瀬戸内海側に位置する広島県の呉市は、かつて造船業や旧海軍の軍港として栄えた街。市内各所に点在する史跡や今現役の艦船を見学すれば、軍港の街ならではの雰囲気が味わえます。この記事では、呉市内のおすすめスポットや名物グルメを紹介します。
広島県呉市ってどこにあるの？
広島県の南西部に位置する呉市は、広島市、福山市に次ぐ広島県第三の都市。瀬戸内海に面しており、戦前は日本一の造船技術を持つ軍港として栄える人口40万人を超える大都市でした。
広島駅から呉駅までは、JR呉線（快速）で約29分、またはクレアラインという高速乗合バスで約46分です。
大和ミュージアム（呉市海事歴史科学館）
戦前、戦艦大和が建造された呉の街。大和ミュージアム（呉市海事歴史科学館）は、日本の近代化を支えた呉の歴史と旧日本海軍の歴史を知ることができるスポットです。
館内は4フロアに分かれており、1Fと3Fでは様々な展示を見ることができます。例えば、1Fの大和ひろばには、全長26.3mもある戦艦「大和」の10分の１の模型が飾られており、開発時の設計図や潜水調査の水中映像を観ることができます。
また、魚雷や魚雷兵器「回天」十型（試作型）など、戦時中に開発された兵器の実物資料も展示されているので、開発当時の雰囲気や戦争の悲惨さを体感することができます。
3Fは体験ブースやサイエンスショーが楽しめるフロア。操船シミュレーターや波の性質を学べる実験水槽、船が浮く仕組みや船の作り方、科学の不思議を体験できる展示などもあり、楽しみながら船に関する様々な技術を学べます。その他には、船や歴史に関する資料を閲覧できるライブラリーや、呉港を一望できる展望テラスもおすすめ！特に展望テラスは、かつて戦艦「大和」を生み出したドック跡や巨大なタンカー、数多くの行き交う船など、風情ある呉の町並みを楽しむことができる名所のひとつです。さらに、運が良ければ航行中の潜水艦を見ることができるかも！？
スポットインフォメーション
- 大和ミュージアム（呉市海事歴史科学館）
- 住所：広島県呉市宝町5番20号
- 営業時間：
展示室・ミュージアムショップ／9：00〜18：00（展示室入館は17：30まで）
ライブラリー／9：00〜17：00 - 定休日：火曜日（火曜日が祝日の場合は翌日休館）
- 料金：一般（大学生以上）／500円、高校生／300円、小・中学生／200円 未就学の幼児は無料
- アクセス：広島駅からJR呉線（快速）に約32分乗車し呉駅で下車。下車後徒歩5分
てつのくじら館やクルーズでより呉の魅力を知ろう
呉は、大和ミュージアム以外に周辺観光も充実しています。例えば、大和ミュージアムから徒歩1分の海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」は、実物の潜水艦に乗艦できる体験型の資料館。１F、２Fでの潜水艦の構造や機能が学べる資料展示に加えて、1986年から2004年まで、実際に海上自衛隊で使用されていた潜水艦あきしおの中を見学することができるので、潜水艦の乗員が艦内で実際どのように生活しているのか疑似体験できます。
そして、おすすめなのが呉湾艦船めぐり。呉湾をクルーズ船で巡りながら、大型船や海上自衛隊の艦艇、潜水艦などを間近に見学することができます。2Fのオープンデッキで、ガイドが呉湾や艦船に関する詳しく説明をしてくれるので、艦船に詳しくない人でも楽しめますよ。
特におすすめなのは、最終便の「夕呉（ゆうくれ）クルーズ」。日の入り時刻にあわせて毎日行われており，ラッパの吹奏とともに海上自衛隊の艦船から自衛艦旗が降下される儀式を間近に見ることができます。日常では体験できない特別なクルーズは旅のハイライトになることまちがいなし！
スポットインフォメーション
- てつのくじら館
- 住所：広島県呉市宝町5番32号
- 営業時間：
ショップ ：午前10時～午後6時まで, - 定休日：火曜日（火曜日が祝日の場合は翌日休館）、12月29日から1月3日
- 料金：無料
- アクセス：呉駅で下車。下車後徒歩5分
スポットインフォメーション
- 呉湾艦船めぐり
- 営業時間：1便出航／10:00 ２便出航／11:00 土曜日・日曜日・祝日３便出航／12:00※平日は運休 ４便出航／13:00 ５便出航／14:00
※出航の20分前までに受付までお越しください。また夕呉クルーズは日の入り15分前出航の臨時便です。日によって出航時刻が違いますのでお問い合わせください - 定休日：火曜日
※台風などの悪天候日は運休。詳細はお問い合わせください - 料金：大人／1,500円、小学生／500円
- 出港場所：呉中央桟橋ターミナル：広島県呉市宝町4-44
※１階フロアの受付で、出航の20分前までに乗船手続をお願いします。
呉観光のお土産やランチには呉海自カレーがおすすめ！
海上自衛隊では隊員の健康維持のため、多くの部隊で毎週金曜日の昼食にカレーが食べられており、呉市内の様々なレストランで実際に隊員たちが食べているカレーを味わうことができます。
大和ミュージアムからほど近い呉ハイカラ食堂で味わえるのは、実際に潜水艦「そうりゅう」の隊員が食べているカレー。2種類のルーから選べるカレーと具だくさんの付け合わせ、そしてなぜか（⁉）牛乳が、かつて日本の学校給食などで使用されていた鉄板容器で提供されています。ルーは、まろやかでコクのあるそうりゅうカレーと、甘辛さが癖になる潜水艦カレーから選べるので、自分の好みに併せてチョイスできるのもうれしい！レトルトの呉海自カレーも販売されていて、おみやげにもおすすめです。
美しい海と日本近代化の歴史を作った街として知られる呉市。市内の様々なスポットやグルメを通して、日本の歴史や文化を満喫しましょう。
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