こんにゃく白和えを初めて見る人は「これはお寺の精進料理なのか?」と不思議に思うかもしれない。精進料理ではないが、精進料理と同じように肉を使っておらず、おいしく、やわらかく、健康的な料理だ。
こんにゃく白和えは、福島県の郷土料理。どうして福島でこんにゃく白和えが誕生したのか、それを探りつつ、調理方法を学ぼう!そして、記事読んだ後にレシピを見ながら、作ってみてはいかがでしょうか。
日本の郷土料理 (きょうどりょうり)とは?
郷土料理(きょうどりょうり)は、各地域の産物を上手に活用して、風土にあった食べ物として作られ、長年その土地で食べられてきた料理のこと。日本人のソウルフードでもあり、地域ごとの食文化が体験できるので国内グルメ旅行でも人気。
こんにゃく白和えの由来
福島県東白川郡にある塙町はこんにゃくの産地として知られており、こんにゃくの製法を町に広めた藤衛門を祭った「藤衛門まつり」を開催している。中島藤衛門(藤右衛門とも表記)は、江戸時代中期に山方地域諸沢に生まれ、流通に不向きだったコンニャク芋を粉にすることを思いつき普及させた人物だ。
塙町でのこんにゃくの生産は、江戸時代から始まり、昭和30年頃により盛んになったと言われている。現在は、最盛期に比べると生産量は落ち着いているものの、こんにゃくの製粉工場は今も多く、特産物として慣れ親しまれている。
こんにゃくを使った料理としては、さしみこんにゃくなども有名だが、よく家庭で作られているのが「こんにゃくの白和え」。しっかりと水気を切って味付けした豆腐とこんにゃくを和えて作る。豆腐を、まるで「豆腐ソース」のような感覚で使うのだ。
このこんにゃく白和えは昔は婚葬祭や人が集まる際に作る料理とされていた。現在は通年食べられる料理だが、季節によって入れる具材は異なり、そのときどきの旬を楽しめるようになっている。ちなみに、こんにゃく作りが盛んだった昭和30年頃までは、旬から11月頃までこんにゃく玉掘りが行われていたほどだったという。
そして、この福島の郷土料理をもっと知るため、ここからはこんにゃく白和えのレシピをご紹介。
こんにゃく白和えの材料4人分
- こんにゃく50g
- 木綿豆腐 1丁 350g
- しめじ1パック
- 人参 ½本
- きゅうり1本
- きゅうりの塩揉み用 少々
調味料:
- 砂糖 40g
- 練りごま25g
- 白味噌 40g
- 塩小さじ1
- 薄口醤油小さじ1
- だし汁400 cc
- 薄口醤油50 cc
- みりん50 cc
- お砂糖大さじ1
こんにゃく白和えのビデオ付きの作り方
- お豆腐は1時間ほど重しなどを使って、水切りする。
- きゅうりを薄切りして、小さじ1/4の塩と混ぜる。10分〜15分ぐらいできゅうりがしんやりしたら軽く揉む。
- こんにゃくはスライスして、細切りにする。
- 人参は2〜3cmの厚さに切り、細切りする。
- しめじはヘタを取り、手でちぎる。
- 鍋につけ出汁の調味料を入れ、しめじ、人参、こんにゃくも入れて、中火で煮る。
- 煮立ったら、アクを捨てて、10分に弱火に煮る。煮たら、そのまま冷ます。
- 水を切った豆腐をすり鉢に入れ、調味料を入れる。全体に混ぜてスムーズになるまでつぶす。
- 全体に混ざったら、⑦の材料ときゅうりを入れ、まんべんなく混ぜる。
- お皿に載せ、出来上がり。
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