あなたの国では、恋人や結婚相手とどのように出会いますか?
日本には、「合コン(gokon)」と呼ばれる、出会いを求める男女が集まる食事会があったり、近年ではマッチングアプリの利用者が増えていたり、様々な出会い方があります。「結婚相手を見つけるための活動」を意味する「婚活」という日本語もあります。
この記事では、日本の婚活について紹介します。
婚活とは?
婚活とは、「結婚」するための「活動」のこと。特に、将来の妻や夫となる運命の相手と「出会う」ための活動を意味することが多いです。
第二次世界大戦の前まで、日本では「お見合い結婚」(親や親せきなどが選んだ人と結婚すること)が主流でした。国立社会保障・人口問題研究所によると、第二次世界大戦前は、結婚したカップルの約70%が「お見合い結婚」でした。しかし、現在は恋愛結婚がほとんどで、お見合い結婚の割合はわずか5%(2015年時点)です。
恋愛結婚が主流となった今、結婚相手を自由に選べるようになった一方で、どうしたら理想の相手と出会い結婚できるのだろうか…?と悩む人も増えました。
未婚の日本人はよく、「出会いがない!」と嘆きます。つまり、日常生活を普通に送っているだけでは、素敵な出会いは訪れないということです。インターネットの発達によって、昔より人との関係性が薄くなっていることも一因でしょう。また、日本では職場結婚(同じ職場の人と結婚すること)をする人もたくさんいますが、リモートワークが普及した今、職場で恋人を見つけることも難しくなりつつあります。そのため、お金と時間をかけて「婚活」に励む人が増えているのです。
日本の婚活事情
現代の日本人は、どのような方法で恋人や結婚相手と出会うのでしょうか?主な方法を紹介します。
①マッチングアプリ
マッチングアプリの利用が世界的に普及しています。日本も例外ではありません。日本では、「ペアーズ」や「Omiai」といった日本生まれのマッチングアプリがあります。マッチングアプリを利用する日本人は年々増えており、リクルートの調査 によると、2020年に結婚したカップルのうちマッチングアプリを始めとする「インターネット婚活サービス」で出会ったカップルは、約11%となっています。
②合コン
日本には、男女が出会うイベント「合コン(gokon)」があります。これは、初対面の男女がレストランや居酒屋などに集まって、お酒を飲みながら親睦を深めるものです。
ブラインド・デートのように1対1で会うのではなく、男性3~4人、女性3~4人で集まるのが一般的です。
合コンでは、お酒や食事をとりながら、仕事や趣味、恋愛観などについて話し、気になる相手がいたらその場で連絡先をゲットして、後日デートや食事に誘います。
合コンという言葉は、1980年代前半に誕生したと言われています。それ以降、大学生や20代といった比較的若い世代を中心に、恋人や結婚相手を見つける場として活用されてきました。ただ、ここ数年はマッチングアプリの普及や、新型コロナウイルスによって飲食店の利用が制限されたことなどから、合コンに参加する人は減っています。
③結婚相談所
結婚相談所とは、結婚相手にふさわしい人を紹介してくれる有料のサービスです。入会金は相談所によって異なりますが、高い相談所だと30万円ほどすることもあります。入会金のほかに、数万円の月会費がかかるほか、成婚(相談所が紹介した人と結婚に至ること)した場合に成婚料を徴収する相談所もあります。
相談所の会員になり、理想の結婚相手の条件(学歴や年収、年齢、性格など)をコンサルタントに伝えると、その条件に合う人を紹介してくれます。紹介された人と実際に食事やお茶をしてみて、お互いに意気投合すれば、結婚を前提とした交際を始めます。意気投合しなければ、相談所はまた別の人を紹介してくれます。
最近は、手軽で安価なマッチングアプリを利用する人が増えていますが、プロのコンサルタントが結婚相手を探してくれる結婚相談所は、結婚の意欲が高い人を中心に利用されています。また、結婚相談所のなかには、自治体が発行する独身証明書や、大学の卒業証明書などの提出を求めるところもあります。そのため、マッチングアプリよりも「会員の身元をしっかり確認している」と安心感を持つ人もいるようです。
④ナンパ
「ナンパ」というのは、路上などで面識のない女性に声をかけ、お茶や食事に誘ったり、連絡先を交換する行為です。あなたの国にも、似たようなことをする人がいるかもしれませんね。
女性が見知らぬ男性に声をかける行為は、「逆ナン」(逆ナンパの略)と呼ばれています。
近年は、見知らぬ人に声を掛けられることを警戒する人も増えており、路上で突然声をかけると不審者だと思われる恐れがあります。そのため、日本で素敵な人を見かけても、ナンパをするのはおススメしません!
日本のデート事情:デート代は誰が払う?
さて、めでたく恋人が見つかった後のことも少し紹介しましょう。
デートにまつわることで、しばしば論争になるのが、「デート代の支払い」です。
リーディングテック が日本人を対象に行った「デート代に関する調査」によると、デート代の平均額は男性が6,805円、女性が2,612円。男性の方がデート代を多く支払う傾向があります。
調査によると、「男性の方が多めにデート代を払うべき」と考える人は約50%でした。「男性が全額支払うべき」と答えた人は17.8%、「割り勘にすべき」と答えた人は30.1%でした。なお、回答を世代別に見ると、若い世代ほど「割り勘にすべき」と考える人が多い傾向でした。
日本人の結婚事情
恋人と出会い、めでたく結婚に至った後は、結婚式や新婚旅行といった重要なイベントが待っています。それらのイベントについて、日本での特徴を紹介します。
結婚式
多くの国と同じように、日本人は結婚式をとても大事なイベントだと捉えています。
日本には「派手婚(はでこん)」、「地味婚(じみこん)」という、結婚式に関連した2つの言葉があります。派手婚というのは、結婚式を盛大に開催すること。レストランを貸し切ったり、ホテルのパーティー会場を予約し、会社の同僚や友人、親せきなど多くのゲストを招いて披露宴を行います。
一方、地味婚は、家族など少ない数のゲストを招いて、簡素化した結婚式を挙げることです。
リクルートの調査(2021年) によると、結婚式のゲスト数の平均は42人、式の平均費用は292万円でした。
300万円近い結婚式費用を、全て新郎新婦が負担するわけではありません。日本には、結婚式に参加するゲストが「ご祝儀」と呼ばれるお祝い金を新郎新婦に渡す習慣があります。新郎新婦は、ご祝儀を結婚式費用の支払いに使います。
ご祝儀の額は、新郎や新婦との関係性によって変わります。友人の場合は30,000円が一般的で、新郎や新婦の上司の場合は50,000円や、それ以上の額を渡す人もいます。
ご祝儀の額は頭の数字が「奇数」でなくてはいけません。なぜなら、「奇数=割り切れない」から。20,000円や40,000万円など、頭の数字が偶数(=割り切れる数字)だと、「新郎新婦が別れる」ことを連想させるため、タブーとされています。
新婚旅行
結婚に関わるイベントとして、新婚旅行がありますね。新型コロナの流行以降は、自由に旅行ができない状態となっていますが、パンデミック以前はハワイやイタリア、モルディブ
などが日本人の人気の新婚旅行先でした。国内では北海道や沖縄が人気です。
日本の婚活事情、いかがでしたか?あなたの国の婚活事情も、ぜひコメント欄で教えてください!
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