェイなどで割引優待付き。2日間有効なので、秩父エリアで宿泊する人におすすめです。
Ticket Information
- 有効区間: 西武新宿線/西部池袋線の発駅から「西武秩父駅」までの往復乗車券(1回)+ 西武秩父線の「芦ヶ久保駅」~「西武秩父駅」間、秩父鉄道の「野上駅」、「長瀞駅」~「三峰口駅」間が乗り降り自由。
- 有効期限: 2日間
- 料金:(西武新宿線の「西武新宿駅」発/西武池袋線の「池袋駅」発の場合)2,350円
- 公式サイト:https://www.seiburailway.jp/railways/tourist/english/ticket/deals_chichibu.html(英語)
5.(埼玉県)川越エリア:「KAWAGOE DISCOUNT PASS」&「KAWAGOE DISCOUNT PASS Premium」
「KAWAGOE DISCOUNT PASS」と「KAWAGOE DISCOUNT PASS Premium」の2種類があります。
「KAWAGOE DISCOUNT PASS」は東武東上線で「池袋駅」から、「川越駅」または「川越市駅」まで往復980円(片道490円)の運賃が、710円に割引になったお得なチケットです。東京都内池袋から川越に行くなら、こちらのチケットが一番安いです。「KAWAGOE DISCOUNT PASS Premium」はさらに、東武東上線の「川越駅」~「川越市駅」間と東武バス(指定区間)、「小江戸名所めぐりバス」が乗り降り自由になります。また、両方とも着物レンタルショップやレストラン、ショップなどでの優待が受けられます。外国人旅行者限定のパスです。
Ticket Information
- 有効区間:
- KAWAGOE DISCOUNT PASS:東武東上線の「池袋駅」から「川越駅」/「川越市駅」までの往復電車運賃が割引に(710円)。
- KAWAGOE DISCOUNT PASS Premium:東武東上線の「池袋駅」から「川越駅」/「川越市駅」までの往復電車運賃が割引に(710円)。+東武東上線の「川越駅」~「川越市駅」間、東武バス(指定区間)、「小江戸名所めぐりバス」が乗り降り自由
- 有効期限:1日
- 料金:
- KAWAGOE DISCOUNT PASS:710円
- KAWAGOE DISCOUNT PASS Premium:1,050円
- 公式サイト:https://www.tobu.co.jp/en/ticket/kawagoe/basic.html(英語)
6.(栃木県)日光鬼怒川温泉エリア:「NIKKO PASS all area」&「NIKKO PASS world heritage area」
2種類のフリーパスとも、日光鬼怒川エリアの日光東照宮や二荒山神社など世界遺産、EDO WONDERLAND 日光江戸村、東武ワールドスクウェア、鬼怒川温泉など有名な観光地にアクセスできる電車やバスが乗り放題です。
「NIKKO PASS all area」はさらに、中禅寺湖周辺までアクセスできます。また、東武ワールドスクウェア鬼怒川温泉ロープウェイなどの優待も付きます。要注意なのは、出発日の2日前までオンラインにて購入と、訪日外国人観光客専用のフリーパスの2点です。
Ticket Information
- 有効区間:
- NIKKO PASS world heritage area:東武鉄道の「浅草駅」から「下今市駅」までの往復乗車券+東武鉄道の下今市駅、「東武日光駅」~「新藤原駅」間、日光世界遺産エリアの東武バス全路線が乗り降り自由。
- NIKKO PASS all area:東武鉄道の「浅草駅」から「下今市駅」までの往復乗車券+東武鉄道の「下今市駅」、「東武日光駅」~「新藤原駅」間、日光市内の東武バス全路線、日光江戸村シャトルバス、日光鬼怒川温泉バス(土曜日と祝日のみ)、中禅寺湖観光クルーズ、ハイブリッドバス(小田代ヶ原エリアアクセスバス)が乗り降り自由。
- 有効期限:
- NIKKO PASS world heritage area:2日間
- NIKKO PASS all area:4日間
- 料金:
- NIKKO PASS world heritage area:2,120円
- NIKKO PASS all area:4,780円(4月20日~11月30日)/4,160円(12月1日~4月19日)
- 公式サイト:https://tobutoptours.com/en/discountpass.html(英語)
7.(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)Greater Tokyo Pass
関東エリアの東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の13社の私鉄の路線で利用できるフリーパスです。JRの路線がカバーしきれていないエリアを観光したいなら、私鉄を利用しましょう。例えば、人気観光スポットの浅草、東京スカイツリー、下北沢、自由が丘なども私鉄を使うことで簡単にアクセスできます。
このパスは3日間と5日間利用ができる2種類のフリーパスがありますが、使用期間と値段以外にも、バス路線の利用が可能か否かも異なります。
いずれの購入にも、訪日外国人観光客向けのICカード乗車券「PASMO PASSPORT」が必須。PASMO PASSPORTを持っていない場合は、別途カード発行手数料税込500円(加え1,500円のチャージが必要となる場合も)が必要ですので、ご注意ください。
Ticket Information
- 有効区間: 東京メトロ全線、都営地下鉄全線、東京さくらトラム(都電荒川線)、日暮里舎人ライナー、小田急全線、京王全線、京成全線、京急全線、相鉄全線、西武全線、東急全線、東武全線、みなとみらい全線、横浜市営地下鉄全線、ゆりかもめ全線が乗り降り自由に。(JRは対象外)5日間チケットなら、さらに東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の 31 社局の一般バス路線※も乗り降り自由に。
- 料金: 3日間:6,000 円。5日間:7,200 円
- 公式サイト: https://greater-tokyo-pass.jp/en/(英語)
※座席定員制のバス(高速バス、空港アクセスバス、定期観光バス等)、深夜急行バス、各自 治体のコミュニティバス、対象バス事業者以外との共同運行系統など、有料特急列車座席指定列車等に乗車したい場合は、別途料金が必要な場合もあります。
8.(東京を含む広い範囲の関東エリア)JR TOKYO Wide Pass
JR東日本が販売している、関東エリアの広い範囲でJRの路線を乗り降り放題のフリーパスです。特に人気の観光地、河口湖(富士山)、日光、軽井沢、または、草津、熱海、伊豆などの人気の温泉地へも利用できます。3日間に遠距離で移動して、複数の観光地に旅行したい人も、東京を拠点に近郊へ日帰り旅行したい人にも、おすすめです。
Ticket Information
- 有効区間: JR東日本各線、東京モノレール、伊豆急行線、富士急行線、上信電鉄線、埼玉新都市交通(大宮鉄道博物館)、東京臨海高速鉄道(りんかい線)、JR東日本と東武鉄道との直通特急「日光」「鬼怒川」「スペーシア鬼怒川」の普通車指定席。東武鉄道の「下今市駅」~「東武日光駅」、「鬼怒川温泉駅」間の普通列車(快速含む)などが乗り降り自由に。
- 有効期限: 3日間
- 料金:15,000円(2023年10月1日発売分より新価格)
- 公式サイト: https://www.jreast.co.jp/multi/en/pass/tokyowidepass.html(英語)
※JR、地下鉄、施設の違いを詳しく知りたい方は、「東京都内で使えるお得な電車乗り放題の周遊券を徹底比較&選ぶコツも紹介!」の記事へ。
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