富士山を観光する際、東京から河口湖駅へ向かい、そこからローカルバスやレンタカーを利用する人が多いと思いますが、都内から河口湖方面へは交通手段も多いので、いったいどれ使用するのが良いか迷ってしまうもの。 また、JAPAN RAIL PASS（以下JR PASS）やJR TOKYO Wide Passなど、JRグループが販売している鉄道パスを利用したい時にどうすればいいか分からない人も多いのでは？今回は、河口湖駅へ行く際の交通手段、JR PASSなど鉄道パスを併用するコツを特集します！

東京から河口湖駅への行き方

東京から富士山・河口湖へ行きたい場合、まずは電車かバスで「河口湖駅」を目指しましょう。

電車で向かう場合は、新宿駅から大月駅まで行き、そこから乗り換えて河口湖駅まで行く方法や、新宿発着の特急で河口湖駅へ向かう方法があります。鉄道パスを利用すると、適用される区間に乗り降り自由なので、複数の目的地の間に遠距離移動の場合はお得になります。

新宿、東京駅、渋谷、池袋など東京各地から発車する高速バスがあり、発着地が多い上に、運行するバス会社が多数あります。高速バスを利用すると、1本で乗り換えなしなので便利。道に迷いやすい人にもおすすめです。

ここからは、鉄道パスを含めた電車の乗り方と高速バスの乗り方をご紹介します。また、最後に電車と高速バスでの移動それぞれのメリットやデメリットについても紹介しますので、参考にして自分に合う移動手段を選んでくださいね！

東京から富士山・河口湖までの交通手段：電車編

電車で東京都内から河口湖に行く場合は、主に新宿駅から河口湖駅まで1本で行けるJR・富士急行線 直通特急「富士回遊」が最も便利です。他に、新宿駅から大月駅までJR中央線特急列車（「あずさ」または「かいじ」）を利用し、大月駅で乗り換える方法もあります。乗り換えの際に、一部の駅を通過して早く終点に着く「特急列車」と各駅停車の「普通列車」の利用によって、乗車時間や料金が異なります。今回は以下3つのルートを紹介します。

ルート１

• 新宿駅～河口湖駅：JR・富士急行線 直通特急「富士回遊」

ルート２

• 区間①新宿駅～大月駅：JR中央線特急「あずさ」／「かいじ」

✙（乗り換え1回）

• 区間②大月駅～河口湖駅：富士急行線 特急列車「フジサン特急」

ルート３

• 区間①新宿駅～大月駅：JR中央線特急「あずさ」／「かいじ」

✙（乗り換え1回）

• 区間②大月駅～河口湖駅：富士急行線 普通列車「富士急行線各駅停車」

※区間②大月駅～河口湖駅には、「富士登山電車」や、観光列車の「富士山ビュー特急」などの列車もありますが、今回紹介するのは特急列車「フジサン特急」と普通列車「富士急行線各駅停車」のみ。

東京・新宿から発車。河口湖への電車ルートを比較してみた！

ルート1～3の電車ルートを徹底比較！直通特急「富士回遊」と、JR中央線特急「かいじ」で大月駅まで行き、1回乗り換えした場合の移動にかかる時間、便数、料金を比較します。

※区間①新宿駅～大月駅区間は「かいじ」を参考のもと計算しました。他に快速列車（例：「あずさ」）などもあり、乗車時間などが異なります。乗車の際にご注意ください。

「富士回遊」は乗り換えなしで、電車1本で新宿駅から河口湖駅まで通れる特急列車です。移動にかかる時間が短いので、観光の時間もたっぷり確保できます。ただ、全車指定席なので、事前に席の予約が必要です。

「富士回遊」の次に短時間で移動できるのは、大月駅から特急列車「フジサン特急」に乗り換えるルート。ただし、「フジサン特急」は現在1日2便しか運行がなく便数が少ないので、乗車前に公式サイトの時刻表を確認しましょう。また、自由席もありますが、必ず座れる指定席を事前に予約しておくことがおすすめです。

なお、大月駅からの乗り換え電車には、車内特別な空間で車外の景色を眺めながら乗車できる観光列車「富士山ビュー特急」もあります。こちらは、「フジサン特急」と乗車にかかる料金が異なるので、ご注意ください。

最後は、大月駅から普通列車に乗り換える方法。これは、ここまで紹介した移動手段の中で一番時間がかかりますが、便数が最も多いのと自由席での利用なので、万が一席の予約を忘れたり、指定の列車を逃したりしても利用できます。料金も一番安いのがこの方法です。

河口湖までは JR PASSなど鉄道パスも利用可能。利用可能な区間などの違いは？

「JR TOKYO Wide Pass」、「JAPAN RAIL PASS」、「JR EAST PASS」など外国人観光客向けの鉄道パスはそれぞれ利用可能な区間が違いますので、要注意です。詳しくは下記の通りです。

JR TOKYO Wide Pass：

• 「富士回遊」は利用可能。（指定席の事前予約が必要）

JAPAN RAIL PASS：

• 新宿駅～大月駅の区間は含まれる。（特急列車は利用可能）
• 大月駅～河口湖駅の区間は含まれない。（別途運賃・料金が必要）

JR EAST PASS (Tohoku area), JR EAST PASS (Nagano, Niigata area) ：

• 新宿駅～大月駅の区間は含まれる。（特急列車は利用可能）
• 大月駅～河口湖駅の区間は含まれない。（別途運賃・料金が必要）

ポイント💡

• 電車で新宿駅から河口湖駅まで、早ければ約2時間弱で着く、料金は約4,000円
• 乗り換えなしで最も早く着くのは富士急行線直通特急「富士回遊」の利用
• JRが発売する鉄道パスの中で、JR TOKYO Wide Passのみ「富士回遊」の利用が適用される

東京から富士山・河口湖までの交通手段：バス編

東京都内から河口湖行きの高速バスを運行しているバス会社はたくさんありますが、今回は主に「富士急行バス」のバス路線を紹介します。

東京都内の観光人気地、例えば新宿、東京駅、渋谷、秋葉原にバス乗り場があるので、とても便利です。深夜便の運航があるのはバスタ新宿のみで、深夜便は料金が昼便より約1,000円高くなっています。乗車券の購入はバス乗り場の窓口、またはネットで事前予約することができ、一部の路線はネット予約の方がお得です。

東京から発車。河口湖への高速バス路線を比較してみた！

各路線の料金、乗車時間、など詳細は下記の通りです。

※（ ）内は事前ネット決済の割引運賃。
※バス会社の路線によって、チケットの料金と乗車時間が異なる場合があります。チケットを購入する前に再度ご確認ください。

たくさん路線がありますが、一番早く河口湖に着くのは新宿駅の南口に位置するバスターミナル「バスタ新宿」（新宿高速バスターミナル）を発車する路線です。一日に発車する便数も多いので、発着駅で迷った際はバスタ新宿から出発する便を選ぶのがおすすめです。

新宿周辺以外のホテルに宿泊している場合は、宿泊先の最寄り駅に近い発着地のバスを選ぶのが良いでしょう。どれも乗車時間が約2時間と乗車券の料金が2,000円ぐらいで、大差がないですが、便数が少ない路線は要注意です。余裕をもって乗車しましょう。

高速バスの乗車に、JAPAN RAIL PASSなどJRグループの鉄道パスは、河口湖行きの高速バスを利用することができないですので、注意しましょう。

ポイント💡

• 東京都内からバスで富士山・河口湖へ行くには約2時間前後、料金は約2,000円
• バスタ新宿発のバス路線の便数が多く、一番早く着く（約1時間45分）
• バスタ新宿のみ深夜便を提供している

まとめ：河口湖に行く時、電車とバス、どっちの方がいい？

電車の場合は、特急列車の「富士回遊」を利用すると、バスと同様乗り換えなしの約2時間で河口湖に到着します。また、バスでの車酔い酔う人にとって電車移動する方が良いでしょう。ただし、「富士回遊」は料金がバスの倍かかりますので、鉄道パスを利用するのがおすすめです。

一方、高速バスの場合は、とにかく料金が安くて、乗り換えなしで乗車時間も短いので、移動手段としてとても便利です。新宿駅以外にも、渋谷駅、池袋駅、秋葉原駅など複数発着地があり、乗り換えや電車のホームで迷う心配もありません。また、バス内に荷物の置き場があるので、大きな荷物やスーツケースを持って移動する場合は、バスの方がおすすめです。

ここまでの情報をまとめると、鉄道パスを購入する場合は、電車がおすすめで、JRグループの鉄道パスの購入予定がない方には、料金が安くて利用しやすいバスの方がおすすめです。

観光名所への移動の仕方は、観光者個人の体調や交通手段の好み、旅行の日程によって異なります。自分に合った移動手段で、河口湖に行って富士山の絶景を楽しみましょう！