冬こそ食べたい日本のうどん-Japanese Udon
日本には、おいしい麺料理(めんりょうり)がたくさんあります。世界的(せかいてき)にも有名(ゆうめい)なラーメンをはじめ蕎麦(そば)、夏(なつ)の素麺(そうめん)やきしめん、その他(ほか)にも山梨(やまなし)のほうとうなど、ご当地(とうち)麺料理(めんりょうり)もたくさんあります。
今回は、麺料理の中でも寒い冬にぴったりの「うどん(Udon)」について紹介(しょうかい)します。
日本食(にほんしょく)ではラーメンや蕎麦(そば)が有名(ゆうめい)なので、もしかしたらあまり知(し)らない方(かた)もいるかもしれませんね。お出汁(だし)の効(き)いた温(あたた)かいスープに入(い)れたり、醤油(しょうゆ)や野菜(やさい)などの具材(ぐざい)と一緒(いっしょ)に焼(や)いたり、または冷(ひ)やして食(た)べたり、うどんの食(た)べ方(かた)は様々(さまざま)。ご当地(とうち)ならではのおいしいうどんもたくさんありますので、次回(じかい)の日本観光(にほんかんこう)へ向(む)けてぜひこの記事(きじ)でうどんについて学(まな)んでください!
うどんとは?
うどんの麺は、小麦粉(こむぎこ)を使(つか)った太(ふと)くてコシのある麺(めん)で、日本料理(にほんりょうり)では根強(ねづよ)い人気(にんき)があります。そばやラーメンと比(くら)べると、白(しろ)くてつるつるシコシコとした食感(しょっかん)も魅力(みりょく)です。
うどんの太さ
うどんの太(ふと)さは店(みせ)や地域(ちいき)によりけりですが、一般的(いっぱんてき)に乾麺(かんめん)は直径(ちょっけい)が 1.3mm 未満(みまん)のものがそうめん、 1.3mm 以上(いじょう)1.7mm 未満(みまん)がひやむぎ、 1.7mm 以上(いじょう)がうどんということになっています。うどんの由来(ゆらい)は所説(しょせつ)ありますが、製粉技術(せいふんぎじゅつ)は10世紀(せいき)から13世紀にかけて中国(ちゅうごく)から伝(つた)わったとされています。
様々なうどん料理
うどんの魅力はなんといってもコシの強(つよ)さ。
しっかりした食(た)べ応(ごた)えがあり、スープで煮込んでも弾力がしっかり残り、炒(いた)めたり焼(や)いたりしても美味(おい)しくいただけます。夏(なつ)は冷(ひ)やし、冬(ふゆ)は温(あたた)めて食(た)べるのが一般的(いっぱんてき)で、さまざまなトッピングや調理方法(ちょうりほうほう)が楽(たの)しめるのも魅力です。
かけうどん(温)
茹(ゆ)でたてのうどんを水(みず)で締(し)めてから、出汁の効いた熱々の※1つゆに入れて食べる、最もシンプルなスタイルの温かいうどんです。
つゆは、かつお節(ぶし)や雑節(ざつぶし)、煮干(にぼ)しや昆布(こんぶ)などからとった出汁(だし)に、醤油(しょうゆ)やみりん、砂糖(さとう)、塩(しお)などで味(あじ)つけしたものを使(つか)います。つゆの味はあっさりしており、うどん麺を食べ終わった後も、「れんげ」と呼(よ)ばれる専用(せんよう)のスプーンでつゆを楽(たの)しむことが出来(でき)ます。ネギなどの薬味(やくみ)や、※2天かすなどが添(そ)えられていることも多(おお)いです。
※1 うどんスープのこと
※2 天ぷらを揚げる時に生じる揚げかす
釜揚げうどん(温)
釜揚(かまあ)げうどんとは、茹(ゆ)でたうどんを水で締(し)めずにそのまま食べるうどん料理です。かけうどんと比(くら)べると珍(めずら)しく、木桶(きおけ)に茹(ゆ)で汁(じる)と一緒(いっしょ)に入(い)れて提供(ていきょう)されることが多(おお)いです。
味(あじ)がシンプルなので、トッピングを追加(ついか)するのもおすすめで、家族(かぞく)で分(わ)け合(あ)って食(た)べる場合(ばあい)は、取(と)り皿(ざら)や小鉢(こばち)を追加(ついか)することもできます。
カレーうどん(温・辛口)
冬(ふゆ)に人気(にんき)のカレーうどん。かけうどんのうどんつゆを、和風のカレースープに置き換えた一品です。家庭で作る際は、余ったカレールーをつゆやめんつゆで薄(うす)めたりしてつくることも。濃厚(のうこう)なスープで煮込(にこ)まれたうどんはまさに絶品(ぜっぴん)!
鍋焼きうどん(温)
うどんと肉(にく)や野菜(やさい)、卵(たまご)などの具材(ぐざい)とつゆを土鍋(どなべ)に一緒(いっしょ)に入(い)れて煮込(にこ)む煮込(にこ)みうどんです。冬に人気のメニューで、つるつるのうどんと、具沢山(ぐだくさん)スープで身(み)も心(こころ)もあったか!
焼きうどん(温)
あなたは焼きそばを知っていますか?焼(や)きうどんは、焼きそばの麺をうどんにしたもの、と考えるとイメージしやすいかもしれません。
フライパンや鉄板(てっぱん)でソースと絡(から)めながら麺(めん)を焼(や)くので、他のうどん料理とは一線(いっせん)を画(かく)しています。
塩味(しおけ)の効(き)いたしょうゆ味で酒(さけ)のおつまみにもなるため、鉄板焼(てっぱんや)き店(てん)や居酒屋(いざかや)で提供(ていきょう)される場合(ばあい)もあり、鍋料理(なべりょうり)の〆(しめ)としても人気(にんき)があります。
ざるうどん(冷)
冷(ひ)やしうどんの基本スタイルである「ざるうどん」。ざるそばと同様(どうよう)、竹(たけ)ざると呼(よ)ばれる、竹の水切(みずき)りマットの上(うえ)に盛(も)り付(つ)けて提供されることが多(おお)いことからその名(な)がついたともいわれています。出汁醤油につけて食べることが一般的で、お店などで出される場合は、ネギや海苔(のり)、おろし生姜(しょうが)などの薬味が添(そ)えられています。
うどんのトッピングの違い
うどんは、つゆや盛(も)り付(つ)けもさることながら、入(い)れる具材(ぐざい)で料理(りょうり)がガラリと変(か)わります。そばと同(おな)じような具材(ぐざい)でも、うどんと一緒(いっしょ)に食(た)べるとまた違(ちが)った風味(ふうみ)や食感(しょっかん)が楽(たの)しめます。
トッピングでは、天(てん)ぷらやかき揚(あ)げ、かまぼこなどを乗せるの一般的(いっぱんてき)である。
月見うどん-卵トッピング
月見(つきみ)うどんは、うどんの上(うえ)に生卵(なまたまご)がのっているうどん料理(りょうり)。黄身(きみ)が月(つき)、白身(しろみ)が雲(くも)に見立(みた)てられ、月見うどんと名(な)づけられました。
たぬきうどん-天かすトッピング
たぬきうどんの「たぬき」は、天ぷらの衣を揚げた場合の揚げかす(天ぷらのカス)のことです。うどんの上にこのサクサクにした「天かす」がトッピングされています。
きつねうどん-油揚げトッピング
きつねうどんは、油揚(あぶらあ)げをトッピングした人気のうどん・そばメニューです。
えび天(てん)うどん-海老天トッピング
“天ぷらの王様” ぷりぷりのえびの天ぷらをのせた温かいうどん料理。えび天以外にかき揚げなどを乗せるうどんもあります。
ちからうどん-餅トッピング
パワーうどんとして愛されるこの料理は、焼(や)いた餅(もち)をトッピング。熱(あつ)いスープやコシのあるうどんと一緒にお餅を楽しめるメニュー。
わかめうどん‐わかめトッピング
ワカメという濃い緑色の海藻(かいそう)をトッピングしたシンプルなうどんです。
山かけうどん-とろろトッピング
うどんの上に、※とろろをトッピングしたものです。とろろの上(うえ)に生卵(なまたまご)や刻み海苔がのっている場合も
※山芋をすりおろしたもの
ご当地うどん
家庭料理(かていりょうり)としても愛(あい)されるうどん。地域(ちいき)や市町村(しちょうそん)ならではの味付(あじつ)けや、調理法(ちょうりほう)も多(おお)く各地(かくち)においしいご当地(とうち)うどんが存在(そんざい)します。
中(なか)でも、有名なご当地うどんは、香川県(かがわけん)の讃岐(さぬき)うどん、秋田県(あきたけん)の稲庭(いなば)うどん、そして長崎県(ながさきけん)の五島(ごとう)うどん、または群馬県(ぐんまけん)の水沢(みずさわ)うどんです。
讃岐うどんと稲葉うどん、そして五島うどん、または水沢うどんをピックアップして、日本三大うどんと呼ばれます。
香川県産さぬきうどん
四国の香川県で生まれたさぬきうどんは、麺の断面(だんめん)が四角(しかく)い形(かたち)で、モチモチとした食感が特徴(とくちょう)です。その起源(きげん)は所説(しょせつ)あり、空海(くうかい)が中国からうどんの製法を持(も)ち帰(かえ)り、帰国後(きこくご)広(ひろ)めたことが始(はじ)まりと言われています。
香川県は温暖(おんだん)で晴天(せいてん)が多(おお)く、雨(あめ)が少(すく)ないエリアのため、うどんの原材料(げんざいりょう)である小麦(こむぎ)の栽培(さいばい)にも適(てき)しています。現在、讃岐エリアには600軒以上のうどん屋があり、 朝食(ちょうしょく)から、おいしいうどんを味(あじ)わうことができます。
秋田県の稲庭うどん
稲庭(いなにわ)うどんはうどんは、約350年もの歴史(れきし)を持(も)つ、秋田県湯沢市稲庭町(あきたけんゆざわしいなにわちょう)が発祥(はっしょう)のうどんです。普通のうどんよりやや細(ほそ)めで、手延(ての)べ製法(せいほう)でつくる干(ほ)しうどんで各地(かくち)のご当地(とうち)うどんを代表(だいひょう)する一品(いっぴん)。
もともと、地元の人(ひと)が、地元産(じもとさん)の小麦粉(こむぎこ)を使(つか)って干(ほ)しうどんを製造(せいぞう)したのが始(はじ)まりとされており、今(いま)なお伝統(でんとう)の製法(せいほう)を守(まも)りながら手作業(てさぎょう)でつくられています。
何度(なんど)も練(ね)りと熟成(じゅくせい)を繰(く)り返(かえ)した生地(きじ)を細長(ほそなが)い麺(めん)にしてからもさらに寝(ね)かせてから伸(の)ばし、さらに乾燥(かんそう)させる。。。
こうして長(なが)い工程(こうてい)を経(へ)て出来(でき)上(あ)がったうどんは細く引き伸ばして作るため、麺に気泡ができやすく、なめらかな口当たりとツルツルしたのど越(ご)しがたまりません。
群馬県の水沢うどん
群馬県(ぐんまけん)の渋川市(しぶかわし)伊香保町(いかほちょう)水沢付近(みずさわふきん)で生まれた水沢うどんは、まるで透き通るような半透明の麺の色とつるつるとした食感が特徴です。
その歴史は約400年と古く、※水澤寺(みずさわでら)の参拝客(さんぱいきゃく)に振(ふ)る舞(ま)われたのが始(はじ)まりとされています。
一般的(いっぱんてき)には、冷(つめ)たいざるうどんで提供(ていきょう)されることが多(おお)く、つけ汁(じる)は主(おも)にしょうゆだれとゴマだれがあります。
※水澤観音のこと
三重県の伊勢うどん
伊勢神宮(いせじんぐう)へのお伊勢参(いせまい)りで知(し)られる三重県(みえけん)の伊勢市(いせし)。この伊勢には「伊勢うどん」というご当地(とうち)うどんがあります。
ふつうのうどんの倍(ばい)以上(いじょう)太(ふと)いかとおもうような極太(ごくぶと)の麺(めん)を、たまり醤油(じょうゆ)に鰹節(かつおぶし)やいりこ、昆布等(こんぶなど)の出汁(だし)に加(くわ)えた、黒(くろ)く濃(こ)いタレに絡(から)ませ、ネギなどをトッピングした一品(ひとしな)。濃厚(のうこう)なつゆに、ネギとかつお節(ぶし)をトッピングした料理(りょうり)です。一般的(いっぱんてき)なうどんとは一線(いっせん)を画(かく)し、麺にコシがなく、タレも出汁の効(き)いた甘(あま)めの味付(あじつ)けなのが特徴(とくちょう)です。
山梨県のほうとう
ほうとうは、山梨県(やまなしけん)を代表(だいひょう)する郷土料理(きょうどりょうり)。
平打ち麺(ひらうちめん)を、かぼちゃや芋類(いもるい)、きのこをはじめ季節(きせつ)の野菜(やさい)、肉(にく)などをたっぷり入(い)れた味噌仕立(みそじた)てのスープで煮込(にこ)みます。打粉(うちこ)をつけたままの麺を煮こむので汁(しる)は粘(ねば)り気(け)があり、冷(さ)めにくく、冬に特に人気が高いご当地うどんです。
いかがでしたか?
つゆやトッピングによって、様々な味わいが楽しめるうどん。ぜひ日本のおいしい麺料理にTryしてみてくださいね!
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