香川、徳島、愛媛、高知の4県からなる、日本列島の南西部に位置する四国地方。

大自然が生む絶景、独自の歴史や文化にご当地グルメ…当記事ではそんな四国4県の基本情報から、定番観光名所やグルメまで、訪れる前に押さえておきたい情報をまとめました。これさえ読めば、次の四国旅行はもう迷いません!

※当記事に登場する情報はすべて2024年1月執筆時のものです。最新情報は事前に公式サイトなどをご確認ください。

四国地方の4県とは?地図から見る香川、徳島、愛媛、高知

瀬戸内海と太平洋に面し、日本列島の中では、関西地方・中国地方・九州地方に囲まれた位置にある四国地方。日本列島を構成する北海道、本州、九州、四国の主要4島の中で一番小さい島で、右上から時計まわりに香川徳島高知愛媛の4県から成ります。名前の由来は、かつて4つの国―讃岐(現:香川)、阿波(現:徳島)、伊予(現:愛媛)と土佐(現:高知)が存在していたことから、四国という名になったそう。

四国地方への主要交通手段&おすすめの周遊の仕方

2024年1月現在、FJ対象国の国際空港から四国地方への就航路線は表の通りです。

基本的に、台湾や香港以外の東南アジア圏から四国地方へは直行便が就航していないため、他県から飛行機国内線を乗り継ぐか、または近隣エリアからバス、鉄道やレンタカーで目的地まで移動するのが一般的です。


香川県
徳島県
愛媛県
高知県
空港
高松空港(TAK)
徳島阿波おどり空港(TKS)
 松山空港(MYJ)
高知龍馬空港(KCZ)
国際線就航路線

中華航空
毎週5往復

※台中国際空港~高松空港線はスターラックス航空が2024年4月から就航予定

(定期便なし)

エバー航空
毎週2往復

※2024年3月6日から再開

タイガーエア台湾
毎週2往復(チャーター便)

※2024年3月30日まで

国内線運航路線

千葉・成田国際空港(NRT)

東京・羽田空港(HND)

沖縄・那覇空港(OKA)

東京・羽田空港(HND)

福岡・福岡空港(FUK)

千葉・成田国際空港(NRT)

東京・羽田空港(HND)

愛知・中部国際空港 セントレア(NGO)

福岡・福岡空港(FUK)

沖縄・那覇空港(OKA)

など全9路線

千葉・成田国際空港(NRT)

東京・羽田空港(HND)

大阪・伊丹空港(ITM)

福岡・福岡空港(FUK)

など全7路線

主要鉄道駅までの所要時間と一般料金
ことでんバスで高松駅まで約45分|1,000円
リムジンバスで徳島駅まで約30分|600円
リムジンバスで松山駅まで約15分|700円
とさでん交通バスで高知駅まで35分|900円


JR予讃線

四国地方には新幹線が通っておらず、エリア内では鉄道(特急、快速、普通列車など)、路線バス、路面電車が主な公共交通手段となります。ただし、東京や大阪ほど運行便数・本数が多くない上、公共交通でアクセスしにくい観光スポットも少なくありません。複数スポットに周遊したい場合は、レンタカーを利用すると効率的です。

四国地方の王道観光スポット&絶品グルメを県別で解説

絶景、温泉地、歴史的建造物…四国地方はとにかく見どころがたくさん!ここからは、4県の代表的名勝及びグルメを3つご紹介。

「うどん県」香川県にはSNSで大人気の映えスポットがたくさん

四国地方の北東に位置する香川は、日本で最も面積の小さい県です。主に東京・羽田空港発着の国内線が乗り入れる高松空港(TAK)に加え、陸路では瀬戸大橋が中国地方・岡山と結んでいます。

香川観光の際、JR高松駅や高松港などの海陸交通のターミナルが集結する高松市を旅の拠点にすると便利です。

【小豆郡】道の駅 小豆島オリーブ公園

約2,000本のオリーブ畑やハーブガーデン温室、カフェ&レストラン、温泉施設などが集まった「道の駅 小豆島オリーブ公園」。

映画『魔女の宅急便』のロケセットを利用した雑貨店では、スタジオジブリの映画の世界観を体感できます。瀬戸内海を望む丘にある「ギリシャ風車」を背景に、無料でレンタルできる魔法のほうきに乗って空飛ぶ写真を撮るのが定番です。

  • 住所:小豆郡小豆島町西村甲1941-1
  • アクセス:高松港から小豆島(土庄港)まで小豆島フェリー(高速艇)で約35分。土庄港から路線バスで「オリーブ公園口」バス停まで約30分、下車後徒歩約5分
    ※ほか複数の港からもアクセス可能
  • 公式サイト:https://www.olive-pk.jp/

【三豊市】父母ヶ浜

砂浜が1kmも続く「父母ヶ浜」。風のない干潮時には、水面が鏡のように上下対称に反射し、南米ボリビアの「ウユニ塩湖」のような水面が広がります。

「天空の鏡」のような写真が撮影できると、近年では映えスポットとしてSNSを中心に一躍話題に。「日本の夕陽百選」に選ばれている夕日とともに、人物が潮だまりに映りこむ幻想的な写真を撮影しておきましょう。

【香川県全体】讃岐うどん

「うどん県」と呼ばれるほど、香川を象徴する讃岐うどん。県内の至たるところにはうどん店があり、あっさりした出汁とコシのある麺をいただくことができます。

代表的な食べ方は、出汁をかけ、ネギや天かすなどを乗せたシンプルなかけうどんや、濃いめのつけだしをうどんにかけるぶっかけうどん。天ぷらや玉子などのトッピングで、自分好みのアレンジの仕方を見つけてみて。

香川県の観光魅力はほかにも!

徳島県で大自然の絶景と阿波おどりに触れる旅

四国の東部に位置し、山地が県の面積の約8割を占める徳島。兵庫・淡路島と大鳴門橋で結ばれており、大阪や兵庫などからは日帰り圏内にあるため、関西エリアと繋ぐ役割も。県内観光の際、繁華街や各観光スポットにアクセスしやすい徳島市・JR徳島駅の周辺を旅の拠点にするのがおすすめです。

【鳴門市】鳴門の渦潮(大鳴門橋遊歩道 渦の道・うずしお観潮船)

徳島・鳴門市と兵庫・淡路島の間で見られる「鳴門海峡の渦潮」は、潮の満ち引きの差が生み出す世界三大潮流の一つ。春と秋の大潮時に発生するものは、直径20m以上にもなります。

渦潮を真上から見ることができる「大鳴門橋遊歩道 渦の道」か、海の上から至近距離で鑑賞できる「うずしお観潮船」で大迫力の渦潮を体感できます。

  • 住所:鳴門市鳴門町(鳴門公園内)
  • アクセス:JR鳴門駅から徳島バスで「鳴門公園」バス停まで約25分、下車後徒歩5分
  • 公式サイト:https://www.uzunomichi.jp/

【三好市】大歩危小歩危((おおぼけこぼけ)

史跡名勝天然記念物に指定されている「大歩危小歩危」。2億年以上の年月に渡り激流に浸食された、約8km続く青灰色の巨岩、奇岩と共に四季折々の原風景が楽しめます。

展望台から県内指折りの渓谷美を眺望したり、約30分をかけて吉野川を下る大歩危峡観光遊覧船を体験したりしてお気に入りのアングルを見つけてみては?

【徳島県全体】阿波おどり

日本三大盆踊りの一つの「阿波おどり」は400年以上の歴史を持つ伝統芸能。夏になると県内各地で行われますが、毎年8月12日から15日まで徳島市中心部で開催されるものは国内外から100万人以上の観光客を惹き付けます。

期間中、男性は法被(お祭りで着る短いコート)、女性はカラフルな着物と麦わら帽子で踊り練ります。街のあちこちから三味線や太鼓、笛などの演奏が聞こえ、「連」といわれる踊り手の集団がパレードします。

徳島県の観光魅力はほかにも!

愛媛県には『千と千尋の神隠し』のモデル地が?!道後温泉やみかんに注目!

東側が香川と徳島の2県に隣接している愛媛は、四国地方で最大の人口を有する松山市が位置する県です。松山空港(MYJ)から松山駅までリムジンバスで約15分と、四国地方の中でも空港と市街地の距離が近いが特徴です。

また、中国地方・広島とは、海上約60kmに渡る「しまなみ海道」で繋がっています。海道には自動車道だけでなく、自転車歩行者道も併設されているため、本州~四国間を自転車で移動する観光客も大勢います。

【松山市】道後温泉

日本最古といわれる温泉「道後温泉」の歴史は3,000年にも及ぶとされ、古くから肌にやさしくなめらかな肌触りで美人の湯として高い人気を誇ります。

「道後温泉本館※」、「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉」と「道後温泉 椿の湯」の3つのお湯があり、中でも1894年に建造された本館は国の重要文化財に指定され、スタジオジブリ作品の『千と千尋の神隠し』に登場する湯屋のモデルとなったとも言われています。

※2024年12月まで保存修理工事が行われています。全館の営業再開は2024年7月と予定。

  • 住所:松山市道後湯之町
  • アクセス:JR道後温泉駅から徒歩約5分
  • 公式サイト:https://dogo.jp/

【今治市】しまなみ海道

広島・尾道市から愛媛・今治市までの瀬戸内海の島々を7つの橋で結ぶ「しまなみ海道」。自転車をレンタルできる施設が点在し、サイクリングコースも整備されていることから、「サイクリストの聖地」として注目を浴びています。

道中には道の駅、公園、神社などの観光スポットが充実するほか、様々なご当地グルメが楽しめます。

【愛媛県全体】みかん&ほか特産品・お土産(ジュース、ゼリー、ジャム など)

「かんきつ王国」の別名を持つ愛媛は、日本有数のみかんの産地として知られています。甘みと酸味のバランスがとれた濃厚な味わいのみかんが多く生産されていて、そのまま食べておいしいのはもちろん、スイーツ、ジュース、ジャムやゼリーなどの特産品はお土産にもぴったりです。

愛媛県の観光魅力はほかにも!

坂本龍馬の生まれた高知県は歴史文化と絶景の宝庫!

北は四国山地、南は太平洋に面し、四国地方の南西部に位置する高知。高知龍馬空港(KCZ)には国際線が就航していないため、県外からは国内線、特急列車や高速バスなどでアクセスするのが一般的です。

県内ではJR線、路面電車(とさでん交通)や路線バスが主な交通手段となります。江戸時代から近代 への変革期・明治維新で活躍した坂本龍馬の出生の地・高知市にはJR高知駅とバスターミナルがあり、空港や県内外と連絡する列車やバスが多く発着しています。

【高知市】高知城・高知公園

日本で唯一天守や御殿といった本丸全体の建造物が現存する、高知のランドマーク的な「高知城」。1727年の火災によりほとんどの建物が焼失したものの、その後江戸時代創建当時の姿のまま再建され「南海道随一の名城」と呼ばれています。

国の重要文化財に指定されている三層六階の天守閣や追手門などの建物を見学した後、高知城を中心に形成された高知公園散策がおすすめ。春は桜、秋は紅葉と、一年中お城との美しい競演を見せてくれます。

  • 住所:高知市丸ノ内1
  • アクセス:JR高知駅からとさでん交通バスで「高知城前」バス停まで約10分、下車後徒歩すぐ
  • 公式サイト:https://kochipark.jp/kochijyo/

【四万十市】四万十川、沈下橋

「日本最後の清流」と称される「四万十川」は、その美しい景観と透明度の高い水質が人々を魅了。周辺では、カヌーやSUP体験、屋形船など、世代問わず様々なアクティビティが楽しめます。

川が増水した際、水の抵抗を少なくするために沈むように設計された「沈下橋」も名物。本流と支流には数十もの沈下橋が架けられていて、中でも全長約291.6mの沈下橋「佐田沈下橋(今成橋)」は人気が高いです。

  • 住所:【佐田沈下橋(今成橋)】四万十市佐田
  • アクセス:JR中村駅から車で15分

【高知県全体】カツオ料理(たたき、藁焼き、刺身 など)

カツオの消費量が全国1位で有名な高知には、カツオを使った料理を提供する店が数多くあります。薬味を変えたり、タレの代わりに塩をまぶしたりといった食べ方も人気ですが、かつおの身の表面を藁などで焼き、ネギやミョウガの薬味とともにタレでいただくたたきのファンも多いです。

高知で水揚げされるカツオは春~初夏(3月~5月頃)と、秋頃(9月~11月頃)が旬の時期。味わいも脂の乗り方も違うので、ぜひ食べ比べてみて。

高知県の観光魅力はほかにも!

四国地方を満喫するには何泊がおすすめ?

四国地方には、自然、文化、歴史、グルメなどの観光コンテンツがいっぱい。4泊5日あれば4県を一周できますが、その場合はほとんどの時間は移動に取られてしまうため、1週間ほど滞在するように旅を計画しましょう。短期間の滞在しかできないなら、1~2県に絞って重点的に観光するようにしましょう。

Index