色味や見栄えがよく、脂ののったサーモンは、訪日旅行者の間では人気の寿司ネタ。回転寿司に並ぶサーモン寿司のバラエティは豊富で、ここ20年、日本人の間でも人気といえます。しかし、高級寿司店には、サーモン寿司は並ばない。なぜでしょうか？その謎を解きつつ、サーモン寿司のなかでも代表的な９種類をご紹介します。

日本の老舗の寿司店にサーモン寿司がない理由

日本のスーパーマーケットや回転寿司店には、サーモン寿司が並びます、また世界的に有名なカリフォルニアロールにも、サーモンが含まれています。ではなぜ、日本の高級寿司店や老舗の寿司店に、サーモン寿司がないのでしょうか。

サーモンは外国産の養殖の魚だから

実はサーモン寿司は日本の鮭ではなく、アトランティックサーモンを使用しているからです。主にノルウェー産のものが多いとされています。国産で天然の魚にこだわる高級店は、外国産の養殖の魚をネタに取り入れることは、基本的には、ありません。

ちなみに日本でも、アトランティックサーモンに類似する魚を養殖している地域もあります。ニジマスやサクラマス、ギンサケという名前の魚で、見た目や味はアトランティックサーモンにとても似ているので、気づかぬうちに食べているかもしれません。

サーモンを使った代表的なお寿司9種

でもやっぱり美味しいサーモンを使ったお寿司。今回は代表的な7種を紹介します。あなたはいくつ、知っているかな？

サーモンにぎり

まずは、典型的な握りずしです。サーモンの脂の甘みとワサビの独特な味の融合が、人気の理由のひとつ。

あぶりサーモンにぎり

サーモンにぎりの表面を軽くあぶったものです。あぶることで表面の水分が少し失われ、旨味が凝縮すると言われています。少し香ばしさも残ります。

サーモンにぎりトッピング添え

サーモンにぎり寿司の表面に、マヨネーズを載せたり梅肉を載せたりとお店によって異なりますが、濃い味のソースがトッピングされます。

サーモン手巻き寿司

典型的な手巻きずしです。手が汚れずに食べられるので子どもにも人気です。

サーモン巻き寿司

典型的な巻きずしです。サーモンは彩が良いので、パーティーシーンでも絵になります。きゅうりやアボカドといった緑のものと一緒に巻くと、切った時の断面がきれいです。

作り方は簡単！海苔にご飯を敷き、具材を巻くだけです。上の写真の白いものはクリームチーズ。意外なものも良いコンビネーションになるので、ぜひご自宅で試してみてください。

サーモン細巻き寿司

前述の巻き寿司と同様の作り方ですが、サーモンのみが入っていて、細く巻いたものです。

サーモンかざり巻き寿司

巻きずしは基本的には海苔で巻きますが、このように魚で巻く場合もあります。これは飾りなので、飾り巻きと呼びます。パーティーシーンにもぴったりですね。

サーモン押し寿司

実はサーモンではなく、鱒（ます）という魚を使用しています。富山県の郷土料理で、駅弁として売られていることで、訪日旅行者の間でも知っている人は少なくないでしょう。型に酢飯を入れて鱒の刺身を乗せ、ぎゅっぎゅっと押して作るので、押しずしと呼ばれています。

サーモン漬け丼

「漬け」とは、液体等に何かを漬けておくことを指します。またDonburi とは、白いご飯の上に具材を乗せた料理を指します。サーモン漬け丼は、サーモンを、醤油、酒、ごま油などで作ったソースに漬けておいたものを、白いご飯に載せたものです。アボカドやきゅうりなども合わせてトッピングします。