お米の収穫量が日本一の新潟県は、コシヒカリをはじめ、様々なおいしいお米に出会える街です。そのため、訪れた人たちのほとんどが新潟米を食べ、お土産に米や米菓、日本酒を購入します。この記事では、新潟で味わえるおすすめのお米の品種や炊き方、美味しいご飯が食べられるお店を紹介します。きっとあなた好みのお米に出会えますよ。
新潟と言えば、お米!それはなぜでしょう?
米の栽培面積も収穫量も日本一の新潟県。しかし、そうなるまでのプロセスはとても厳しいものでした。きっかけは江戸時代の新田開発。その頃の新潟県の平野部は、湿地が広がり、米づくりにはまったく適していない土地でした。それでも当時の人たちは、灌漑用水工事や低湿地の干拓などを行い、その環境を改善。水と戦いながらの米づくりに勝利したのです。
しかし、当時新潟で作られたお米の味は評判が良くなく、県民はそこに課題を抱えていました。この課題解決のために取り組んだのが、コシヒカリを切り札とした日本一うまいお米づくり。栽培が難しいため、日本のほとんどの地域が栽培を見送るなか、新潟は努力を重ね、コシヒカリ栽培に成功しました。
ただし、おいしいお米づくりにはほかにも必要なものが。それが、肥沃な土壌やお米づくりに適した気候、養分をたっぷり含んだきれいな水。そのすべてが揃っているからこそ、新潟の米はおいしいのです。放射性物質の検査も毎年実施。放射性物質は検出されていないので安心して食べられますよ。
新潟産のお米の品種をご紹介
新潟県では9種類の銘柄の米が作られていますが、主要な銘柄はコシヒカリをはじめ、新潟で生まれた新之助、こしいぶき、ゆきん子舞、葉月みのりなどの5種類。その中から3つのブランド品種を紹介します。
コシヒカリ
コシヒカリは、新潟で交配された後、福井で育成。その後、日本全国の農業試験場で試作されたものの、病気に弱く、丈が高くなり倒れやすいことから、ほとんどの地域で作付けが見送られました。しかし、新潟では、弱点を栽培技術でカバー。その結果、新潟のトップブランドとなったのです。そんなコシヒカリの魅力は、適度な粘りと柔らかさ、そして、しっかりとした味わい。香りと甘みが口の中に広がります。和食、特に魚料理や刺身との相性が抜群ですよ。
こしいぶき
コシヒカリより早い時期に収穫できる品種として新潟で開発されたこしいぶき。コシヒカリの食感を受け継いだ、柔らかく適度な粘りのある、冷めてもおいしいお米です。その一方、あっさりとした味わいで、どんな料理も引き立ててくれます。家庭料理におすすめのお米です。
新之助(しんのすけ)
コシヒカリと双璧をなすブランド米、新之助は、地球温暖化の進行に備え、今より気温が上昇しても質の高いおいしいお米を生産できるようにするために開発されました。コシヒカリの遺伝子を受け継ぎつつ、異なるおいしさを追求した品種です。弾力のある食感と噛めば噛むほど甘みを感じるお米で、冷めても硬くなりにくいのが特徴。おにぎりやお弁当におすすめのお米です。
新潟米の美味しい炊き方
せっかくの新潟米、おいしくご飯を炊きたいですよね?そこで、ここからはちょっとした工夫でおいしく炊ける方法を紹介します。
お米を軽量したら、手早くリズミカルに洗米。最初はたくさんの水で軽く数回混ぜるように洗い、すぐに水を捨てて、また水を注いでやさしく洗います。2~3回水を変えて洗ったら、しっかりと水気を切りましょう。
次はご飯の美味しさを左右する水加減。基本はお米の1.2倍ですが、新米は柔らかめに炊き上がるので、1.1倍がおすすめ。そして、お米に水を吸わせるために夏は30分、春秋は1時間、冬は2時間ほど浸しておきます。
そして、いよいよ炊飯。炊けたら10~15分ほど蒸らして、その後できるだけ早めにご飯をほぐせば、ふっくらご飯の出来上がりです。
新潟米が食べられる現地のお店2選
食事は旅の醍醐味。米どころ新潟のお米を思い切り堪能できるお店を厳選しました。
竈 kamado
「竈 kamado」は、かまどで炊いたご飯が食べられるお店です。お米は新潟の岩室産特別栽培米コシヒカリ。お米を炊くための水も五泉市の名水、吉清水(よししみず)を使用しています。このお店では、ご飯が主役。「地鶏の炭火焼き」や「手ごねハンバーグ炭火焼」などの炭火で焼き上げた料理がご飯の美味しさを引き立てます。
おにぎり専家 ぬくもり屋
JR新潟駅万代口から徒歩3分という立地に恵まれた「おにぎり専家 ぬくもり屋」は、おにぎりと新潟の地酒が味わえるお店。米は、減農薬コシヒカリの「上野さんちのやさしいお米」を使用。おすすめはSNS映え間違いなしの「おにぎりピラミッド」。ひとつずつ違う具材の一口サイズのおにぎりが21個並べられたメニューです。
お米で作られた煎餅や日本酒など米菓もお見逃しなく!
新潟では、お米を主原料にした米菓や日本酒の生産、販売も盛んです。特に米菓は日本一の出荷額。そんな新潟の米菓の魅力は、他県の硬めのせんべいと異なり、ソフトでサクサクとした食味と食感。新潟せんべいのテーマパーク「新潟せんべい王国」もあり、買い物やせんべいの手焼きも体験できます。
新潟は酒米の栽培も盛んで、県内に約90もの酒蔵のある酒どころ。日本酒の出荷量は全国3位を誇ります。新潟の日本酒の特徴はすっきりとキレのある「淡麗辛口」。軟水で仕込み、厳しい寒さのなかでゆっくり発酵させるからこそできる味わいです。
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