今回の郷土料理の再現シリーズの料理は秋田県の郷土料理、きりたんぽ鍋をご紹介します。鶏肉とごぼうの出汁が効いたスープが、もっちりした食感のきりたんぽに染み込み、体を温め、美味しいお料理です。春菊 の爽やかな香りも食欲をそそります。こちらの記事できりたんぽの作り方を紹介しますので、最後まで読み、動画も参考にして、是非おためしください。
日本の郷土料理(きょうどりょうり)とは?
郷土料理(きょうどりょうり)は、各地域の産物を上手に活用して、風土にあった食べ物として作られ、長年その土地で食べられてきた料理です。日本人のソウルフードでもあり、地域ごとの食文化が体験できるので国内グルメ旅行でも人気です。
きりたんぽ鍋の由来
きりたんぽって何だろう?と思う人もいますよね?きりたんぽはご飯をすりこぎですりつぶし、芯(しん)となる棒(ぼう)ににぎりつけて焼いたものです。そのきりたんぽを鍋に入れたのをきりたんぽ鍋と言います。
このきりたんぽ鍋は農林水産省選定「農山漁村の郷土料理百選」で選ばれた秋田県の郷土料理です。
昔、きりたんぽは、冬期に狩猟を行う猟師(マタギ)が保存食として携行しはじめたのが起源といわれています。
きりたんぽ発祥の地と伝わる秋田県北部の大館や鹿角地域周辺では、「あきたこまち」など新米収穫後にきりたんぽ鍋を囲んで、農作業の労をねぎらう習慣が現在も続いています。
秋田県内の学校では、冬季の給食メニューにきりたんぽが出されて、人気があります。
きりたんぽ鍋の特徴
新米が収穫される時期に作られることが多く、秋田県の北部では毎年新米の収穫が終わると、収穫の労をねぎらって「きりたんぽ鍋」を囲みます。大館市では各家庭で代々受け継がれてきた料理でありますが、客をもてなすために欠かせない料理でもあり、冠婚葬祭の際にはよくふるまわれます。
きりたんぽ&きりたんぽ鍋の材料 (2人分)
きりたんぽの材料
- ごはん (温かいもの) 400g
- 水 適量
きりたんぽ鍋の材料:
- 鶏もも肉(一口大に切ったもの) 200g
- 長ねぎ (白い部分) 2本
- まいたけ 100g
- ごぼう 100g
- 水 (さらす用) 適量
- 春菊 50g
- 糸こんにゃく120g
- 水 800ml
- 鶏ガラスープの素 大さじ 1
- しょうゆ 大さじ3
- 料理酒 大さじ4
- みりん 大さじ2
ビデオの作り方
- きりたんぽを作ります。すり鉢(なければ大きなボウル)にごはんを入れ、すりこぎ棒でつぶします。ごはんのつぶが半分残り、粘りが出たら、手に水をつけて3つの俵型にします。
- 割りばしを持ち、1を握りながら上部から下の方へ伸ばして付けます。手に水をつけながら形を整え、割り箸の下3cmほどは付けずに残します。
- 中火で熱したフライパンで転がしながら20分ほど焼き、全体に薄く焼き目が付いたら火からおろします。
- 熱いうちに割りばしから、きりたんぽを抜き取ります。乾いたふきんできりたんぽを持ち、下の部分を押さえながらゆっくり抜きます。粗熱が取れたら、斜め3等分に切ります。
- ごぼうは、ささがきにし、5分ほど水にさらし、水気を切ります。
- 長ねぎは2cm幅の斜め切りにします。まいたけは石づきを取り除き、小房にほぐします。
- 春菊 は3cmほどの長さに切ります。
- 土鍋に水、ごぼうと鶏肉を入れ、鶏ガラスープの素を入れて、軽く混ぜます。蓋をして中火にかけます。ひと煮立ちしたら、蓋を開け、アクを取り、お酒、醤油、みりん、そして #4、#6を入れ、再び蓋をして中火で5分ほど煮ます。
- 中火のまま7を入れ、ひと煮立ちしたら完成です。
Comments