【日本名城シリーズ】「日本一」を有する日本三大山城

天然の険しい地形を巧みに利用した山城(さんじょう)は、自然の山を削り、掘り、盛り固めて、堀や土塁(区画や防御のための土手)、曲輪(区画された平坦地)などを造成した城のこと。また、全体がほぼ「土」で築かれて、建物は木造の簡易なものだったため、遺構はほとんど残っていません。岐阜県の岩村城、奈良県の高取城、岡山県の備中松山城は、「日本三大山城」と呼ばれていて、どれも「日本一」の何かを有しています。今回は、この3つの城について紹介します!

本丸最高所の標高が日本一「岩村城」

岐阜県恵那市にある「岩村城」(いわむらじょう)の本丸は、日本一の標高717mに築かれました。霧の湧きやすい気象までも城づくりに活かされていて、別名「霧ヶ城」とも呼ばれています。また、「女城主の城」としても知られています。なぜなら、日本歴史上でも活躍したと言われる戦国武将「織田信長」の叔母が城主だったため。現在は城址には石垣が残り、当時の面影を感じることができます。

スポット情報

  • スポット名:岩村城
  • 住所:岐阜県恵那市岩村町城山
  • 利用時間:散策自由
  • アクセス:明知鉄道「岩村駅」下車、岩村歴史資料館まで徒歩約20分(本丸まではさらに約20分)

麓から本丸までの比高が日本一「高取城」

奈良県高市郡にある高取城(たかとりじょう)は、奈良盆地と吉野川に挟まれた標高約583mの高取山山頂に築かれました。麓から本丸の高低差は日本の城のなかで最も高い390m。高取城には、建物はほとんど残っていませんが、石垣はよく残されており、城の構造を知ることができます。城内の周囲は約30km、郭内(石垣内)の周囲は約20kmと推定され、これは姫路城と同等の規模に相当します。

スポット情報

  • スポット名:高取城
  • 住所:奈良県高市郡高取町高取
  • 利用時間:見学自由(随時)
  • アクセス:近鉄吉野線「壺阪山」駅から奈良交通バス「壺阪寺行き」で「壺阪寺前」下車徒歩約40分

天守の位置の標高が日本一「備中松山城」

©岡山県観光連盟

岡山県高梁市にある、臥牛山頂上付近に建つ備中松山城(びっちゅうまつやまじょう)は、日本で唯一、天守が残る山城です。天守の位置は、標高430mと日本一高い場所にあります。立地している地名から高梁城(たかはしじょう)という別名も有します。現存天守12城のひとつでもあります。

©岡山県観光連盟

秋から春にかけての早朝には雲海が一面に広がり、条件によっては、雲海に浮かぶ備中松山城を見ることができます。近年では、雲海に浮かぶ「天空の山城」として、人気の撮影スポットとなっています。その幻想的な山城の風景が見られる季節には、早朝から多くのファンが訪れます。

スポット情報

  • スポット名:備中松山城
  • 住所:岡山県高梁市内山下1
  • 開城時間:
    9:00~17:30(4月~9月)/最終入城時間17:00
    9:00~16:30(10月~3月)/最終入城時間16:00
  • 休城日:12月29日~1月3日
  • 入城料:大人500円・小中学生200円
  • アクセス:備中高梁駅(高梁バスセンター)→[高梁市内循環バス]約10分→松山城登山口…徒歩約50分

もっと備中松山城のことを知る:https://www.fun-japan.jp/jp/articles/10826


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