日本旅行で複数の都道府県を観光する際に、便利な移動手段として新幹線と並んでよく使われるのが国内線での飛行機移動。ただし、国内線に乗る際は搭乗締め切り時間や荷物制限など、国際線とは違う規定が目立ちます。
そこで、初めて国内線に乗る訪日観光客でも乗り方をマスターできるよう、よくある疑問をQ&A形式にまとめました!
※当記事は一部の航空会社の情報を参照し作成しています。航空会社により規定が異なる可能性があります。
Q1:国内線と新幹線、どちらで移動するのがおすすめ?
A1:目的地までの所要時間や費用による。
例えば東京~大阪の場合、新幹線では「のぞみ」利用で新大阪駅までは約2時間30分かかりますが、飛行機なら羽田空港~大阪国際空港(伊丹空港)で約1時間で到着します。
飛行機のほうが早く大阪に着きますが、空港を往復する時間や飛行機の搭乗手続も含めて考慮すると、国内線共に所要時間が殆ど変わらないのも事実です。
また、新幹線が乗り入れていないエリアや、飛行機が就航していない都道府県があります。所要時間や費用などを比較した上で、旅先に合わせて移動手段決めるのがおすすめです。
国内線と新幹線を徹底比較。どう使い分ければ良いの?
国内線 | 新幹線 | |
価格・割引 | 繁忙期・閑散期によって料金が大幅に変動することがある
各航空会社が実施するタイムセールや早期割引、キャンペーン、あるいは訪日観光客向けの割引国内線航空券を利用すれば(詳しくはQ7へ)お得に搭乗できる | 一年を通して価格幅が狭く、繁忙期でも閑散期との価格差が少ない
運行区間によって早期予約、あるいは訪日観光客向けの乗り降り自由鉄道パス(JAPAN RAIL PASSなど)を利用すればお得に乗車できる |
所要時間 | 長距離移動でも移動時間が新幹線と比べて短い
ただし、空港が市街地から遠い場合も多い。利用時には、チェックインや手続き・保安検査など各種手続きの所要時間も考慮する必要がある | 目的地によって、移動時間が飛行機より大幅に長い場合がある
停車駅が都市部やターミナル駅にあるため在来線への乗り継ぎや移動の手間が省ける |
時間の正確さ | 天候の影響を受けやすい。台風や積雪など天災による遅延・欠航のリスクは新幹線より高め | 平均遅延時間が僅か数秒~数十秒程度。台風などで場合により運休になるが、通常時はほぼ正確なダイヤで運行される |
搭乗の利便性 | 基本1時間に1本~数本しか就航しないため、急な変更に対応できない可能性がある | 運行本数が多く、空席が残っていれば切符を購入してすぐ乗車できる |
アクセスできないエリア | 空港がない都道府県(京都、奈良、滋賀、三重など) | 新幹線が通っていないエリア(沖縄、離島、新函館北斗駅より北の北海道など) |
Q2:日本ではどんな航空会社が国内線を運航しているの?
A2:国内線を運航している航空会社は大きく3つの種類に分けられる
国内線の航空会社は大別すると、以下の3種類があります。
一般航空会社 | LCC(ローコストキャリア) | 第3の航空会社(地域航空会社) | |
代表例 | JAL、 | Peach、 | STARFLYER、 |
サービスの特徴 |
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国際線が多く運航する一般航空会社やLCCと比べ、第3の航空会社という言葉は(国)に馴染みがないかもしれませんが、実は地方旅行の強い味方です。
中でも北海道札幌市に本社があり、本州と道内6都市を結ぶ「AIRDO」と、九州6都市と沖縄那覇と石垣島の発着便が就航する「Solaseed Air」が代表的な例です。東京、大阪、名古屋などの大都市圏と地方都市間を結ぶ航空路線を多く就航するほか、地元産食材を使用した無料機内ドリンクを提供するなど、地域色豊かなサービスが楽しめるのも特徴です。
Q3:国内線のチェックインから搭乗までの流れは?
A3:日本入国後、国内線に乗り継ぐ場合の手続きは国際線と同様の手順でOK
国内線のチェックイン手続きから搭乗までの流れは以下の通りです。
- 自動チェックイン機または空港カウンターで搭乗手続きをする
※多言語対応の自動チェックイン機を設置している空港が多く、日本語がわからなくても安心! - 空港カウンターで受託手荷物を預ける
- 手荷物検査と身体検査を受け、保安検査場を通過
- 搭乗口へ向かう
一方、入国当日に国際線から国内線に乗り継ぐ場合は、注意事項がいくつかあります。
国際線から国内線へ乗り継ぐ場合の注意事項
搭乗便到着後、入国審査や税関検査を受けてから一度、一般エリアに出て国内線の搭乗手続き~保安検査までの一連の手続きをする必要があります。なお、同一日に乗り継ぐ場合は、利用する空港や航空会社が定めた最低乗り継ぎ時間を満たさなくてはなりません。それぞれの利用ターミナルが離れている可能性もあるため、乗り継ぎ時間の目安は2時間ぐらいと見ておきましょう。
※JAL、ANAなど一部航空会社の国際線から同一航空会社グループの国内線への乗り継ぎは手続き不要です。詳しくは各運航会社の公式サイトよりご確認ください。
Q4:国内線は何分前に空港にチェックインすれば良いの?
A4:おすすめは出発時刻の1時間前
一般的に、搭乗手続きと受託手荷物を預ける締め切り時間は、出発時刻の20分~30分前までです。その後は保安検査場を出発時刻の20分前までに通過し、搭乗口へは出発時刻の10分~25分前までに到着するようにしましょう。
ただし、夏季休暇や年末年始、連休などの期間は、搭乗手続きから搭乗までに1時間半かかる場合もあるため、ハイシーズンはもう少し余裕をもって早めに空港に到着しておくと安心です。
Q5:国内線に搭乗する際にパスポートの提示は必要?
A5:国内線での提示は不要。トラブルに備えて手元にもっておくと安心!
乗り継ぎでは、入国審査や出国審査はないため、パスポートの提示は不要。事前にプリントアウトした搭乗券かスマートフォンやタブレットPCに表示させたeチケットを空港スタッフに提示すればOK。
しかし、通信障害などでオンラインに接続できないなど、万が一の場合に備えてパスポートや印刷した搭乗券は持ち歩くのがおすすめ。また、訪日観光客向けの割引航空券で搭乗する場合は、チェックインカウンターで「短期滞在」のスタンプが押されたパスポートを提示する必要があります。(割引国内線航空券についてはQ7へ)
Q6:飲料、液体物、化粧品などは国内線機内へ持ち込めるの?
A6:国内線なら持ち込み可能
国際線では1容器あたり100mlを超えるペットボトルの飲料や液体物、化粧品を機内に持ち込めませんが、国内線では種類によって持ち込める種類と量に関して制限が設けられています。
- 水、お茶などの飲料:制限なし
- アルコール飲料:アルコール度数によって制限が異なります
- 24%以下:制限なし
- 24%~70%:1人あたり5Lまで
- 70%以上:持ち込みもお預けも不可
- 化粧品、香水、医薬品(非放射性のもの):1容器あたり0.5kg/L以下、1人あたり2kg/Lまで
なお、国際線と同様、花火やスプレー缶などの危険物は、航空法により機内に持ち込むことも受託手荷物として預けることもできません。
Q7:訪日観光客向けの割引国内線航空券はあるの?
A7:JALとSTARFLYTERの2社が販売
訪日観光客のみが利用できるお得な航空券が、JALとSTARFLYERの2社から販売されています。条件は、居住地が日本国外であること、日本以外の国で発行されたパスポートを持っていることなど。
※ANAによる「ANA Experience JAPAN 運賃」は現在販売休止中。
指定された路線の中からしか選べない、払い戻しができないなどの制限もありますが、通常の運賃と比べるととてもお得な航空券です。
JAL Japan Explorer Pass | Fly JAPAN Value Fare | |
航空会社 | JAL | STARFLYER |
路線・運賃例① | 5,500円~
| 7,150円
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路線・運賃例② | 7, 700円~
| 9,150円
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